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「変わり種」チャイを楽しむ

手作りの楽しいところは、何でも試せることだと思います。
いつものチャイに、スパイスだけでなく、「変わり種」を入れてみたくなりました。
そこで思いついたのが赤くて可愛らしい「枸杞子」(くこし)。クコの実です。
杏仁豆腐の上に飾られているので、ご存じの方も多いですよね。スーパーでも売られているので、簡単に手に入ります。


枸杞子は
ナス科クコの実
性味:平性・甘
帰経:肝腎肺
効能:滋補肝腎 明目 潤肺
陰陽平補の要薬とされています。分類としては補陰薬です。
 引用元・「薬膳食典 食物性味表」編著:日本中医食養学会 監修:日本中医学院


疲れ目に良いと言われているので、スマホやパソコンを長時間見る機会が多い現代人には、とても有難い食材ですね。レーズンの様にドライで売られているので、そのまま食べても甘くて美味しいです。
効能にある「滋補肝腎」とは、体力や栄養を補って(滋陰)肝臓と腎臓の機能を整えることです。体の中の力が満ちて元気になれる。「明目」は、目の機能を整えること。疲れ目が気になる人にはおすすめです。「潤肺」は肺を潤すこと。乾燥からくる不調を軽減します。

では、作り方をご紹介しますね。
まずは、枸杞子を水に浸して柔らかくします。この行程は、実をふっくらさせてあげることで、味が染み込みやすいのと、口当たりが優しくなって、食べやすくなります。

実がふっくらしたら、水を足してコトコト煮ます。
枸杞子を浸していた水には、栄養が染み出しているので捨てないで使いましょう。
実の半量くらいの砂糖を入れます。
今回は、香りを楽しみたかったので、シナモンとカルダモンを入れました。もちろんスパイス無しでも大丈夫です。

水分がなくなったら完成です。
このまま食べたり、ヨーグルトに入れたりして楽しみたい時には、仕上げにレモン汁を加えると味がしまって美味しいです。
今回は、チャイに入れるために作ったので、レモン汁は入れませんでした。レモンの酸が牛乳と混ざると「チーズ」ができてしまうからです。

ツヤツヤに出来上がりました!
粒々はカルダモンの種です。
お砂糖が控えめなので、冷蔵庫に入れて、2〜3日くらいを目処に使いきりましょう。

本日のチャイは
・枸杞子のスパイス煮
・フェンネル
・ブラッククミン
・ブラックペッパー
スッキリしゃっきりした中に、ふんわりと枸杞子の甘さが残って、中々良いお味になりました。


「自然の恵」は、人にたくさんの恩恵を与えてくれます。なので、日々食べる食材は、「自然」のものをなるべく選びたいですよね。
ただし、ここで、なんでも「自然」だったら、たくさん取り入れたら良いかと言うと、残念ながらそうではありません。「自然」はあくまでも「自然」にそのまま恩恵を与えてくれるだけで、人の都合は考えてはいません。なので、流行っているからといって、ある一つの食材を急激に取り入れたり、長期間連用すると、不調の原因となる場合もあります。あくまでも、自然の食材は、サポートをする存在だと考えた方が良いと思っています。「伴走者」と言っても良いかもしれないですね。
自分の「味覚」が「美味しい」というよりも、「心地良い」と感じるか。それは人によっても違うし、体調や季節や、時間帯によっても異なります。
「心地良さ」を感じ取れる人は、「運」に恵まれる人ではないかと思っています。