過去ブログ

「身旺」と「身弱」はどちらが運が良い人なのか

「命式」の中で、最も重要と考えられているのが、生まれた日に巡っていた干支である「日柱」です。

その人の「軸」となります。

「軸」の中でも、中心となるのは「十干」です。

これを「日主」と言います。

「日主」は、人間の体で例えるならば、「頭」にあたる部分です。

 

 

その「頭」が大きいか小さいか、または、強いのか弱いのかで、その人が「旺盛」なのか、そうではないのかを判断します。

強い場合は「身旺」(みおう)、弱い場合は「身弱」(みじゃく)と考えます。

判断の決め手になるのは、命式の下を支えている「十二支」です。

命式における「十二支」のことを、「地支」と言います。

 

 

「身旺」は、日柱干支が、命式内の「地支」・「蔵干」(十二支が宿している五行)から受けている影響により、気の供給が多くあり、そのために、日柱干支の五行が強められている場合を言います。

一般的には、「身旺」の人は、力強く体力があり、運が強いと言われますが、その限りではありません。

「身弱」は、日柱干支が、命式内の地支・蔵干から受けている影響により、気の供給が期待できない、または奪われるために、日柱干支の五行が弱められている場合を言います。

一般的には、「身弱」の人は、虚弱で不健康であり、運が弱いと言われます。

それどころか、「身弱」は、やる気がない、体力がない、持続力がない、仕事運も金運も弱いと言われています。というか、言われていました。

 

特に・・・「身弱」の男性に至っては、「家を潰してしまう」「何をやっても成功しない」などなど。

散々な言われようだったんです。

 

なぜその様に考えられていたのかは、歴史的な理由があります。

陰陽では、男性は「陽」であり、女性は「陰」です。

昔は「男は外、女は家の中」が良しとされていました。

なので、「陽」であるべき男性が、「頭」が弱いなんて・・・・戦いで勝負を勝ち取ることなんてできない、と考えられていたんです。

 

これは、女性においても言えます。

女性が強い場合は、「一家の主を踏みつける強気な性格」「後家になる」「縁が遠い」などなど。

思わず「大きなお世話ですけど!」と言いたくなりますね。

 

 

でも、ご安心くださいね。

今は、その限りではありません。

現代は、多様性の時代です。強弱だけでは判断できません。

「身弱」は弱いからこそ、周囲の影響を受けます。これは、応援を味方につける「柔軟性」がありとも考えられます。自分で頑張るのではなくて、周囲に助けてもらったり、「時代」の流れをキャッチする人でもあります。

反対に、強すぎても、敵だらけで、つい喧嘩を売って、傷だらけ・・・なんてことにもなりかねませんよね。だから、「わがまま」でないか、常にチェックしておかなくてはいけないですね。

 

 

一般的には、身旺タイプの特徴として

積極性がある。

リーダータイプ。

自己主張ができる。

などとされていますが、これは、周囲の「流れ」に逆らってでも進もうとする力が強いことでもあります。

なので、吉凶の振り幅が非常に大きくなり、良い時とそうではない時のギャップが大きく不安定な運気の波を、自ら起こすタイプとも言えます。

 

 

一方で、身弱タイプの特徴ですが

周囲の波の影響を受けやすい。

惰性に流されやすい。

環境に染まる。

などどとされていますが、これは、先ほども書いたように、柔軟な対応ができわけです。自分の「軸」がゆらゆらと揺れるから、周囲の流れを利用するのが上手なのです。

 

 

「身旺」と「身弱」を判断する方法として、「日主」の勢いを増してくれる気が、周囲にあるかどうかでみていきます。

 

「日主」の勢いを増してくれるのは、「日主」と同じ五行を持っている場合と、「日主」を生み出す五行を持っている場合の二つ考えることができます。

 

「木」の場合は、同一五行である「木」と、生み出してくれる「水」

「火」の場合は、同一五行である「火」と、生み出してくれる「木」

「土」の場合は、同一五行である「土」と、生み出してくれる「火」

「金」の場合は、同一五行である「金」と、生み出してくれる「土」

「水」の場合は、同一五行である「水」と、生み出してくれる「金」

 

特に、月柱の「十二支」は重要です。

命式の中で最も大きな力を持っているとされているからです。

なので、月柱の「十二支」が「日主」を大きくするものであれば、ほぼ「身旺」と考えて大丈夫です。

 

甲・乙の日主(木)

 亥月 子月・・・水の気(冬)

 寅月 卯月・・・木の気(春)

丙・丁の主(火)

 寅月 卯月・・・木の気(春)

 巳月 午月・・・火の気(夏)

戊・己の日主(土)

 巳月 午月・・・火の気(夏)

 丑月 辰月 未月 戌月・・・土の気(土用)

庚・辛の日主(金)

 丑月 辰月 未月 戌月・・・土の気(土用)

 申月 酉月・・・金の気(秋)

壬・癸の日主(水)

 申月 酉月・・・金の気(秋)

 亥月 子月・・・水の気(冬)

 

特に、同一五行の場合は、「季節が合致」しているので強い絆で結びついています。

いわゆる「旬」です。

 

 

例外として日主が土(戊・己)で、命式に「丑・辰・未・戌」が揃っている場合は土局となり、この場合は、いかなる時にも無条件に「身旺」とします。

この四つの十二支が集まると、「四墓」と言われていて、四隅に頑丈な柱が鎮座しているように、「動じない揺らぎのない安定の土」であると考えられているのです。

 

余談ですが、このタイプの人は、間違いなく「頑固で動じない人」

なかなか影響を受け付けてはくれません。

 

 

 

また、他の十二支に、力を押さえつけてくる「相剋」のものがあれば、「完璧な身旺」とは言いづらくなります。力が弱まるからです。

判断としては、増す関係は「身旺」抑える関係は「身弱」となります。

 

 

 

「身弱」だったからと、残念に思わないでくださいね。

巡る気によっても、「日主」は影響を受けます。

なので、「一時的」に非常に「日主」が強められる時期があるのです。

 強められる時期とは、「旬」の時期。

 

毎年、決まった月に、やる気元気が溢れて、いつもの何倍も行動的になる傾向があれば、それは「身旺」となっている可能性が高いですね。

 

特に、「大運」の影響は大きいので、「旬」の時期をしっかり把握しておくと良いと思いますよ!

受ける影響は、月柱が一番大きいと言われていますが、その次に、日柱と時柱が同等レベルで、年柱はそれらの半分くらいの影響力となります。

 

また、「他人」や「環境」の影響も侮れません。

 

この様に、「命式」は様々な「気」に影響を受けながら、その姿を変えていきます。

自分が心地よく動けている「場所」「人」「時期」などがわかると、それらが持っている「気」がある「場所」に自ら飛び込むことができます。

 

それが「タイミングを掴む」こと。

 

という事で

「身旺」と「身弱」はどちらが運の良い人なのか?

結論は「どっちもどっち」ですね。