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「陰」が極まる時期だから「究極の陰」を感じましょう:タロットカード・大アルカナ「隠者」:「陰」の素敵な「景色」を楽しみましょう

急に冷え込んできましたね。

これから、ますます気温が下がっていき、寒さも「本番」に向かいそうだと、朝の天気予報でも言っていて、何となく、心がキュンと縮んだ様な気持ちになりました。

 

 

五行で言うと、「冬」は「水」です。

「水」の気は、「陰」の極みです。

「木」「火」は、勢いが上がっていく様なので「陽」です。

「土」は、どちらかというと「陰」に寄っていて、「陽」から「陰」へとベクトルの向きが変わっていく様になります。

そして、「金」と「水」は「陰」となります。

 

 

五行では、ちょっとわかり辛いかもしれませんね。

これを季節に置き換えて考えてみると、イメージが明確になると思います。

 

「木」は春、「火」は夏

「土」は長夏(季節の変わり目)

「金」は秋、「水」は冬です。

 

五つの気の内、「右肩上りに上がる」のは、「木」と「火」の二つです。

それから、「土」はグニュグニュっと動いて

「金」と「水」で「下がって」いきます。

 

「気」の流れる様は、「全て」の流れる進化の過程を見せてくれています。

 

と言うことは、五つの内に、「発展」は2つだけ。5分の2です。

それ以外は、拮抗するかもしくは下がる。

 

人は、いつもいつまでも、「今日よりも明日」上がっていきたいと願いますが

上がるのは、そのうちの「5分の2」だけ。

それ以外の方が多いので、「発展」することばかりに気を取られてしまうと、半分以上は「運気の流れ」に逆らっていることになります。

 

つまり、「良いこともあれば、そうではないこともあるね」と、ゆらゆら揺らぎながら、人は進んでいくのが、もっとも「効率的」なのです。

 

 

弾力や、しなやかさや、余白や、隙間などがあると、ゆらゆらと揺らいでいけると思っています。

 

 

 

「下がる」と言うと、やっぱり「悪い」と思ってしまいますね。

それは、「右肩上がり」が良いと教育をされ、「右肩上り」を経験し、達成する喜びを実感した経験があるから、そう感じるのも無理はありません。

テストで「満点」がとれたら嬉しいし、試験は「合格」したいから。

 

ただし、「陰」には「陰」の、すごく素敵な「世界観」があります。

 

「陽」とは、高く広く大きくなっていく気です。

それとは逆に、「陰」は小さく固まって凝縮していきます。

つまり、「質量」が詰まって重たくなっていくイメージと言えるのです。

 

 

凝縮したものが、例えば、自分の「技」だった場合

「陽」で、どんどん広がっていく「技」は、限りなく広がりすぎると収取がつかなくなっていきます。広がりすぎた「技」とは、限りなく広い人全てに、受け入れてもらえるかもしれません。

ただし、ネガティブに考えると、全ての人に良いと言ってもらえる「技」とは、皆んなが知っていて、皆んなが取り入れていて、皆んなが平等に使えるのです。

 

「陰」の場合は、自分の中に、限りなく詰まっていき、自分に刻み込まれていきます。

つまり、心も体も「技」でいっぱいになっていくのです。

なので、行き着くところは、「技」=「その人」となり、他の誰も真似することはできません。

なぜならば、外側のものは「形」があるので、簡単に「コピー」できますが、内側に刻み込まれたものは、「コピー」できないからです。

 

「金」は「分断」のイメージです。

これは、自分の「技」と、自分以外の「技」に、きっちりとした境界線が引かれる感じです。

それから、「陰」の極みの「水」においては、「叡智」となります。

湧き水がこんこんと湧き上がる「叡智」は、全てを潤し、恵みとなります。

 

 

 

「陰」とは、どこまでも深く、誰も到達したことのない深海の底を、探っていくようなイメージなのです。

 

 

 

 

「陰の極み」と言えば、私は、真っ先に、タロットカード・大アルカナの「隠者」が浮かんできます。

 

とても地味で、灰色のマントを羽織って、じっと下を向く老人の絵は、ちっとも楽しくない。このカードがリーディングで出たら、「願い事は叶わないのかも・・・」と、ちょっと残念に思えてくるでしょ?

 

でも、実は、そんなことは全くありません。

 

大アルカナに関しては、「大きく」「抽象的」に解釈をする方が、リーディングの答えが明確になります。

 

外側に見える「世界」は、全て灰色の無機質な景色です。

音もなく、風もなく、誰もいないし、光もない。

 

でも、老人が持っている「ランプ」の中には、「星」が輝いています。

「星」には、どこからも光が当たっていないので、「星」の輝きは、「星」そのものが輝いていることがわかります。自分で光を放っているから、周囲の状況には左右されません。もしかしたら、周囲の状況から攻撃を受けた過去があるから、「ランプ」の中に閉じこもってしまったのかもしれません。

どんなに傷つけられた過去があっても、「星」は輝きを失うことはありません。輝きは奪われることはありません。自ら光るとは、周囲の影響を受けないこと。そこには、誰も破ることのできない「結界」が、きちんと引かれています。

 

「星」と同じ光を放つ「杖」は、真っ直ぐと伸びています。ちょうど自分の身長と同じくらいの長さです。身の丈にぴったりと合っている杖は、地面にしっかりと立っています。

地面についた杖の先は、地球の中心に向かっているのでしょう。

 

地球の内側では、熱いマグマが蠢いています。そのエネルギーは、途方もなく強く、熱く、攻撃的です。そのままの力で出してしまっては、とても危険です。周囲だけでなく、自分の身さえもマグマにやられてしまうからです。

なので、杖は、必要なだけ、身の丈に合っているだけ、地上に上がってきて、「星」に、その力を与えているのでしょう。

 

ちなみに、このカードの私の解釈としては、「過去」を示している場所に出た場合には、「もうじゅぶんに考え抜いた」と。

「今」を示している場所に出た場合には、「自分の胸に聞いてみよう」と。

「未来」を示している場所に出た場合には、「冬眠は続くから自分の中で温めて育てていこう」と。

(解釈には正解はないので、他のキーワードが浮かんできても大正解です。というか、浮かべてみてくださいね。)

 

 

「陰」と「陽」は、バランスを取って存在しています。

灰色の無機質な大きな「世界」と、光り輝く閉じ込められている「星」とが

バランスをとっています。

小さな「星」の輝きは、無機質な「世界」を変えようとするほどの力が宿っているのです。

そう考えてみると、ワクワク楽しくなってきたでしょ!?

 

 

ちなみに、私は、このカードが一番好きです。

 

 

 

「隠者」のカードを、上手に活用するには、「星」の光が必要になってきます。

それは、つまり、自分の中心に、「陽」を持っておくことなのです。

 

「陽」は、「目的」に向かい「目標」を定め、「成長」のために、「愛情」を込めて、「行動」するエネルギーです。

もしも、疲弊しきってしまって、「こんなの無理・・・」と重たく感じたら、無理なものは無理なので、自分で「行動」はできません。

でも、気は、常に共鳴して感応し合って「運気」となるので、「陽」に触れれば良いのです。

 

「目的」に向かって、「目標」を定めて、「成長」のために、「愛情」を込めて、「行動」している人の話を聞いてみる。直接会わなくても、今はいくらでも、話を聞く「ツール」はあります。

また、その様な「ストーリー」の本を読んだり映画を見たり、絵画に触れたり音楽を聞いてみたり、自分の好きな方法で、とにかく「陽」に触れましょう。

 

 

今後「暦」は「陰」に向かっていきます。

12月末ごろまで、「陰の極み」となっていきます。

そして1月5日から「雪解け」が始まり、2月3日に「春」が芽吹き始めます。

 

 

そろそろ「水」が「大海原」に辿り着き、そして、「深海の底」を見せてくれるかもしれませんね。きっと、ものすごく「ヘンテコ」な「深海魚」がいるはずですね。

「ヘンテコ」な「深海魚」は、あなただけの「オリジナル」です。

 

「個」の時代は「深海魚」の「ヘンテコ度」が高い人が、重宝されるんじゃないかなと思っています。