過去ブログ

「新月の願い事」はなぜ叶うと言われるのか:ホロスコープ「月」:「動機づけ」の考察:タロットカード「月」

暦のサイクルは、「節分」が節目です。

なので、8月は、「下半期のスタート」の月です。

上半期を振り返りつつ、来年のイメージを持ちつつ、方向性を決めるのには、来月がオススメです。

 

つまり、「仕切り直し」の月。

そして、それは、来年に向けて、良いスタートをするために、自分の「核」をしっかりと見定める時期でもあります。

 

 

 

「願い事」に関しては、可愛らしいおまじないや、ちょっとブラックなおまじないがありますが、誰でも知っている定番中の定番は「新月の日に願い事をすると叶う」というものです。

 

具体的な方法は、細かく調べると、いろいろあって、どれが一体良いのか迷ってしまいますが、

新月を迎えてから8時間以内(48時間以内という説もあります)に、願い事を紙に書き出す。

願い事は2個以上、10個までにする。

書き方は、「完了形」で。(〇〇になりました)

自分主体の現実的なものであること。

 

そして、願い事を書いた紙の取り扱いは様々で、大切に保管するとか、誰にも見られないようにするとか、書いたことは忘れて執着しないとか。自分で一番しっくりくる方法で、保管するのが良いと思います。

 

どきどきしながら、願いが叶った自分を想像しながら、紙に書いていく作業は、微笑ましくて、可愛らしいおまじないです。

 

 

8月は、その「新月」が、なんと2回もあります。

8月1日と、8月30日です。

 

8月は、「願い事ポイント2倍」の月です。

 

 

天体に巡っている「惑星」の位置によって、「宇宙からのメッセージ」を読み解く時に使われるのが、「ホロスコープ」です。

 

「惑星」にはそれぞれ個性的な「力」が宿っていて、それを人々に授けることで、様々な「世界」を提供してくれます。例えば、「試練」だったり、「課題」だったり。「惑星」は手は貸してはくれませんが、乗り越えることによって、次に進むための「枠」を授けてくれるのです。

 

「月」はどんな「力」を授けてくれて、その力を受けることで、どんな「課題」をこなすことができるのか。

 

 

「月」は「太陽」と双壁をなしている重要な惑星です。

太陽が自分の意思や、「こうなりたい」という意識的な目標を示すのに対して、月は本能的な欲求や感情などを司っています。占星術では、太陽は意識的な世界を象徴し、月は無意識的な世界を象徴しているとしています。

「鏡リュウジの占星術の教科書 自分を知る編1」(鏡リュウジ著 原書房発行)より抜粋

 

「無意識」の概念について最初に提唱した、ジークムント・フロイトは、「人の行動には、心理的な裏ずけがあり、その裏ずけのほとんどが「無意識」の影響を受けている」と述べています。

 

「月」の力は、自分の「核」の思いに、そっと光を当ててくれて、内側から自分をみる「視点」の場所を照らしてくれるのです。

 

太陽が「陽」・月が「陰」

 

月は、それ自体では光ることはできないけど、太陽が照らしてくれるから、美しく輝くことができます。

「新月」は、その光の受けることなく、月そのものの姿となります。だから、そこにあるけど、「形」が見えない。「形」がなくそのものだけがある。そんな「力」が最大限になっています。

そして、新月から、満月に向かって、月は太陽の光を浴びていき、「外」に向かってアピールを始めます。

 

新月の日は、太陽(陽)と月(陰)の「距離」が最大限に広がって、「相反する世界」を見せてくれる日なのです。

 

なので、人の「景色」も、「相反する世界」を感じて、自分の「本心」と、願いが叶った時の、未来の自分の「本心」とのギャップをしみじみと味わうことができます。

 

 

 

人の心も、陰陽があって、常にそのバランスを取ろうとしています。

いつも「安定」した状態でいるために、心を「揺らして」調整をしています。

 

「理想の自分」と「今の自分」とのギャップを感じ、その時に感じる「葛藤」がエネルギーとなって、少しでも「理想の自分」になるために、努力します。

あまりにもギャップが大きいと、「葛藤」のエネルギーが強すぎて、自分の「核」までも燃やしてしまいます。だから、いかに「葛藤」をうまくコントロールできるかが、鍵を握っています。

 

その「鍵」とは「モチベーション」です。

心理学的には、モチベーションは「動機づけ」と呼び、2種類の動機づけがあると考えられています。

向上心や、好奇心など、内側から湧き上がる「内部的動機づけ」と、報酬やメリットなど、外側の評価に当たる「外部的動機づけ」です。

 

この二つの関係性は、「内部的動機づけあっての、外部的動機づけ」といった感じです。

報酬には依存性があり、同じ「報酬」が続くと、飽きてしまいます。また、報酬なく頑張れるかというと、「お金」をもらわずに「働く」ことと同じです。お腹が空いたままでは、向上心を満たすことはできません。だから、両方とも必要です。

 

「新月」は、「月」が太陽の光を受けずに「そのまま」の存在を見せてくれ、本当の自分の気持ちに向き合うことができます。

「陰」をしっかり受け止めてこそ、相反する「陽」も最高の光を感じさせてくれます。

 

 

「新月」に願い事をすると、ギャップが大きいからこそ、「葛藤」が生まれ、「叶うといいなではなくて、「何としても叶えたい」という気持ちになれるのだと思います。

 

 

「仕切り直し」の8月は、「願い事2倍ポイント」月間。

しっかり活用してくださいね。

 

 

 

願い事を叶えるには、どんな「景色」を意識するといいのか。

タロットカード「月」が教えてくれています。

 

 

水の中から、一匹の赤いザリガニが、ガサゴソと地上に這い出しています。「赤」は「情熱・思い」、「青・水」は「深層心理」を示しています。

 

ウエイト版では、ザリガニを「猛獣より低きもの」と解釈をします。それは、悪しきものというよりは、「ブラックな欲望」のような感じで、社会の中では「悪」とされても、それでも欲する「欲望」です。綺麗事ではなく、渇望する「欲」です。

タロットの通常の解釈では、ザリガニはいずれ「水面」に戻っていき、何ごともなかったかのように、「水面」が穏やかになります。

社会の中で、折り合いをつけて、「欲望」を鎮めることで、「世渡り」ができると、解釈をします。

 

真ん中に伸びている「黄色い道」は、野を超え山を越えて、山の向こうまでしっかりと伸びています。

「黄色」は「子供心・わがまま」の色です。

 

遠くにそびえる山々は、手前の「水面」と同じ「青い」色で描かれています。そして、まるで山々は、「海面」のように「波打って」いるように見ることもできます。

 

「月」のカードを眺めていると、もしかしたら、「水面」と「山」は「深いところ(深層心理)」では繋がっていて、二つは「同じ」ものではないかと感じるのです。

ただし、「水面」よりも「山」の方が「高い」ところにあります。

 

もしも、「ザリガニ」が、試練を乗り越え、道を進んでいったとしたら、今までの場所よりも、「高い」場所に登っていくことができるのかも。

 

狼や犬の「攻撃」を交して、諦めずに進むと、次の「ステージ」の「白い門」が歓迎をしてくれて、「待ってたよ、よくここまでたどり着けたね」と、大きく門を開いてくれます。

 

空では、ずっと、「月」が心配そうに見守っていくれています。

「月」の光は、「暗闇」だからこそ、最高の光として、進んでいくザリガニを照らし続けてくれています。

 

「月」のカードリーディングは、解釈が「曖昧」なので、とても難しく、「分かりづらい」カードです。

 

「謎」「不安定」「実態が見えない」「移ろう」など。

でも、もう少し深く感じてみると

「謎だからこそ、覗いてみたい」

「不安定だからこそ、安定するために行動したい」

「実態が見えないからこそ、きちんと形にしたい」

そして

「移ろうからこそ、今の直感を大切にしたい」

 

 

カードリーディングで「月」のカードが出た時には

「今の気持ちを信じて。今の気持ちを忘れずに進めば、いろんなことが少しずつ変わっていくから。やっと気づいた本当の気持ちを大切に守り続けてくださいね」とお伝えしています。

 

こんな気持ちで、「新月の願い事」をすると、「月」がたくさん「力」をくれるので、きっと、「効果倍増」間違いなし!ですね。