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「寅」を知る・始まりの気:十二支の理解を深める

十二支は「子」から始まると言われていますが、「巡り」に着目すると、「寅」が最初です。

 

東洋占いのほとんどは、「節分」明けが一年のスタートと考えます。

2月の十二支は「寅」

つまり、節分が明けて、その年最初に巡るのは、「寅」なのです。

巡りのサイクルでは、「寅」から始まり「丑」で終わります。

 

そして、今年2022年は「寅」年。

一年のスタートは、いきなり「寅年・寅月」となったので、幸先の良いスタートとなった方も多いかもしれないですね。

 

では、「寅」について、少し詳しく書いてみたいと思います。

 

十二支を理解するのは、とても難しいのです。

というのも、十二支は、見えない気を表すからです。雰囲気のような感じです。

なので、人によって、感じ方が異なります。

 

しかし、個人の命式の「月柱」に該当する十二支は、命式の中で最も重要な部分とされています。その他の十干や十二支に比べて、2倍も3倍も勢いがあると、四柱推命では考えられています。

なので、十二支を深く理解することはとても大事。

 

 

理解するにあたっては、4つの角度から捉えていくと良いと思います。

そうすると、少し分割できるので、わかりやすいかな。

他にも、いろいろなやり方はあるとは思いますが、良かったら参考にしてくださいね。

 

 

 

1)流れの特徴から考察する

 

「寅」は「螾」(いん)の象意です。これは、動くことを表しています。

物事が動き始め、これから発展に向かっていく特徴があります。

発展は、伸びる(目指す)方向を目指しています。

「寅」は木気です。

木気は、火気に向かって流れていきます。

火気は、暗闇を明るく照らす気です。

暗くて見えなかったものが、火気によって「明るみ」にされていきます。

このことから、「寅」は、物事を「明るみ」にしていきたいと望んでいると考えることができますね。

 

「寅」の背後には、「丑」があります。

「丑」は「陰」であり、「冬」です。

なので、「寅」は、「雪解け」の景色となります。

 

全ては陰陽に分類できます。それは、十二支の流れについても例外ではありません。

十二支は、「寅」から「未」が陽です。(六陽時)

そして、「申」から「丑」が陰です。(六陰時)

陰陽は、二つの間の力量のバランスを取ろうと揺らぐので、陰が極まると、陽へと転換します。「寅」は、ちょうど陰陽が切り替わった時です。

大きな変わり目なので、とても強い力がそこにはあります。

 

殻にヒビが入り、そこから徐々に殻が破れていきます。

見た目の動きは小さな場所で起こりますが、徐々にその動きが広がっていく景色です。

 

 

2)陰陽の分類から考察する

十二支それぞれも、陰陽があります。

「寅」は五行木気の「陽支」です。

 

陽は、内側から外側に向かう気が巡ります。

内側のものを、外側に向かって放出していきます。

よって、内面が充実していないと、力不足となってしまいます。

でも、心配には及びません。

「寅」は、「亥」「子」「丑」の冬の時期に、十分「冬眠」をして、力を蓄えています。「寅」は、力一杯伸びをします。

 

ただし、内面が強すぎると、外側に必要以上の影響を与えてしまいます。

状況を見ながら、コントロールしていく必要があります。

(十分にエンジンを温めてから、車を発車させるイメージですね)

 

 

3)勢いから考察する

前の項目でも書いていますが、「寅」は「春」です。

「春」の勢いの中の「生支」です。

「生支」とは、「始まり」の勢いです。

木の芽が春の陽気に誘われて、芽を出す景色です。

 

新芽は柔らかく、ちょっとした刺激にもダメージを受けてしまいます。このことから、環境の影響を受けやすいと言えます。(感情が不安定になるなど)

新芽が伸びていく様に、可能性が広がっていきます。

若々しさは、時として「無謀」な挑戦になることもあります。

 

ちょっと危なっかしくて、頼りなさもあるけど、若葉が次々に、その葉を開いていくように、失敗をものともせずに、何度も挑戦する勇気があります。

そして、若いだけに、「回復力」が素晴らしい!

 

4)五行生旺墓から考察する

 

「寅」は「三合火局」の「生支」です。

これは、「午」を頂点として「寅」と「戌」で構成された「火の三角形」です。

火気のサイクルと考えてくださいね。

 

先ほども書きましたが、「生支」は始まりです。

温かさの兆しを感じます。そして、どんどん温度が上昇していきます。

 

「寅」で始まったことは「午」で極まり「戌」で終わります。

 

2月に始めたことは、6月(午月)で結果が出て、10月(戌月)には終わる。

2月に始めたけど、6月まで続かなかったら、それは、自分にとっては「不向き」だったか、タイミングが合わなかったことかもしれません。

また、2月に立てた目標を、10月過ぎてもそのまま継続していては、そろそろ飽きてくるかもしれません。

 

例えば、2月から「ジムに通って運動しよう」とジムに通い始めた人の場合、6月ごろには「通うのが日常」に。そして、10月に飽きてしまわないように、夏休みが終わる頃には、ワンランクアップのための「課題」を意識してみる。それを粛々とこなしていくと、ジムに通って一年経つ頃には、「もっとこうなりたい!」と、目指す方向がグイッと上がります。

 

年単位では、今年始まったことは、2026年には「日常」となっているかもしれないですね。

 

何か始めたいことがあれば、ぜひ!

今からでも遅くないですよ。

「寅」の力を利用できますから。