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「命式」を充分に読み解けるようになる方法:やっぱり「基本」が大事です:下丹田に落とし込む

「心」と「身体」は、切っても切り離すことができない関係です。

「身体」は「心」の影響を受け、行動を起こします。

「心」は「身体」の状態を常に気遣ってます。

 

 

「心」が動かす行動は、「志」が内面から突き上げるように、「身体」を動かします。なので、「身体」の能力を超えた行動へと引き上げてくれます。

 

「身体」に不具合を生じた場合、「心」は違和感を覚えます。なんとなく気が乗らなくなるのは、そんな時です。だから、できるだけ「身体」が休めるようにと、「心」はブレーキをかけます。

なので、上手く進めなくなったり、集中力が低下して、うっかりミスをしてしまったりします。

 

 

『心身一如』(しんしんいちにょ)

 心と身体はひとつである。

大切に受け止めたい言葉だと思います。

 

 

 

「心」と「身体」のバランスが良い状態に保てていると、心身ともに安定して「結果」を効率的に出せます。

「結果」とは、たくさんの物を持つのではなくて、無理なく自分らしく行動することで得る「結果」です。

 

バランスが取れるとは、異質な二つの物の間に、行ったり来たりする「道」が繋がっている状態です。その「道」がしなやかで、弾力があり、詰まりがない状態がベストです。

その「道」を、「気」が行ったり来たりしながら、多過ぎる方から力を取って、その力を少ない方に持っていく作業の繰り返しが、スムーズに行えていると、揺らぎながらも、軸はしっかりと固定されていることになります。

その動きが、気の巡りです。

 

 

身体の気の巡りの要となる「場所」を、「丹田」と言います。

「丹田」は、気を貯蔵し、流れを調整する事で、全体を整えてくれます。

 

「丹田」は3つあります。

・下丹田(げたんでん)

・中丹田(ちゅうたんでん)

・上丹田(じょうたんでん)

 

この3つの関係性は、下丹田から気が満ちていき、中丹田、上丹田と上がっていくイメージです。

つまり、「下」→「中」→「上」→放出!

この流れが「パーフェクト」です。

 

 

 

一般的に丹田といえば「下丹田」を指します。臍部から指3本下のあたりにあります。上半身と下半身をつなぐ連結部分となります。

また、肉体的・精神的な核となる部分であると考えられています。

どっしりと安定していると意識も安定し集中して物事に向かう事ができるのです。

「下丹田」に気が巡ると、「腹に落とし込む」感覚になります。

 

 

「中丹田」は、胸の中央あたりです。感情・愛情などの感性を司ると言われています。人間関係・コミュニケーションが円滑に取れるように働きます。

強くなりすぎると、感情的になってしまい、地に足のつかない行動をとってしまいます。

バランスを保つには、常に上に上がりすぎない様に下(下丹田)に手綱を握られている感覚を持つと良いと考えます。

 

つまり、納得できない(腹に落とし込めない)と、円滑なコミュニケーションが築けない。

その為に、相手を理解しようとする気持ちが重要になるのです。

 

 

「上丹田」は、眉間の間。脳の前頭前野あたりです。担当は、直感・集中力・想像力。

 「ピンとくる」のは、「上丹田」に気が巡っているからです。

 

巡りが良い状態と、下丹田が軸となり、中丹田が上に向ける勢いをつけてくれ、上丹田を通って頭頂部から抜ける様に「行動」「言葉」に出来ます。

しっかり飲み込んで咀嚼して、生み出した「行動」「言葉」は、気がこもっているので、人の心に響きます。そして、人を動かす力も持っています。

 

 

「命式」にも、気の巡りの要があります。

「天干」「地支」「蔵干」です。

 

 

「天干」とは、「命式」にある十干のことです。

これは、表面に現れる象位を示します。

 

「地支」とは、「命式」にある十二支のことです。

これは、水面下での象位を示します。

 

「蔵干」とは、「命式」の中にある十二支が宿している「五行(十干)」です。

これは、十二支を構成している「十干」です。

 

<蔵干>

「子」・・・壬・癸

「丑」・・・癸・辛・己

「寅」・・・戊・丙・甲

「卯」・・・甲・乙

「辰」・・・乙・癸・戊

「巳」・・・戊・庚・丙

「午」・・・丙・己・丁

「未」・・・丁・乙・己

「申」・・・壬・庚

「酉」・・・庚・辛

「戌」・・・辛・丁・戊

「亥」・・・甲・壬

 

 

「天干」と「地支」と「蔵干」は、独立しているのではなく、お互いに結びついて影響を与えています。その影響を与え合う様子を読み解くことで、命式の全体像を知ることができます。

 

一輪の花に例えると

「天干」は花

「地支」は枝葉

「蔵干」は根  

 

根がしっかりと広がっていると安定します。

枝葉が繁すぎると、花に栄養が届きません。

花を綺麗に咲かせるために、「蔵干」が根ざし、「地支」が「天干」に勢いを与えて「天干」が外に向かって解き放つ。

 

 

 

「地支」の解釈がとても難しく感じるのは、複数の「十干」を宿している為に、「十二支」そのものが、移ろいやすいからです。

混じり合ってできる「景色」は、想像するしかありませんから。

 

同じ「天干」を持っている人でも、放出される「景色」が異なるのは、水面下で五行が混じり合っているから。それから、環境から受け取る五行も加わるので、とても複雑になってしまいますよね。

 

では、どうすれば、「想像力」が増す事ができるのでしょう。

それは、「丹田」がヒントをくれています。

 

「下丹田」に落とし込めていないと、上には繋がっていけないのです。

 

という事は。

「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の「十干」の理解を、「腹に落とし込む!

何度も繰り返して、「基本」を学ぶ。

迷った時には「十干」に立ち戻る。

 

そうすると

「下(蔵干)」→「中(地支)」→「上(十干)」→放出!

 

「命式」を読むのが、きっと楽しくなるはず。

一緒に「暦」の沼にハマりましょ。笑