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命式の「偏り」は、その人の大事な「個性」です:日柱干支「金」の場合の「偏り」パターン5種

四柱推命で扱う「命式」で、一番重要なのは、生まれた日の「柱」です。

その人の素のタイプを読み解いていくには、生まれた日にどんな干支が巡っていたのかを万年暦から調べます。それが生まれた日の「柱」、つまり、「日柱」とします。

 

 

気は五つのタイプに分類されます。

この五つを、「五行」と呼びますが、「五行」の特徴がそのまま「個性」として現れるので、「日柱」の「五行」を知ると、その人がだいたいどんな人なのか想像することができます。

 

「五行」の中で、一番「輝き」を求めるのが「金」です。

「金」はキラキラと輝いていてこそ、その特徴がポジティブに発揮できます。一点の曇りもなく輝くには、「白黒はっきり」していなくては気がすみません。人の輝きのおこぼれをもらおうなんて、「金」のプライドが許してくれません。

 

 

磨き続けていくこと

尖っていくこと

 

それが「金」の望む「あるべき姿」に導いてくれます。

なので、「試練」をあえて作ってしまう人なのかもしれないですね。

時にそれは、「孤独」を感じるかもしれません。

でも、群れることで個性的な輝きはぼやけてしまうのです。

 

その葛藤と戦いながら、「金」の人は進んでいきます。

 

 

 

日柱干支が「金」の場合に、偏った5つの「命式」のタイプをご紹介しますね。

 

1)強金(きょうきん)

文字通り「金」が強過ぎるタイプです。

つまり、たくさん「金」を命式内に持っている場合がこのタイプになります。

「金」は固い金属、鉱石などの象徴です。なので、「金」が多過ぎるのは、大きすぎる鉱石がどっしりとある景色となります。

動かない鉱石は、行手を塞いでしまうので、こだわりが非常に強くなる気質が現れます。

 

こだわりを、そのまま押し通せる環境にある場合は、「強み」にはなりますが、人間関係ではネガティブに出てしまう場合が多くなります。

人間関係は、いかに人と「一体化」できるかが鍵を握っていからです。

 

まずは、「金」の力そのものを弱めていく必要があります。

その場合は、「水」の出番です。

「金」は「水」にとってのお母さん。そして、「水」は子供です。つまり、「水」が増えると子育てが忙しくなって、お母さんの力が子供に向かっていきます。

お母さんが少し弱まったところで、次に「木」を用います。

「金」は「木」を切り倒していくので、ますます「金」の力を使うことになります。

 

どうしてこの「時間差」が必要なのかというと、あまりにも強い「金」の場合は、あまりにも過激なチェーンソーを想像してみてください。

そこらじゅうの「木」を切り倒してもなお満足しないチェーンソーが、次の獲物を探して、そこらじゅうのものを切り倒してしまうから危ないのです。

 

ただし、「庚」の場合は、「火」と「木」を同時に用いる方法をとる場合もあります。(状況や周囲の五行のバランスを観て決めます)

「庚」は「金・陽」の干支で、「刀」のような気です。

「火」で溶かすと力が弱めらるために、この方法が良い場合もあるのです。

 

 

 

2)沈金(ちんきん)

「水」が強過ぎる場合です。大量の水が流れる中に鉱石が沈んでいきます。せっかくの「金」は、輝くどころか、深い水の中にひっそりと存在してしまうことになります。

「金」の力が「水」に漏れ出していくのです。

 

この場合は、水の流れを調整するために、「土」を用いて「水」を堰き止めていきます。

大量の水は、濁流のようにとても強い力で流れます。なので、「戊」(土・陽)の方が適していると考えます。

「己」(土・陰)は、穏やか広がる大地で、「隆起」に欠けます。なので、「水」が溢れてしまう可能性があるからです。

その点「戊」は、大きな山のような堤防を築いてくれて、流れを堰き止めてくれます。

 

そして、ある程度落ち着いたことろで、次に「木」を用います。「木」に「水」を吸いとってもらうためです。豊富な「水」のお陰で、「木」が大きく育ちます。

ただ気を付けなくてはいけないのは、「木」は「金」に力を使わせていくので、「金」の力が弱められていくことでもあります。

なので、「木」は良い塩梅に。ほどほどに使います。

 

 

3)欠金(けっきん)

「木」が強過ぎる場合は、「金」が頑張ってたくさんの「木」を伐採し続けていることになります。つまり、頑張りすぎた「金」の刃がこぼれ落ちた状態になってしまうのです。

もちろん「金」は、力が弱められてしまうし、刃がこぼれた状態ではキラキラとは輝けません。

 

この場合は、小細工は使えません。「金」そのものを補って強めていくことで、強過ぎる「木」に対抗をします。

つまり、より切れる刃物になる、もしくは、より効率的に賢く刃物を使って切っていきます。

切ることには変わりはありません。

 

日干支を強める方法としては、その五行が巡る時に合わせて、行動を起こすやり方もありますが、巡ってくるのを待つだけでは、なんとももどかしいですよね。

しかも、「金」の人は、せっかちさんが多いので、ますますもどかしいはずです。

 この場合、「自問自答する」「好きな事に一生懸命取り組んでみる」「こだわりをより磨いていく」「自己投資に自分のお金を使う」などもおすすめの方法です。

これは、「金」の人だけでなく、自分の「日柱」を強めるための「開運アクション」なので、ぜひ試してみてくださいね。

 

最近なんだかテンションが下がって・・・・

こんな時に効果があると思いますよ。

 

 

4)熔金(ようきん)

「火」が強過ぎて「金」が溶け出してしまった状態です。

「金」は「火」と合わさると、非常に鍛えられます。鍛冶屋さんは、熱い炎の中に鉄などを入れて、真っ赤に焼いて、カンカンと打ちつけて、素晴らしい刀などを作ります。

 

なので、命式に「金」と「火」を持っている人は、非常に打たれ強く、コツコツと努力を重ねていき、最終的には「成功」を掴み取る「運」を持っています。

ただし、その途中は「試練」が多い長い道のりを経るのが条件となります。

なので、ほどほどに調整をしなくては、いくらなんでも辛すぎる・・・。

 

この場合には、勢い良く燃え盛る「火」を鎮めていきます。つまり、「金」(特に「庚」が有効)を用いるのです。

いきなり「水」を使ってしまうと、「水火激冲」となってしまいます。「火」の勢いが鎮まってきたところで、 「水」を補い「火」を鎮火します。

 

 

5)埋金(まいきん)

「土」が強過ぎて大量の土砂の中に鉱石が埋まっている状態です。「金」は土の中に埋まってしまい、輝くどころではありません。泥に汚されてしまいます。

 

「土」を弱めてくれるのは「木」です。「木」が「土」に根を張り巡らせていき、その根から土の養分を吸い取っていくので、「土」に力が「木」に移っていきます。

「木」を用いて「土」を柔らかく、ほぐしていきます。

 その上で「金」そのものを補って、大きな鉱石にしていきます。

 

 もしも命式に水気が全くなくて、カラカラに干からびた「土」になっている場合には、「木」が根を張ることが困難になってしまいます。なので、「水」を一緒に用います。

「土」を「水」で潤すことで、「木」が育ちやすい環境にしていきます。

 

 

 

五行のバランスの調整は、「自然」の景色を想像しながら行うとイメージが湧いてきやすくなると思います。

 

 

色々な「自然」の景色を想像しながら、調整してみてくださいね。

 

 

※日柱干支「木」の場合の「偏り」についてはこちらをご覧ください

※日柱干支「火」の場合の「偏り」についてはこちらをご覧ください

※日柱干支「土」の場合の「偏り」についてはこちらをご覧ください

※日柱干支「水」の場合の「偏り」についてはこちらをご覧ください