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タロットカード「正位置」と「逆位置」の解釈:「ソード3」の場合

朝起きて、抜ける程のスッキリとした澄み切った空が広がっていたら

家中の窓を開け放って、思いっきり空に向かって深呼吸したくなります。

 

そんな時、自分の吐いた息が、どこまでも澄み切った空気の中を突き抜けていき

今日一日、何でもできそうな気分になってくる。

 

 

「部屋の窓を開けて、換気をしましょう」

「運気を上げる」系の本には、必ずと言って良いほど、この文言があります。

これは、ある意味「大正解」

 

気は常にさらさらと流れている事で、運気もさらさら良い方向に進んでいってくれるから。やはり、滞るのは良くない。

 

 

でも、例えば、どんなに澄み切った空が広がっていても、上を向いて空を眺めた時

自分に降り注ぐ太陽の光が、まるで突き刺すように眩しく感じてしまったら

窓だけではなくて、潔くカーテンも閉めてしまった方が良いと思っています。

 

 

それは、太陽の光の「攻撃」にやられてしまっているから。

 

今日の日を、窓を開け放って過ごすのか、カーテンを閉じて過ごすのかは

誰の指図も受けないで、自分で決めたい。

なぜなら、同じ空を眺めていても、どう感じるのかは、人によって違うから。

 

閉めたカーテンの理由を知ろうともせずに、いきなりやってきて、バサっとカーテンを開けるのは、「ルール違反」だと思っています。

 

 

「人」は、「人以外」から受け取る「気」とともに、一つの景色を紡いでいます。

 

「気」は、巡って、整えて、浄化するために、常に動いているのですが、もう一つとても大切な役目を果たしてくれています。

それは、固まって結界を作ってくれること。

「人」が「人以外」と、あまりにも同化してしまうと、「人」ではなくなってしまうため、「人」が「人」であるために、境界線を守ってくれているのです。

 

 

「気」のイメージは、見えないものだけに想像するしかないのですが、人間の体内に流れている「血液」に重ねて考えてみると、わかりやすいかなと思っています。

 

「血液」は、常に流れていて、全身に酸素や栄養やホルモンを運んでいます。それから、二酸化炭素や老廃物も運んで、外に出す働きをしています。

流れる働きがあるから、体が常に一定に保てるように、常に調整できています。

それから、免疫力の要となる成分も、血液の中に含まれていて、外敵がやってきた時には、すぐにその場に駆けつけて、外敵を攻撃して、身を守ります。

動くことで「熱」も一緒に運んでくれて、全身から情熱を生み出すことができます。

例え、怪我をしてしまい、出血した場合には、その部分の血管そのものがキュッと縮まると同時に、血液の中の「固まる成分」(血小板)が出血した部位を覆うように集まって、塞いで、出血を止めてくれます。

 

 

自分の中の「気」も、これと同じ様に、常に流れて様々なものを運んでくれて、「自分」がいつも「自分」でいられるために、働いてくれて、過剰な「気」の攻撃から身を守ってくれている。

 

窓を開け、自分の吐いた息が、外に向かって解き放たれる気分のとき、自分の中の「気」は、自分以外の「気」と、同様の強さ、または、勢いがある状態です。

でも、太陽の光が眩しくて、刺さってくる様にヒリヒリ感じてしまうのは、残念ながら自分の「気」が弱っていて、自分以外の「気」からの勢いを、全て受けている状態です。

不用意に外に出ると、負けてしまいます。

 

だから、とても小さな些細なことからも、身を守るパワーが不足していて、他の人からしたら、「そんな事くらいで、考えすぎじゃないの?」と言う言葉さえも、ヒリヒリと受け止めてしまいます。そして、傷だらけになって、出血してしまう・・・。

 

 

 

しっかりとカーテンを閉めて、まずは「止血」するのが、ファーストチョイスですね。

 

 

 

カーテンを閉めたい「景色」は、タロットカードの「ソード3」ですね。

 

見るからに、悪そうなカードでしょ。

背景は無機質な「灰色」で、夢も希望もないみたい・・・

おまけに、灰色の雲が先行きさえも不透明だと言っているよう・・・

3本の剣に刺されて動けない・・・

動けないどころか、体すらない・・・

だから何もできない・・・

 

このカードの意味が、その通りで、「喪失」「悲しみ」「虚無感」などなど。

良いところは何一つない。

 

 

では、ないんですよ!!!

真っ赤なハートは、剣に串刺しにされても、「形」が崩れていない。

なんて綺麗な完璧なハート型!

こんな状態にもかかわらず、一滴も「血」が溢れていないもの「奇跡」としか言いようがない!

 

一番大切な「ハート」は、何の影響も受けていなくて、しっかりと規則的に「鼓動」を刻んでいます。

 

 

このカードのリーディングは

もう充分に傷ついた。だから、これ以上傷つく意味は全くない。

今は、何も変えられないけど、とりあえず、自分の「体」を取り戻そう。

 

だから、カーテンを閉めて、とりあえず寝ましょうね。

 

となります。

 

 

 

タロットカードリーディングでは、「正位置」と「逆位置」との解釈について、様々な捉え方があります。

 

今までは、「正」「逆」をしっかりと分けて考えるのが主流のようでしたが、今はそうでもありません。

 

私も、「正」「逆」については、気にすることもあれば、全く気にしないこともあり、その時によって解釈を変えています。と言うよりも、解釈の方が私に「気にしてよ」とか「気にしなくて良いよ」と教えてくれているような気がして、その場の「ノリ」が全てです。(カードが喋る訳ではないので、怪しい人とは思わないでくださいね。笑)

 

 

「正位置」が良くて、「逆位置」が悪いのではなく、「正位置」はスムーズにそのままの意味で、「逆位置」が頑張るとか課題としての意味として、といった感じで捉えています。

 

 

 

「ソード3」は、タロットカードの中でも「最も辛い」カードの中に入ります。

でも、それだけに、「脱出した先は凄いことになる」とも言えるのです。

 

 

このカードに関しては、どちら向きで出ても、両方の視点からお伝えしています。

 

 

「逆位置」のカードは、剣が下向きになっています。

ありがたいことに、地球には「重力」があって、地球上全てのものは放っておくと「重力」に従い下に落ちていきます。

つまり、放っておくと、3本の剣も、そのうち「重力」にやられて抜け落ちてしまうんです。

 

それには、時間がかかります。

でも、時間をかけた方が無難です。

なぜならば、力任せに無理やりに剣を抜いてしまうと・・・・

傷から「血」が流れ出て、大切な「血」がこぼれ落ちてしまいます。

 

剣の落ちる速度に合わせ、血管がキュッとなって、血小板が塊を作って、傷を塞いでくれ、傷も治っていきます。なので、出血もなく、ある時、ぽろっと剣が抜け落ちます。

剣が刺さっていた場所は、傷の痕は残っているかもしれないけど、そのうちに、その痕も消えてなくなっていくはず。

 

 

「時」の気は、生み出す力を持っています。

「時」に任せて、委ねて待つことも、前向きに頑張っていることですね。

 

 

 

「ソード」は、客観的に物事は判断するシンボルとして、カードリーディングでは扱います。

 

 

「剣」は、容赦なく、白黒はっきりすることを求めてきます。

それは、「理性的」に「分断」する。

「正義」の名の下に、「剣」は振りかざされます。

 

 

 

自分の「正義」が、人に向けられた時、「ソード3」のようになってしまわないようにしなくてはいけない。

このカードは、「人気物」ではないけれど、とても大切なことを教えてくれます。

 

だから、例え、このカードがリーディングで出てしまったとしても、あまり気にしないでくださいね。

このカードは

短気は損気だよ、それから、「言葉」には気をつけてね

と、言っているんですよ。