「気」の通り道は塞いではいけない:「小」さなものから「大」きなものが生まれる
防府天満宮の裏に、天神山があります。
こちらは、ちょっと頑張ったら登れる山です。
山頂にはとても立派な岩蔵があります。
天神山だけでなく、防府市の山々は、立派な岩蔵がある山がとても多いんです。
高い山の頂に、どうやってこれほどの岩を設置できかのか。
想像するだけでも楽しいですね。
登山口を入ると、こんな山道になっています。
車の中に積んでいた杖が壊れてしまって・・・・
困ったなと思っていたら、良い感じの枝が道の脇に置いてありました。
途中、岩の間を抜けたり、狭い道を通るので、杖と手袋はあると良いと思います。
もちろん、靴も山用が良いですね。
酒垂神社の跡地。
現在は、山の麓の防府天満宮の参道に移転されています。
何もない場所ですが、神社の跡地だけに、厳かな雰囲気が漂っていました。
地面は固く、ゴツゴツしています。
気をつけて、一歩ずつ、歩きました。
山頂が近づくと、いきなりパッと辺りが明るくなります。
明るくなったら、疲れて折れかけていたやる気が、パキッと元気になりました。
山頂が見えた!
あの岩の上が、この山の頂点です。
最後の難関に挑む。
山の上は、けっこう風も強い。
岩の上には怖くて立ち上がれずに
腰を下ろして、しばし達成感と絶景を楽しみました。
画像の撮り方が上手くできなくて、分からないんですが、海から防府天満宮の鳥居を抜けて、山に向かっている真っ直ぐな道が見えました。
神社を建設する時、海と山の間に流れる「気」を閉ざしてしまわないように、計算され尽くして、鳥居の位置を決められているのが一目瞭然。
これこそが、「自然との共存」の中にこそ、街の発展があると信じていた人々の信念ですね。
この日はお天気が良かったので、写真通りに眺めることができました。
どうやったら、こんなにも美しく無駄なく、正確に、岩を重ね合わせることができるんでしょうね。
岩を重ねることで、「空」が出来上がっています。
木々が茂っているちょうど向こう側には、防府天満宮の表参道の鳥居があります。
真っ直ぐに、遮られることなく、「空」の抜け道に、気が通り抜けています。
「気」は「陰」と「陽」の、相反する二つが、バランスを取ろうとします。
「気」は動いているために、バランスが取れた状態を留め置くことはできません。
なので、ゆらゆらと揺らぎながら動いています。
その揺らぎがあるお陰で、「巡り」が生まれ、「巡り」は「運気」でもあります。
道を塞いでしまうのは、その「巡り」を断つことです。
きっちりと組み上げられた岩の間に、小さな「空」があるだけで、そこに「巡り」が通り抜けていき、「気」が運ばれていきます。
大きい「空」よりも、小さい「空」に入っていく方が、圧が強まっていきます。
なので、運ばれる「気」は、勢いを増すことになるのです。
小さなものから、大きなものが生まれます。
なぜなら、陰陽は常に「中庸」を目指しているからです。
大きく運命が変わる時、それは、とても小さな「きっかけ」から始まります。
だから、目の前の小さなことに対しても、ちゃんと向き合っていきたいですね。
目の前の小さなことを、蔑ろにしていては、結局は何も変わることはないかもしれません。
それどころか、なす術もなく、ただ巡りのうねりの中にいるだけになってしまい、巡りに翻弄されてしまうのではないかと思うのです。