「背番号」が大きくなるのは「器」が大きくなること:日常のひとコマから感じた事
今年も「雅原真結の会 舞踏の集い」の受付をさせていただきました。
会主の雅原真結先生は、とてもパワフルな女性で、毎年発表会をされています。
振り付けから、衣装まで、お一人で全部プロデュースされます。
発表会が終わった翌日から、次の発表会のために動き出されるバイタリティーは、どこから湧き上がるのだろうと、いつもすごいなあと思っています。
昨年は、自分で着物を着てお手伝いしました。
でも、今年は、しばらく着物を着る機会もなく、また、事前に着付けレッスンを受ける時間もなく。。。
今回は、洋服でお手伝いをしようと思っていたところ、会の着付けを担当されておられる先生に、着せ付けをお願い出来る事になったので、着物で参加することになりました。
着せ付け担当の先生は、なんと御歳86歳!
全身黒のお洋服がとても個性的で素敵な、小柄な先生です。
キャリアは30年以上の大ベテラン。それでも、「最新」を提供するために、日々勉強と練習に励まれて、第一線でご活躍されておられます。
着物を着るには、私は少し「ボリューム」が足りない体型です。
先生は、私と着物がしっくり馴染むように、締めるところはキュッとしめ、緩めるところには「空間」を作られるのです。
30代の助手の方は、とにかく丁寧に「シワ」を伸ばしたり、細かいところを徹底的にこだわる、「挑戦的」な作業をされます。
それに比べて、先生は、手際良く、良い意味でゆるい。私の体型に合わせながら「臨機応変」な「遊び」のある作業をされるのです。
「私も若い頃は、とにかくこだわって、妥協しなかった。でも、今は、まあ良いか、こんなものかな、と、許したり受け入れることもできるようになったのよ。」
年齢を重ねる事は、「経験値」が大きくなること。
人生いろいろ、良いこともそうではないことも、長く生きるといろいろあります。
いろいろを「楽しく」経験していくには、「大きい器」が大切。
年齢という「背番号」が重くなるほど、「大きい器」と、どうでも良い事には「無関心」でいられる「広い心」が出来上がるのだと思います。
着物を着た「私全部」が綺麗である事
先生の着付けは、「全部」にこだわる着付けでした。
椅子を運んだり、机を動かしたり。
お客様をご案内したり、ご挨拶をしたり。。。
動きやすいし、苦しくないし、何より全く着崩れていない!
流石の「プロ」の仕事に、感動しました。