本当に変わる時は、ある時突然やってくる:「気」の特徴を知って調整していきましょう
「運気」を整えていこうとする場合、「運気」の特徴を理解していかなくてはうまくいきません。
「運気」とは、「運ばれてくる気」であり、「運ぶ気」でもあります。
つまり、「動いている」事が大前提となります。
では、どのように動いているのかというと、ちょっと大雑把に言ってしまうと
・内向きか外向きか
・勢いや圧力はどんな感じなのか
この二つにまとめることができるかもしれません。
方向を捉えるのは、「陰陽」のバランスを考えることで
勢いや圧力は「五行」のバランスを考えることになります。
この二つは、どちらか一つだけを考えるのではなくて、両方把握した上で、「良い加減に」に調整していくとバッチリ決まると思いますよ。
そもそも「気」とはなんぞや?
古代中国思想では、「気は宇宙を構成する最も基本的な物質である」と考えました。
そして、全ての物事は、「気」の運動と変化によって生じると考えたのです。
それから、気は物質だからこそ、栄養を含む事ができ、不足したり、滞ったり、また集まったり分散する事ができるのです。
人体で捉えるならば、「気」が不足したり、停滞する事により、「気」のエネルギーが不足して、精神的に不安定になりやすい傾向が出ます。また、集まり固まることで、身体的に不調が出やすくなる傾向となります。
適切な分量の「気」が存在して、その「気」が滞ることなく動いていること。
「気」の動きは、昇ったり、降りたり、出たり、入ったりの、4つのパターンで動きます。
この4つの動きがバランスよくできている時が、運の良い時になります。
そして、「気」は、動くことで、5つの作用を及ぼすとしました。
1)推動作用(すいどう)
推し動かす作用です。推すことで、移動を促します。
2)温煦作用(おんく)
温め熱を生む作用です。熱が生じると、上昇気流が起こります。
上昇気流は、勢いを生み出します。
3)防御作用(ぼうぎょ)
壁を作って、外邪の侵入を防ぐ作用です。敵の攻撃から身を守ります。
4)固摂作用(こせつ)
固める作用です。中にある大事な気が、漏れ出るのを調整する事ができます。
5)気化作用(きか)
物質の変化を促す作用です。
化学反応のように、想定外のものを生み出してくれます。
「気」の勢いが強かったらり、密度が高かったり、たくさんあると、これらの作用は強くなります。
少ない場合は、これらの作用が弱まります。
なので、強ければいいわけではないのです。強すぎると「暴風雨」のように荒れ狂って、「失調」してしまいます。
「気の失調」で生じる状態は、3つあります。
1)気が不足している時
いわゆるエネルギー不足のときです。
やる気が落ちる。物事が進まなくなる。
動きや反応が鈍くなる。積極性がなくなる。
2)気が滞っている時
いわゆる煮詰まっている状態です。
憂鬱感でいっぱいになる。食欲がなくなる。
一つの物事がぐるぐる回る(発展しない)。
変化が起こりません。
3)気が集まり過ぎたとき
いわゆる一方に偏りすぎた状態です。
忙しすぎる。気持ちが先走って、動きが空回りする。
実態がないのに、急き立てられて物事が進む。進みすぎる。
変化の過程が早すぎる状態です。
これらは、単独で起こっている場合もあれば、複合的に起こっている場合もあります。
なので、それを踏まえて、気の作用を取り入れる調整方法を考えていきます。
「気」が不足している場合
力なく沈んだ気は、冷たく降りていきます。
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温煦作用を利用するのです。
そして余裕が出てきたら、嫌な人・環境からちょっと離れてみる。防御作用で守る。仕上げは固摂作用でギュッと締めます。
温かく勢いのある「気」を独り占めするのです。
次に、「気」が滞っている場合
固摂作用が強過ぎます。身体もカチコチになっています。なので、ストレッチや深呼吸などして、緩めます。そうすると、余分な気が漏れ出してくれます。
それから、推動作用で推し出す。
出来ることから、自信を持って取り組んでみる。
最後は「気」が集まりすぎた場合
守りすぎると、気は一致団結して頑固になっていきます。固摂作用と防御作用が強すぎます。なので、緩めていきます。
繰り返し、何度も緩めていく事が大事です。「気」が滞る状態が「悪化」した結果、集まり過ぎてしまったのです。なので、油断すると、滞りやすのです。
メリハリをつけて、計画的に。課題を絞ってピンポイントに対策を練りましょう。
できれば休憩も入れて。休憩なしでは、また滞っていくからです。
以上3つの場合について、書いてみました。
「あれ、一つ使ってない作用がある!」と、お気づきのことでしょうね。
そうなんです。
気化作用は使ってません。
というか、使えません。
なぜならば、何が出てくるか予想できないからです。
「異質」のものが混じり合って、想定外の「気」に変化するのが気化作用です。
制御不能で、コントロールできない。
良いのか悪いのかもわからない。
でも、この作用が最もダイナミックに「変革」をもたらしてくれるんです。
なので、普段から、この作用が起こりやすい「土壌」を作っておきましょう!
失敗を恐れない、失敗しても挫けない、他の方法をとりあえず試してみる、耳の痛い意見も真摯な気持ちで聞いてみる、人の気持ちになる努力をしてみる、誰かの笑顔を想像してみる、未来に希望を抱いて周囲を見渡す、正解を探そうとしない、正解にこだわらない、他にも方法があるかもと疑ってみる、情報の裏側に隠れているものを見ようとする、などなど。
突然、「景色」が変わるような「意識変革」が起こりますよ。
ただし、「計画通り」とはいきませんけど。