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究極の「偏り」は究極の「個性」:二つの「五行」しか持っていない「命式」:「両神成象格」

四柱推命で占う時には、必ず「命式」を用います。

「命式」とは、この世に誕生した瞬間に巡っていた暦を「八つの文字」で表現したものです。

 

「八つの文字」は、10個の「十干支」と12個の「十二支」があります。

それらは、必ず「木・火・土・金・水」の「五行」に分類されます。

「命式」によっては、たくさん含まれている「五行」もあれば、持っていない「五行」もあります。

 

全ての「五行」が「命式」の中にある場合、「バランスが取れている」とも解釈ができます。「安定している」とも言えるかもしれません。

なので、全ての「五行」を持っている方が、なんとなく「良い」感じに思えるかもしれませんね。

 

でも、「命式」だけが、その人の「運」の「景色」ではありません。

 

「命式」は、あくまでも「種」

 

「種」がどこで芽吹くのか、どんな季節に花を咲かせるのか、それらは全て流動的な「運」の影響を受けます。と言うことは、いくら立派な「種」だったとしても、種まきの方法や場所、育て方などが適していないと、思っていたほどの花が咲かない可能性もありますよね。

 

 

なので、「五行」のバランスはあくまでも「個性」として解釈をした方が良いと思っています。

「個性」は、良し悪しではなくて、「どう使う?」と、観ていく方が、断然面白いんですよ!

 

 

 

 

偏っている究極のタイプとは、「二つ」の「五行」しか持っていない「命式」です。

自分の生まれた日の十干支は、その人の「頭」の部分に相当します。

そして、その他の五行は「両手(右手・左手)」と「両足(右足・左足)」に相当します。

なので、詳しく言うと、「頭」と「右手」とか、「頭」と「左足」の様な姿です。

 

 

ここで、一つ大事なのは、生まれた時刻が不明な場合は、はっきりとは特定できません。「時柱」を立てることができないからです。

あくまでも、時刻がわかっている場合のみ、「二つ」であると断言できます。

 

 

ただし、「時柱」が不明な場合でも、「二つ」の場合は、かなり偏っているので、「もどき」として傾向を知ることはできます。

かなり「個性的」で、ユニークな人です。

 

 

この二つの五行のみで構成されている命式のことを、「両神成象格」と言います。

「両神成象格」には、二つのタイプがあります。

 

一つは、二つの五行の関係が「相生関係」である場合です。

一方の五行が、もう一方の五行の勢いを増していく関係です。

このタイプのことを、「両神相生格」と言います。

例えば「木」と「火」の場合、「火」は「木」を取り込むことで、火力が大きくなっていきます。

この場合、「木」は「火」に取り込まれていくので、力を差し出し弱くなります。

その反対に、「火」は「木」に育ててもらうので、力が大きくなっていきます。

 

 

二つ目は、二つの五行の関係が「相剋関係」である場合です。

一方の五行が、もう一方の五行を抑え込んでいく関係です。

このタイプのことを、「両神相剋格」と言います。

例えば、「水」と「火」の場合、「水」は「火」を消そうと攻撃をします。

この場合、「水」は「火」と闘うので、力を使い果たして弱くなります。

そして、「火」は当然ながら「水」に消されるために弱くなります。

どちらの五行も弱められます。そして、力加減が強い方が「優勢」となります。

 

 

 

 

「両神相生格」の成立する条件としては

1)ほぼ同程度の力を持つ二つの五行で命式を構成している

2)二つの五行は相生関係にある

 「木」と「火」

 「火」と「土」

 「土」と「金」

 「金」と「水」

 「水」と「木」

気質の特徴としては、考える前に行動に移るタイプとなります。

強められる「五行」の特徴が前面に押し出されるからです。

 

「火」の場合は、情熱的に動く

「土」の場合は、頑固に頑張る

「金」の場合は、正義感を貫く

「水」の場合は、臨機応変に動く

「木」の場合は、向上発展していく

それぞれ、このような傾向が出てきます。

 

この「命式」の人の「開運」のタイミングになる時期は、その後に巡る五行が来る場合です。また、その五行をたくさん持っている人と、共に過ごすことでも同じ状況になります。

「木」と「火」の場合は「土」

「火」と「土」の場合は「金」

「土」と「金」の場合は「水」

「金」と「水」の場合は「木」

「水」と「木」の場合は「火」

 

この命式を持っている人が、「不協和音」を感じるのは、特徴を出しすぎている場合です。 融通が効かないし、せっかち短気で待てない・・・・思い通りにならないと気が済まなくてゴリゴリと周囲に圧をかける・・・・。

この場合は、一旦手を止めて「深呼吸」。

「頭」をクールダウンしましょうね。

 

 

周囲に合わせなくては。。。。

と考えない方がおすすめです。

なぜなら、五行を二つしか持っていないから。

せっかくの「個性」をねじ曲げない方が得策です。

 

 

 

「両神相剋格」が成立する条件としては

1)ほぼ同程度の力を持つ二つの五行で命式を構成している

2)二つの五行は相剋関係にある

「木」と「土」

「火」と「金」

「土」と「水」

「金」と「木」

「水」と「火」

気質の特徴としては、公的な成功にこだわります。また、周囲の期待に応えたい気持ちが強くなりやすいです。

 

 

あれこれ挑戦したいけど、その前に準備もしたい(木と土)

情熱のまま告白したいけど、フラれたらカッコ悪いな(火と金)

計画通りに進めながらも、新しい改革も取り入れていこう(土と水)

せっかく成長するならば、自分のオリジナリティにこだわりたい(金と木)

皆んなで楽しむのも良いけど、一人で考えるのも好き(水と火)

 

相反する二つの五行は、常に戦っています。なので、どちらか一方が前面に出るのではなくて、「様子見」しながら共存している感じになるのです。

 

 

この命式を持っている人の場合、日主を守りつつ、五行の間を取り持ってくれる五行(通関神)が巡ると勢いが出ます。また、その五行をたくさん持っている人と、共に過ごすことでも同じ状況になります。

「木」と「土」の場合は「火」

「火」と「金」の場合は「土」

「土」と「水」の場合は「金」

「金」と「木」の場合は「水」

「水」と「火」の場合は「木」

 

この命式を持っている人が、「不協和音」を感じるのは、二つの五行が戦い過ぎていて、両方の良い面が押しつぶされてしまっている場合です。

自己犠牲の気持ちが、強くなりすぎてしまいます。我慢しすぎたり、頑張りすぎたり、気を使い過ぎて疲れてしまいます。

 

この場合は、一旦手を止めて「深呼吸」。

「頭」を上に向けましょう。

 

 

自分さえ我慢すれば上手くいく・・・・

なんて考えないことです。

我慢にも程があって、すでに程を超えましたからね。

 

 

顔を上げて、自分が好きな「景色」を眺める

読むと元気になる本を読む

前向きになれる映画を見る

などなど。

まずは「視覚」を使って、テンションを上げていきましょうね。

考えるのはその後です。

 

 

この二つのタイプに該当する命式は、本当に珍しいです。

私も、滅多に出会うことはありません。

 

でも、「もどき」は、案外たくさんいらっしゃいます。

 

「命式」を整える場合、あくまでも「日主」つまり、自分の「頭」が守られていなくては、地に足のついた行動に繋がりにくくなってしまうと感じています。

 

 

「わたしは、こう考えます!」

他人に言わなくても、他人が理解してくれなくても、その考えを大事に守っていきたいですね。

きっと、ぴったりと合う「時」の気がやって来たら、素敵な「景色」が完成すると思います。