四柱推命の解釈の「今」と「昔」:「十二運」について:基本に忠実に、現代に沿ってアレンジしましょう
「四柱推命は怖い」
「四柱推命は暗い」
「四柱推命は嫌い」
四柱推命について、こんな印象をお持ちの方って、けっこう多いのです。
それには、やはり「理由」があります。
四柱推命の中に出てくる「単語」は、おどろおどろしく暗くなってしまう「単語」がたくさん出てきます。
例えば、「十二運」
これは、「干支」の気の強さを人生の一生に例えて解釈をしていく運です。
「十二運」を全て並べてみると
「長生」「沐浴」
「冠帯」「建禄」「帝王」
ここまでは、意味はわからなくても、なんとなく良い感じに思えますよね。
次に「衰」「病」「死」と続きます。
なんとなく嫌な予感・・・・。運気も悪そう・・・。
それから「墓」「絶」
ここまで来たら、「終わった」かのよう。。。
それからまだ続きます。
「胎」「養」
なんとなく、気を取り直せそう。
もしも、「あなたは、死の人ですね」と言われたら
自分の運は死んでしまったのかと、がっかりしてしまうかもしれませんね。
ご安心ください。
そんな事は全くありません。
ただ単に、人生の巡りの中で、どの位置に該当する気を持っているかを一つの文字で表しているだけです。
では、それぞれが、どんな「景色」なのかを説明していきますね。
「長生」(ちょうせい)
まるで5歳の男の子のように、純粋で素直で希望に溢れてます。
気の強さは「強」。
昔の解釈では、「長生」は「吉」だとされてました。
これからどんどん成長していく段階だから、勢いがあるのです。
ただし、素直すぎて、うっかり余計な事を言って墓穴をほったり、信じてはいけない人から親切にされると、たちまち全身全霊で信じ切ってしまう。なので、非常に環境に左右されやすいのです。
「沐浴」(もくよく)
好奇心いっぱいに、どんどん成長していく頃です。
伸び伸び手足を伸ばして、思いのままに行動をします。
発達途中の未熟さもありますが、それはまた、愛嬌でもあるのです。
皆んなにお世話をしてもらって、未熟ではあっても、なぜか許されてしまう得な人です。
ただ、それが行きすぎてしまうと・・・「中二病」となってしまうんです。「沐浴」を持っている人は「モテる」とも言われるんですが、それは、良い感じの「中二」だから。
自分で自分のご機嫌を、コントロールできるかが鍵を握っています。
気の強さは「中」です。
「冠帯」(かんたい)
とにかく強く逞しく、何があっても我が道を貫こうとする、成人の頃です。社会人になりたてで、夢も希望もいっぱいで、これから自分は何者にもなれると思っています。
この運を持っている人は、「仕事運が良い」とされています。とにかく「外」に力を発揮して行きたいと思うのです。
ただし、人の言うことは聞きたくないし、押さえつけられるのを嫌います。だから、気が付くと周囲は「敵」だらけ・・・なんてことも。
気の強さは、「強」
「建禄」(けんろく)
社会である程度の経験を積んで、成熟したころです。
強い信念を貫こうとはしますが、それと同時に、世の中は思い通りにならないと、悟りの気持ちも持ち合わせています。
黙々と頑張って、決して弱音を吐きません。
と言うよりも、弱音の吐き方がわからない。また、自分の限界もわからない。良くも悪くも鈍感です。
気の強さは「冠帯」に負けないくらい「強」です。
「帝旺」(ていおう)
「十二運」の頂点が、「帝旺」です。
最も成熟し、最も頼りになり、人生の絶頂の時期にあたります。
人望もあり、経験もあり、周囲の人のために、我が身を削ってでも、奉仕をしたと願います。
時として、それが、独りよがりになると、「独裁的」になってしまっても、誰も口出しはできません。また、優しい「王様」は、捨て身で「国」を守ろうとすることもあります。
気の強さは、もちろん「強」です、
ここまでは、勢いが上に向かっている気です。
これから徐々に下がって行きます。
「衰」(すい)
絶頂期を過ぎて、陰りが現れるころです。
ただし、今までの経験は自分の中に残っています。体力が衰え、体の無理が効かなくなってきても、知識を経験は衰える事はありません。
保守的に解決を試みたり、堅実に進んで行きます。だから、困った時には、皆んなが相談にやってきて、頼りになる存在なのです。
気の強さは「弱」です。
「病」(びょう)
とうとう病気になりました・・・。活力が弱くなり、やる気もなくなります。でも、皆んなが心配してくれて、何かと世話をしてくれるのです。できない事も、なぜか助っ人が現れて、任せなさい!と代わりにやってくれます。
具合が良い時は、周囲の人が喜んでくれます。だから、皆んなで笑顔になるのが大好きです。
気の強さは「弱」
「死」(し)
文字通り死んでしまいました。。。。運気が停滞しているとも言えるのですが、「完成形」だとも言えるのです。
周囲の雑音は気にならず、自分の「形」にこだわります。凛として潔く、自分をしっかりと持っているのです。こだわりの職人のような感じです。
気の強さは「弱」
「墓」(はか)
お墓に入って「ご先祖様」になりました。
お墓の中から、いつも、子孫の幸せを温かく見守っています。
だから、とても穏やかです。が、心配性でもあるのです。だから、貯金通帳の数字がどんどん減っていくと・・・気になって気になって仕方ないから、つい、お財布の紐を固く絞り過ぎてしまいます。学級委員長タイプです。
気の強さは「中」
「絶」(ぜつ)
魂になって、形がなくなりました。
姿形がないから、気持ちもふわふわ浮かんで、まるで「幽霊」みたいに、掴みどころがありません。まさに、「自由人」で、縛られるのを極端に嫌いま。
いつも自分の気持ちを大切にし、好きなように生きて行きたいと思っています。感受性の豊かさは抜群で、芸術や食、文才、などの才能を活かして活躍する人も多いです。
気の強さは「十二運」の中で最も「弱」です。
「胎」(たい)
母親のお腹の中にいる胎児です。時がきて産まれるのをじっと待っています。羊水の中で、のんびりマイペースに過ごしています。
もしも、自分に合わないものが、お腹の中に侵入してきたら・・・それは「異物」です。受け入れるわけにはいきません。うっかり受け入れてしまったら、たちまち羊水が濁って、自分の身が危なくなってしまいます。
コツコツと、じっくりと、深く物事に向き合っていく。それが最も心地良い環境なのです。
気の強さは「弱」です。
「養」(よう)
産まれた赤ちゃんは、皆んなに可愛がってもらえます。
だから、いつも側にいてくれないと、ちょっと不安になってしまいます。でも、いつも一緒にいてくれる人が、笑顔でいてくれるとすごく嬉しいから、その人に心を開いて甘えます。
人見知りのところもありますが、慣れた所では、自分の意見を押し通そうと頑固になることもあります。
気の強さは「中」です。
「十二運」の「単語」を見るたびに、もう少し気の利いた「単語」はないのかな・・・と思うんですが、でも、発達段階に置き換えてみると、とてもわかりやすいですよね。
ちなみに、「冠帯」「建禄」「帝旺」を持つ「女性」は、昔は「強過ぎて後家になる」と解釈をされていましたが、今は、「頼りになるやり手女性」です。
四柱推命の古い本を読むと、「親子の縁が薄い」「活気がなく出世は望めない」「人望がなく老後は孤独」などなど。気持ちが奈落の底に突き落とされてしまうほどの残念な解釈がされています。
これは、「男は出世」「女は世継ぎを産む」ことが、「唯一の幸せ」とされていた時代の解釈です。
だから、散々なことが書いてあったとしても、安心してくださいね。
ぜひ、「現代風」にアレンジして、解釈をしてみましょう!