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運の良い人が成功できるのは「風向き」を感じているからです:映画『風をつかまえた少年』

「神は 風のごとく 全てのものに触れる」

 

この言葉は、映画『風をつかまえた少年』の最後に出てくる言葉です。

 

 

この映画は、実在する人物の実際にあった「物語」を映画にしたものです。

舞台となっているのは、アフリカのとても貧しい国マラウイ。

そこに、家族と一緒に住んでいる14歳の少年の物語です。

 

少年の家族は、作物を育てて暮らしをたてています。

それは、マラウイの人にとっては、当たり前の暮らしです。

都会から遠く離れたその場所に住む人々は、自然と共存する生活を送っていて、自然に逆らう事なく、そのまま受け入れて生活をしています。

自然は、とても気まぐれで、人々の思い通りにはならないために、とんでも無く大量の雨が降り続いて、あたりを洪水にしてしまったり、その反対に、一滴の雨も降らなくなって、地面がカラカラに干からびてしまったり、そんなことが幾度となく当然の様に起こります。

その度に、人々は、自然に翻弄されるのです。人々の生活は、自分たちのせいではないところで、大きく動かされてしまいす。

 

その中でも、子供たちは、学校に通い、一生懸命学びます。

学ぶことで、「貧しい暮らし」から決別できるからです。

でも、それは、安定的な「収入」があり、学費を期限内に納めることができる家に産まれた子供だけに与えられた「特権」です。

 

物語の主人公 ウイリアム・カムクワンバ少年は、残念ながら、安定的な「収入」のない家に産まれました。

なので、学ぶことができなくなってしまいます。

 

 

そこで彼は考えます。

「水を畑に引き込むことができれば、学校のお金も払えるようになる」

でも、彼の本当の望むことは、それだけではなくて

「皆んなが、いつも、食べ物に困らないこと」

それが、彼が心から望んだことです。

 

だから、どうしても、畑に水を引く必要があったのです。

雨乞いの祈祷をしなくても、自分たちの力で、水を引きこみたいと願いました。

 

 

 

彼は「風」を味方につける方法を思いつきました。

「風力」で「電気」を起こして、モーターを作動して、水を汲み上げて畑に引き込むことに成功します。

 

それまでには、本当に、良いことも、そうではないことも、14歳の少年が経験するには、あまりにも過酷なことを乗り越えていきます。

 

 

「風」は、貧しい国にも、豊かな国にも、どこでも満遍なく吹いています。

その「風」を彼は上手く利用することに成功をしました。

そして、安定的に水を畑に引き込むことができました。

 

 

「神は 風のごとく 全てのものに触れる」

その風をつかむには、様々なものを失ってしまいましたが。

でも、彼だけではなくて、多くの人の豊かさを、彼はつかむことができました。

 

 

この言葉の「神」を「運気」に置き換えてみると、運の良い人とは何をする人なのかがわかると思います。

 

「運気は 風のごとく 全てのものに触れる」

 

そうなんです。皆んな、同じ様に、運気の流れの中にいるのです。

ただし、その人固有の「命式」と「大運」によって、触れられ方の違いはありますが。でも、巡ってくる運気は、皆んな平等です。

 

だから、周りをただ眺めて「あの人は運が良いから羨ましいな」とばかり考えているのは、せっかく心地よい風が吹いているにもかかわらず、窓を締め切って、カーテンも締め切って、じっと部屋の中に閉じこもって、いるようなものですね。

 

 

カムクワンバ少年の「成功」への軌跡は、「運気」を良くする軌跡と同じだと思います。

 

 

まず、目の前の現実を直視したこと。

それによって、自然だけに頼るのは、生きていくにはあまりにも過酷であることがわかりました。このままでは、たくさんの人が、再び何度も、飢えて亡くなってしまうと確信しました。

 

それを解決する方法として、手に入れられるものを使って、「電気」を起こすことを思いつきました。

そのために、必要な知識を、図書館の本から学びました。

 

まずは、いきなり、大きな仕掛けを作らずに、小さな仕掛けで試してみました。

だから、皆んなからは、「そんな役にも立たないオモチャを作っている暇があるんだったら、畑を耕せ」と罵倒されました。

でも、彼は、諦めずに、皆んなに、「夢」を伝え続けていきました。

 

最初は、たった一人から始めた「大事業」は、いつの間にか、皆んなの「希望」になりました。

だから、たくさんの応援を受けて、「大事業」が加速度的に進んで行きました。

 

そして、ついに、「大事業」を成し遂げることができました。

 

「水を畑に引き込みたい」思いが叶った時、次のステップへの扉が開きます。

そして、彼は、勇気を出して、「次の場所」へと旅立ちました。

 

 

 

風は、いろんな角度から吹いてきます。

 

自分に向かって吹いてくる時、それは「準備」の段階です。

自分の底から吹き上げてくる時、それは「決意」の段階です。

自分の背中を押す様に拭き始めた時、それは、「行動」の段階です。

この時期から、風はどんどん強く吹いてきます。

周囲をも巻き込み始めます。

大きな「竜巻」の様になって、今までの「景色」を一変してくれます。

 

そして、ある時、自分に向かって、不意に「突風」が吹きます。それは、「飛躍」の段階です。

 

 

「神」が触れるだけであるように、「運」も触れるだけなので、何も施してはくれません。

でも、きっと、ある時にはとても優しく、穏やかに、触れてくれるし、時にはとても厳しいかもしれないけど、ずっと厳しいわけではないから、風に対して、もっとも良い感じに「帆」を張って、風に乗って行きたいですね。

 

 

「運気」の「風」を感じましょうね。