「丙午のオンナ」論:「年柱」の捉え方:「燃えるオンナ」はいい女!?
1966年の年の暦は「丙午」が巡っていました。
昔の人は、今よりも暦を信じていたのかもしれません。
と言うのも、1966年の出生率は「⒈57」と極端に減っています。
「丙午」に生まれた女の子は、「男勝り」と言えば格好良いんですが、それをはるかに超えてしまうほどの「最強の女」と解釈をされていたのです。
当時は、「女性は家を守り、男性が外に戦いに出る」のが一般的な考えでした。なので、結婚後も、パートナーと同程度に仕事に打ち込める環境は、整っていませんでした。「結婚」=「寿退職」が恒例。「家に従う」のが女性の幸せの形として考えられていたのです。
なので、出産を避ける夫婦が多かったんでしょうね。
「丙午」の年に生まれた女性の有名人といえば
RIKACOさん
小泉今日子さん
君島十和子さん
斉藤由貴さん
鈴木保奈美さん
など。
他にもいらっしゃいますが、このメンバーだけでも、かなりの「強者」揃いですよね。
そして、今、「超話題」の「花嫁の母」と「花婿の母」も、この年の生まれです。
お二人とも、タイプは全く異なりますが、それでも「強い母」。
どんな時にも、内面を全く表には出さずに、「外側の自分」を貫かれる様子には、とてつもない芯の強さを感じます。
では、なぜ「丙午のオンナ」は、それほどまでに「恐れられて」いたのでしょうか。
東洋思想では、全ては「陰」と「陽」の相反する二つが合わさって構成されていると考えます。
それは、「人間」にも当てはまります。
「人間」のうち、男性は「陽」、そして、女性は「陰」です。
これには例外はありません。体の形が男性であれば、全て「陽」です。
「陽」は、外向きに動いていく勢いのある流れです。外にあるものを、その勢いによって変えていきます。外に影響を与えて動かしていきます。改革を起こしていくのです。
「陰」は、それとは反対に流れます。内に向かって流れるのです。受容する、取り込む、飲み込む、囲い込む。外側からの流れを受け入れます。そして、内側は満たされて充実していきます。
「丙午」は、十干支の「丙」と、十二支の「午」が合わさってできた干支です。
「丙」は「火」の「陽」です。
十干支の中で、最も勢いがあると考えます。「丙」は太陽の気。誰の影響も受ける事なく、太陽は太陽のまま存在します。なので、最も強いとされているのです。
「午」も「火」の「陽」です。
十二支は「季節」です。「午」は「夏の盛り」。最も旺盛に「火」が燃えている真夏の季節に当たります。
五行も「陰」と「陽」に分類できます。
「木」と「火」は「陽」
「土」「金」「水」は「陰」です。
なので、「丙午」は、全ての「陽」が集まっている「陽の極み」と言うことになるのです。
女性は「陰」なのに。。。。「丙午」は「陽の極み」・・・
これは、ギャップが凄すぎる!
なんて女らしくない女!!!!
燃えすぎる女は熱過ぎる・・・・
と、解釈をされてしまったんですね・・・涙
もちろん、現在は「女は陰が吉」「男は陽が吉」とひとくくりにはできませんよね。なぜなら、世の中「風の時代」で「多様性」が重要。「個」の「個性」を大事に考えるように、時代が変わりましたから。
「丙午」の有名人も、皆さんとても素敵な方ばかり。
先日、見ていたテレビ番組で、なんと、美のカリスマ君島十和子さんが、バンジージャンプに初挑戦をされていました。迷いのない潔い飛びっぷりも凄かったですが、飛んでいる最中も、美しい笑顔をキープされていて、「さすが丙午!見習いたい!!!」と思いました。
「命式」は、4つの「柱」で構成されています。
その中で「年柱」は、「先祖・親・実家」から受ける運として解釈をします。
同級生は(早生まれは除きます)、皆んな同じになります。
皆んな「先祖・親・実家」は違うので、そのまま解釈するのは、ちょっと無理があるかもしれませんね。
子供を育てていく時に、「時代の流行り」を取り入れて、親は子供を育てていきます。
つまり、どんな教育を受けたか、どんな大人になっていくのが幸せかと考えれていたのか、学校教育では「時代の流行り」の中で何を教えてくれたのか、などを、広く捉えていくと分かりやすいかもしれません。
そして、その教育を、自分がどう受け取ってきたのかは、その人の「命式」によって異なります。
「命式」では、隣り合わせにある「柱」同士は、影響を大きく与え合います。
「年柱」の隣には、「月柱」が位置しています。
「月柱」からは、「社会運」を読み解くことができます。
同じ「丙午」であったとしても「月柱」の十干が「丙」「丁」だったら、そのまま「火」が同化して大きくなります。なので、「時代の言うこと」をそのまま受け止め行動を起こす傾向が出ます。
また、季節が「夏」の場合も、同じです。
5月「巳」、6月「午」の場合は、「火」が頑丈になります。また、7月「未」も条件が合えば、同じように「火」が頑丈になります。
1966年では、これらに該当している月は
5月「癸巳」
6月「甲午」
7月「乙未」
8月「丙申」
9月「丁酉」
以上になります。
これらに該当する方は、より「丙午らしい働き方」をされる傾向があるかもしれませんね。
1966年の星も巡りにも、とても大きな特徴があります。
占星術では、「個人的」な天体と「社会的」な天体があります。
「社会的」な天体は、その「時代」の特徴を表しています。
公転周期がとても長く、ずっしりと重たく影響を与えてくると考えます。
その重たい天体のうち、「天王星」と「冥王星」が、その年に限りなく近づき「0度」となります。
「天王星」は、7年毎に一つの星座を移動していきます。そして、その星座の「課題」をリセットしてリニューアルすると考えます。
ゲームで言うならば、バージョンアップする為に超えていかなくてはいけない「結界ごとに出てくるラスボス」のような感じです。
そして、「冥王星」は200年くらいの長い時をかけて、12星座を一周します。誤差はありますが、大体20年くらいで一つの星座を移動します。
実は、この「冥王星」は1930年に発見をされました。と言うことは、発見されてから、まだ、地球を一周していないことになりますよね。
現在は、「山羊座」を移動中です。2023年、一時的に次の星座である「水瓶座」に移動し、いったんまた「山羊座」に戻り、2025年に本格的に「水瓶座」入りをします。「闇の帝王」と言われるほど、大きな影響を与えると考えます。ただし、あまりにも大きい為に、ピンポイントには「体感」はできにくいですね。
ゲームで言うならば、最後の最後に登場する「本物のラスボス」
この年には、二つの「ラスボス」がタックを組んでいるのです。
「大きな変革」ではなく、全て無にして新しくしてしまおうと、パワフルな星回りでした。
「衝動」に突き動かされるイメージとなります。
実は、それだけではありません。
「個人的」と「社会的」を繋いでいく役目をする「土星」が、「ラスボス」と対極する星座に位置していました。
対極する星座に位置する場合、両者は膝を付き合わせて徹底的に話し合いをするイメージとなります。
特に、春頃には、正確に「180度」で向き合っている時期がありました。
この角度をとる場合には、「葛藤」から何かを生み出そうとするイメージとなります。
これらの天体は、直接「個人」の運気と捉えるのは、あまりにもスケールが大きい為に、当てはまりにくくなります。
ただし、「太陽」「月」が、これらのせめぎ合いの中に取り込まれている場合(正確なハードアスペクトを取っている場合)は、時代の気流を個人レベルで受け取ります。
なので、その時代らしい考えを持っていた理、行動を起こす傾向が現れます。
年の干支は、60年で一周します。
1966年の60年後、2026年に、再び「丙午」がやってきます。
60年前には、「燃え過ぎるオンナ」は敬遠されてしまいましたが
次なる「丙午」には、「暗闇を明るく照らしてくれるオンナ」として歓迎されるかもしれないですね。
このように、暦の捉え方は時代とともに変わっていきます。
それを追って考察していくのは、とても面白いと思っています。