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「陽」の景色と「陰」の景色:陰陽説:あなたは「陽」タイプ?それとも「陰」タイプ?

全ての象位は「陰」と「陽」の二つの「要素」が重なり合って、一つの象位として成り立っています。

 

この「理論」」は、東洋思想において、避けては通れない、絶対に尊重しなくてはいけない考え方で、この「陰陽論」から、東洋思想が発展していったと言ってもいいくらいです。そのくらい、深く理解し大切にしたい「理論」です。

 

「四柱推命」においても、陰陽の考えをもとに「命式」を解釈します。

 

「命式」において、生まれた日の干支を「日柱干支」と言い、「日柱干支」に当たる「干支」が、その人の最も前面に現れやすい「特徴」を捉えています。

 

「日柱干支」の「干支」が「陽」の人は、咄嗟の反応に「陽」が現れ

逆に、「陰」の人は、「陰」が現れます。

 

また、生まれた月の干支を「月柱干支」と言い、「月柱干支」に当たる「干支」は、その人が社会の中でどのように立ち回るのかを表しています。

そして、「日柱干支」の「干支」と同じように、「干支」が「陽」の人は、行動パターンに「陽」が現れ、逆に、「陰」の人は「陰」が現れます。

 

 

陰陽理論について簡単に言うならば

「陽」は日が当たる、「陰」は日が当たらない。

「陽」は明るく、暖かく、上に昇り、拡がる。まるでお日様が顔を出し、天高く登っていくと共に、周囲が明るくなり、草花が育ち、動物が動き回り、全ての「活動」が外向きに動く。それが「陽」のイメージです。

 

「陰」はそれとは逆に、日が沈んでいった後のイメージなので、暗く、冷たく、沈んで、静かになって、寝静まる。全ての「活動」が休息モードになっていくのが、「陰」のイメージです。

 

四季で例えるならば

一年の中、日照時間が最も長い「夏至」が「陽」が極まった時。

そして、「夏至」を境にして、「陽」から「陰」へとシフトが変わり、少しずつ暗い時が長くなり、気温が低くなり、動物は冬眠し、やがて「陰」が極まる「冬至」になります。

「冬至」から、今度は、次第に暖かくなり、土の中の草木が芽吹き、育っていき、冬眠から目覚めた動物たちが、活動を始めていきます。

そして「陰」よりも「陽」が大きくなって、「夏至」になって「陽」が極まります。

 

その四季の移り変わる様が、「陰陽」のバランスをとる様です。

 

 

 

「日干支」や「月干支」が「陽」の場合は、まず行動して、それから考える。

「日干支」や「月干支」が「陰」の場合は、考えてから、それから行動する。

 

 

とっさに何か事が起きた時、「さあ、やって来た!どんと来い!」と、体が前のめりになり、とにかく動きたくなるのは、「陽」の人。

「敵はどんなヤツ?分析して攻撃しよう」と、体よりも頭が前のめりになるのは、「陰」の人。

 

 

やはり、自分らしく動いた方が、結果に繋がりやすいので、ご自身で、どちらの方がしっくり来るのか分かっていた方が「お得」です。

 

ちょっと、ご自身の「行動パターン」を振り返ってみて、どちらか考えてみてくださいね。

 

 

暦は、日々流れています。

暦の流れは、「陽」→「陰」と巡ります。

 

つまり、「陽」が先に来ます。

 

「日柱干支」「月柱干支」が「陽」の人は、先に「陽」が来て「陰」が来る流れの中では、「陽」と「陽」がぶつかって、それから、「陽」と「陰」が合流し、まとまります。

「陽」に「偏り」、その後「安定」することになります。

「陰」の人にとっては、先に「陽」が来るので、「陰」と「陽」でまとまってから、次に「陰」と「陰」で偏ります。

 

なので、動き方が、「陽」と「陰」の人とでは逆になるというわけです。

 

とりあえず動き、それから不具合を調整するのか

情報取集をして、勝算を計算してから動くのか

 

それぞれの「戦い方」には、正解や不正解はありません。

結局は、最後に「勝利」すれば途中経過はどっちでも構わないですよね。

 

 

巡る運気との関係だけでなく、運気は、「自分以外」からもいつも影響を受けています。

 

「自分以外」の「陽」が強くなっている時は、周囲がどんどん変わっていき、常識が覆され、先の状況が読めなくなっていきます。

とにかく、どんどんグイグイ、次から次へと「ハプニング」が起こる。

対する「自分」は、振り回されて、目が回る・・・・。

 

そんな時、「陽」の環境に「陽」で立ち向かうのは、大いなる敵に向かって、果敢に正々堂々と戦いを挑むと、想像しただけでも大変そう。

 

よほど、自分がパワフルでないと、または、一人ではなくたくさんの人と「チーム」になって立ち向かわなくては、対等に戦うのは難しい。

 

 

その時には、「陰」の出番です。

まずは、「敵」の正体を暴いてから、作戦を立てて、戦いましょう。

 

 

 

 

「自分以外」の「陰」が強くなっている時は、周囲が全く動かなくなります。

惰性に溢れ、誰かがなんとかしてくれないかな・・・とずるずるだらだら。

うっかりしていると、自分までずるずるだらだらしてしまって、許してはいけないことまでも、「まあ良いか。だって仕方ないからね」と、諦めモードになっていく。

 

そんな時には、やはり「逆」の「陽」で対応しなくては、全体が「いい塩梅」にまとまってくれません。

 

「さあ、やるぞ!」

と、とにかく、最初の一歩を踏み出しましょう。

先の事を考えるのは、踏み出して、動きに勢いが出てきてからです。

 

 

「占い手」と「お客様」の関係も、「陰陽」のバランスをとれると、全体が「いい塩梅」にまとまります。

 

お客様が、やる気が空回りして上手くいかない・・・と言われる時は、「陽」に偏っている時。なので、「占い手」は「陰」になる。

まずは話をひたすら聞いて「ガス抜き」をする。それから、出来る限り寄り添って、一緒に「現状」を観ていきます。

 

それとは逆に、やる気が出なくて何も出来なくて辛い・・・と言われる時は、「陰」に偏っている時。なので、「占い手」は「陽」になる。

ひたすら話を聞いてしまい過ぎると、元々「ガス不足」なので「ガス欠」になってしまいます。

「それって、おかしいよね!!!」「それは大変!!!!」と、お客様が出せない感情を代わって出す。

「陰」に偏りすぎている時は、許してはいけないことまで許していたり、受け止めたくないのに、まるっと抱え込んでいたりしている時です。

だから、代わりに、感情を出すと、全体が「いい塩梅」にまとまるのです。

 

 

「世の中」の気は、今、大きく「陽」に偏っているのかもしれません。

次から次へと「攻撃」されるので、思わず、「もういい加減にして欲しい!!!」と怒りを何かにぶつけたくなる。誰のせいでもないけど、それでも「原因」を見つけたくて、でも見つからなくて焦る。そして、気持ちが落ち着く「場所」がない。そんな日々が続いていると感じています。

 

だからこそ、「陰」を賢く上手に前面に押し出していきたいと思いながら、毎日過ごしています。

 

 

1950年 ウィーンで生まれたヴクトール・フランクルは、フロイトやアドラーの影響を受けて精神科医になったと言われています。

第二次世界大戦下、ナチスによって強制収容所に送られて、「絶望」の底に叩き落とされてもなお、「希望」を胸に、生き延びました。

 

その経験をもとに、「実在」を重視して心を観ていく「ロゴセラピー」(実在分析)を作り出しました。

 

彼は、人生の問いについて、時には「コペルニクス的転回」が必要であると、著書の『それでも人生にイエスと言う』で述べています。

 

「私は人生にまだなにを期待できるのか」ではなくて

「人生は私になにを期待しているのか」

人生こそが問いを出し、私たちに問いを提起しているのです。

つまり、私たちは、問われている存在なのです。

(本文より抜粋)

 

 

問いを出す「陽」ではなく、問いを受ける「陰」になってみる。

 

「陽」の自分と「陰」の自分を、使い分けられるかどうか。もう一度考えてみたいなと思っています。

 

 

どうか安全にお過ごしくださいますように。