「冬至」前夜にあらためて「陰」について考えてみた:四柱推命
東洋の占いをやっていると、「冬至」はやはり意識をします。
というのも、「冬至」を境にして、陰陽のバランスの重点が変わるからです。
東洋の占いは、「陰陽論」が基本。
相反する二つの「陰」と「陽」は、同じ根っこから派生はしていますが、決して交わることはなく、その勢いが強くなったり抑えられたりしながら、仲良く「ひとつ」として存在していると考えられています。
それぞれの特徴は、ざっくり言うならば
「陽」は外向きに
「陰」は内向きに
ベクトルが向いている。
なので、「陽」は、外側に影響を与え、外側を変えていきます。内側は変わりません。
一方「陰」は、内側に影響を受け、内側が変わっていきます。外側を変えることはできません。
人で例えるならば
「陽の人」は、他人に影響を与えて、他人を変えていく人
「陰の人」は、他人の影響を受け入れ、他人に変えられる人
だとすると、なんとなく、「陽」の方が強くてかっこいい。
「陰」は、「陽」の人に変えられてしまうので、弱々しい感じ。
それは、今の世の中、「勝負に勝つ」とか「たくさん持っている」とかが「良い」とされているから仕方ないのかもしれないですね。
なので、日主が「陰」の人は、そこことを伝えると
「じゃあ、私って、頑張れないダメなタイプなんですか・・・」とがっかりされることも多々あります。
両者は「二つで一つ」であり、バランスが取れていてこそ「落ち着いている」状況なので、どちらが良いのか、そもそも比較するのもではないんですが。
でも、やっぱりそこは気になりますね。
東洋思想に、「陰主陽従」(いんしゅようじゅ)という言葉があります。
これは、「陰が主で、陽はそれに従う」という意味です。
先ほども書いたように、「陰」とは内側に向かう特徴があります。
内側とは、「目に見えない」場所でもあります。
そして、「陽」は外側に向かう特徴があります。
外側とは、「目に見える」場所でもあります。
元気に育っている大木を想像してみてください。
大きな木が倒れないのは、地下深くに頑丈な根っこを張り巡らせているからです。
丈夫な根っこは、大木を支えるだけでなく、その根っこから、木の成長に欠くことのできない水分や養分を吸い込みます。
もしも根っこが朽ちてしまったら、たちまち大木は倒れてしまいます。
「陰」がしっかりと、深く根ざしていてこそ
「陽」は自由自在に動き回れるのです。
なので、「陰」あっての「陽」
日主「陰」の人は、力強さを前面に押し出すタイプではあまりないんですが、ここぞの時には、周囲を驚かすほどの強さを発揮するタイプが多いです。また、諦めずにコツコツと積み上げたもので、「成功」するタイプでもありますね。
五行にも陰陽があります。
2022年に巡っている「壬」は、「水」で「陰」
今月12月も「壬」で「陰」
しかも、12月に巡る十二支「子」も「水」
本当に「陰」の勢いが盛ん。
「陰」に偏っています。
その為なのか、「思い通りに進めない」と話される方が多いように感じています。
自分の計画を推し進めるのは、「陽」の動きなので、勢いの強い「陰」に抑え込まれてしまっているのかもしれないですね。
でも、もうすぐ「陽」の勢いが増していくので、もう少しの辛抱。
今日までは、焦らず、自分を信じて、のんびりと構えるのが得策だと思います。
では「冬至」が明けると、「全てがうまくいく」のかというと、残念ながらそうではありません。
なぜならば、「陰」に深く根ざしていなければ、「陽」はとても不安定で、周囲に影響を与える勢いはないからです。
やはり、コツコツと「見えないところ」で積み上げたものがなければ。
「冬至」前夜、自分の「心」と向き合って、「心」の「本音」を確認してみると良いと思います。
希望していることは何か
その希望は、自分の希望なのか
希望を叶えるためにはリスクを負えるのか
失うものがあっても、その希望は手に入れたいか
時間がかかっても叶えたい希望なのか
などなど
あれこれ考えていくと、希望の根っこが「心」に張り巡らせていきますから、これからどんどん動ける「巡り」を掴めるはずです。
それから、もう一つ。
「壬」を利用して、「巡り」を掴むコツとしては
『まるで水が流れるかの如く、さらさらと意思決定ができること』
立ち止まらないでくださいね。