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「濃密な対話」のために必要な「質問」とは:タロットカード・小アルカナ・ペンタクル「3」

鑑定は、基本的に一対一で行います。

それは、お客様と占者との「濃密な対話」です。

 

 

相談内容は、とても幅広く、ジャンルを超えて多岐にわたっています。しかも、「答え」についても、「定番」を求められてはいません。「定番」の答えは、自ら導き出せるものなので、「定番の答え」で満足されていれば、わざわざ鑑定を受ける必要はありません。

「定番の答え」では通用しなくなったから、また、「定番の答え」では満足できないから、鑑定を受けて「別の答え」を探しに来られるのです。

 

なので、占者としても、「イレギュラーな思考」を求められ、それは、幅広い知識であったり、枠を超えた想像力だったり、時には、腹を括る図太さだったり、それらを兼ね備えることが必要になります。

 

 

ただ、何もかも持ち合わせるのは、できることではありません。自分の「得意分野」を磨き、「この分野は任せて」と言えるものを大切に、深めていき、「不得意分野」に関しては、それを得意としている鑑定士の先生だったり、もっとも適切であろうと思われる別の「ルート」に繋げること。

「抱え込まない」こと

「道を作る」こと

それも忘れてはいけないことだと思っています。

 

 

誰も皆んな「万能」ではありません。

だから、適材適所であること。

 

 

「暦」と向き合うと、自分にとっての「適材適所」を感じることができるので、どんなご質問に対しても、一番はじめにそれをお伝えしています。

 

 

自分を知る

今を知る

それを受け止めてこそ、「未来」が明るく輝きます。

 

 

 

「答え」を導き出すためには、まず「質問」することから始まります。

 

「質問」は、お客様からと、占者からの両方向があります。

 

お客様からの質問は、答えを出すための質問です。

「答え」のための「質問」

 

一方、占者の質問は、問題解決をするために必要で、適切な、答えにつながる「質問」が何かを導き出すための「質問」です。

それは「質問」のための「質問」

そして、お客様の「質問」に対して、お客様自身が導き出した「答え」が、問題解決に必要な、大切な「答え」となります。

 

 

それは「自問自答」です。

鑑定とは、スムーズに「自問自答」ができるように、サポートすることだと思っています。

 

 

「ゴミを入れれば、ゴミが出てくる」

 

この言葉は、コンピューターの情報処理において、「不正なデーターの入力からは不正な出力しか得られない」といった内容のもので、IT用語辞典では「GIGO」として紹介されています。

 

 

「自問自答」についても、同じことが言えます。

適切でない質問からは、適切でない答えしか導き出すことができません。

 

では、「適切な質問」と「適切でない質問」との違いとは何を基準に言えるのかというと、

 

「適切な質問」とは

主語が自分であること

感情が含まれていないこと

 

「適切でない質問」とは

主語が自分以外であること

感情的であること

 

 

まず、「自分が主語」になるためには

あなたはどう思う?

あなたはどうしたい?

あなたは何を感じたい?

判断のポイントは、「好き・嫌い」「楽しい・苦しい」

何が好きで、何が楽しいと感じるのか。そのためには何が必要なのか。

何が嫌いで、何が苦しいのか。それを改善するためには、何が不要なのか。

それを十分に感じてもらうために、話を進めていきます。

 

 

また、感情は、「発散する気」です。発散して、どんどん上に広く、あちらこちらに散らばっていくので、広がり過ぎると収取がつかなくなります。

人のエネルギーは、「有限」です。

感情にエネルギーを奪われた状態では、ここぞの時の底力が失くなってしまいます。

神がかり的な結果を出す時、人は「ゾーンにはまった」と言います。

これは、自分のエネルギーが、内なる「コア」に凝縮された状態です。ゾーンにハマると、周囲の音が聞こえなくなったり、冷静に、まるで時間が止まっているような感覚になります。とても静かな、静寂の状態です。

そこには「感情」は一滴もありません。

外向きのエネルギーは全くなくて、全てが「コア」に向かって注がれています。

 

 

感情的になっている時は、主語が自分以外になっています。

 

 

まずは、自分が主語になってもらえるように話していくこと。

「自分が主語」になってからは、面白いくらいに、自らの力で、「ゾーン状態」に向けての、エネルギーの軌道修正が勝手に始まっていくのです。

 

 

そして、ストンと「腑に落ちる」時中にはまる瞬間がきます。

 

 

 

そうなると、「適材適所の質問」しか出てこなくなります。

そして、「適材適所の答え」が自動的に導き出されるのです。

 

 

宝を入れると、宝がどんどん出てきます。

 

 

 

タロットカード小アルカナ・ペンタクル「3」

 

ペンタクルは、「財」を表現しています。

「3」は「創造」の数字。

相反する二つのものが、出会い、せめぎ合い、そして化学反応を起こして、新しいものへと変化した状態を「3」は示しています。

葛藤の先に芽生えた「芽」です。

 

 

場所は教会です。

設計図を持った僧と、建築家、彫刻家が議論しています。

それぞれの専門分野としてのプライドと、技術とを掛け合わせて、素晴らしい教会を作っている場面です。

 

 

3人には共通の「思い」があります。

それは、「素晴らしい教会」を作り上げること。

3人の人物には「色(感情)」がありますが、教会には「色(感情)」はありません。

それは、大切なのは「仕事」そのものであって、仕事には「感情」ではなく「結果」のみ求められていることを示しています。

 

 

鑑定を絵として表現すると、「ペンタクル・3」かもしれませんね。