お告げは「歌」としてやってくる:歌占カード・猫づくし:一期一会の「ご縁」を楽しむ
「占い」は、占える得意分野から3つに分類できます。
・命(めい)
生年月日から占うもの。
四柱推命 九星気学 占星術など
その人が持っている運の「質」を知ることができます。
また、時間経過とともに、「質」に対して影響を与える運が分かり
ます。
・卜(ぼく)
その瞬間の運の「質」を知ることができます。
カード類(タロットカードなど) おみくじ など
物事を行うタイミングが、今適しているのかが分かります。
一期一会の結果が出ます。
・相(そう)
目で見て、その形状から、運の質を占います。
手相 姓名判断 風水など
今の状況の質を知ることができます。
質問の内容に合わせて、これらを組み合わせて占いをしていきます。
特に、卜(ぼく)のカード占いは、たくさんの種類のカードが販売されています。これらを集めるコレクターもおられるほど。
それだけ魅力的で個性的なカードがたくさんありますよね。
私も、気づいたら、10種類以上のカードを持っていた・・・
気になるカードを見つけたら、どうしてもポチッとしてしまいます。笑
というわけで。
またポチってしまい
新しいカードが我が家にやってきました。
『歌占カード 猫づくし』
猫ちゃんたちが、なんとも可愛らしいカードですね。
このカードは、成蹊大学文学部教授 平野多恵先生が監修されています。
大学の先生が、占い?と、不思議に思われるかもしれませんね。
実は、平野先生は、日本中世文学、おみくじや和歌占いの文化史を研究されておられるんです。
平安時代から神さまは和歌を詠むものと考えられるようになり(「神様の声をきく おみくじのヒミツ」平野多恵・著 河出書房新社)、そのお告げは和歌で詠むもの(同)と考えられていたそうです。
このカードは、そんな「お告げ」のカード。
全部で32枚あります。
タロットカードと比べると、半分以下の枚数。
だから、覚えるのも半分以下でいいので気楽に楽しめますね。
そして大事なポイントは
神おろしの「呪歌」を3回唱えること。
和歌は占いの場に神霊を招き寄せるためにも用いらていました。その時に唱える歌を「呪歌」と言います。(「歌占カード完全解説」より)
ちはやふる
神の子どもの集まりて
作りし占は
まさしかりけり
(訳・神の子たちが集まって作った占いは正しかったのだなあ)「歌占カード完全解説」より
呪歌を3回唱えることで、占いに向き合う心が整うような気分になれますね。
占い方は簡単です。
32枚のカードをよく混ぜて、その中から8枚を選び裏面を上にして並べます。
並べるのは左手で行います。
左手で行うには理由があります。
陰陽で考えると、「右」は「陽」で「左」は「陰」です。
「陰」は、授かる意味があるために、左手で選ぶのは、メッセージをいただくことになると考えます。
通常のカードを扱う時にも、左手がおすすめです。
8枚並べたら
その中で気になるカードを表に返します。
そのカードが、神さまからの「お告げ」です!
『二九 三輪山』
訳・恋しく思うなら訪ねていらっしゃい。わたしの住まいは三輪山の麓の杉が立っているところです。
付属の解釈書によると
考えていないで、行動しましょう。
杉を目指す様に、目標を決めて進みましょう。
待っているだけでは先に進めませんよ。
だそうです。
おすすめアイテムは、三輪だけに、「三輪そうめん」らしい。
ちなみに、今回は
「今日、ブログを読んでくださる方に、9月のテーマを教えてください」と伺ってみました。
今月は、「杉」を目指して、歩べし!
ですよ。^ ^
右側の本は、平野先生の書籍です。
おみくじ案内人として、おみくじとの「正しい」向き合い方を伝授されています。
歴史的なことも分かりやすく書かれています。
神社好き、おみくじ好きな人におすすめです。
どんな時代にも、「占い」は人々の身近なところにありました。
今もそうです。
「当たる」かどうかも大事かもしれませんが、悩んだ時に、その悩みを吐き出す場所が「占い」なのかもしれません。
たった一人で悩みを抱え込んでしまっては、重たく沈んでしまいます。
おみくじの歌の中に、「明るい」箇所を見つける行為は、自分の中に「明るい」箇所を見つけていく行為と重なっていきます。
昔も今も、皆んな悩んで滑ったり転んだり。
占いは、転び方や起き上がり方が上手になる方法を、教えてくれるのかもしれませんね。