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「生木」で行くのか「死木」で行くのか自分の「胸」に聞いてみよう:五行「木」・「甲」の考察

五行の中で「木」は、唯一「命」を宿していると考えます。

「木」は、太陽の光に向かい、伸びていきます。

 

つまり、「明るい方向」を目指して進んでいきます。

 

「明るい」とは、2種類あります。

一つは「明るみにする」

つまり、疑問を解明し、謎を解き明かし、「答え」を見つけていく。

もう一つは、闇の中に光っている「灯り」を探す。

つまり、光を見つけていく。

 

 

「木」は、その二つのうち、どちらかを常に目指しています。

 

 

「木」には、二つの種類があります。

一つは「甲」(きのえ)

これは「陽」です。

もう一つは「乙」(きのと)

これは「陰」です。

 

 

「陽」は外に向かって動く気で、その動きは外に影響を与えます。

外側の景色は「陽」によって変化を起こさせられるのです。

それによって「変革」が起こります。

 

「陰」は内に向かって動く気で、その動きは内に影響を与えます。

内側の景色は「陰」によって変化を起こさせられるのです。

それによって「自己改革」が起こります。

 

 

「変革」とは、攻撃であり

「自己改革」とは、受容です。

 

外側の壁を突破する攻撃により「変革」が起こり

内側の扉を開けることにより「自己改革」が起こります。

 

 

「甲」により「変革」が起こり

「乙」により「自己改革」が起こる

そこには、「安定」の概念はありません。

 

 

 

「命」を積極的に、自らの力で「進化」する方法を知るには「甲」について考えてみると参考になります。

 

「甲」は大きな樹木が上に向かって伸びていく景色です。

解釈の時に、気をつけなくてはいけないポイントがあります。

「甲」には、活き活きとした「生木」と、丸太になった「死木」の二つの種類があると言われています。

 

「死木」として解釈をするのは

・申月生まれ 酉月生まれ

・地支が三合金局または西方合している場合

・日主に根がない場合

それ以外は「生木」とします。

 

 

つまり、どういう事なのかと言うと、「申」「酉」は「金」の五行です。

三合金局とは「巳・酉・丑」が揃った時で、「金」が強まります。

西方合とは「申・酉・戌」が揃った時で、同じく「金」が強まります。

この場合には、せっかく「甲」を持っている命式だとしても、「金」に根っこを切られてしまっていると考えます。

 

日主とは、命式の中で、その人の最も特徴が「頭」の部分です。

例え「甲」であったとしても、十二支に「甲」を受け止めてくれるものがないと、「根っこ」をはびこさせる事ができずに、「根なし」の状態になると考えます。

 

これらに該当する場合は、木が死んでいる状態と考えるのです。

これに該当しないものは、しっかりと根を張って、元気に育つ「木」と考えます。

 

 

ここまで読むと、「生木」が良くて、「死木」は悪いと捉えてしまいますが、全くそうではありません。

「活用法」は異なりますが、どちらも立派な「木」なんですよ。

 

 

「生木」の場合の調整として、太陽の光を浴びて、水の恵を受ける景色が良い条件となります。

・「丙」「癸」があること

・地支に「寅」または「卯」があること

・養分を含んだ「己」があること

・茂りすぎの「木」の場合は、「庚」があること

・2月3月生まれの若木には「庚」は不要

 「庚」が強い場合は「丁」で溶かす

これらが「吉」とされます。

 

これは、「自分」を大きく成長していく姿です。

 

 

「死木」の場合の調整は、頑丈で太い材木が美しく加工されることが良い条件となります。

・「庚」で木を削る

・「壬」で木を乾燥させない

・「火」「土」は不要

 

これは、「自分」の特技を使って成長していく姿です。

 

全ては「気」で構成されています。

例え自分の命式にはない五行であっても、全てにあると言うことは、自分にもあることになります。

ただ、命式としては持っていなくても、「命」を持っていない人はいませんよね。(天人合一)

 

だから、「甲」について考えるのは、自分の「命」を「陽」として動かす参考になります。

 

 

五行論では、「木」の働きは、「進化」と「適応」です。

そのために必要な精神は、「向上心」と「好奇心」と考えます。

 

 

「進化」のためには、壁を突破していく「向上心」が必要で

「適応」のためには、扉を開ける「好奇心」が必要というわけです。

 

「木」の感情は「怒り」と「情」です。

 

「向上心」には「怒り」の感情が必要です。

「正しい答え」を導き出すために、自らを律して外に枝葉を伸ばします。

これは「生木」です。

 

「好奇心」には「情」の気持ちが必要です。

周囲に興味を持って、理解して、周囲とともに楽しんでいこうと適応します。

これは「死木」です。

 

 

自分にとって、今「生木」で進むのか、「死木」で進むのか、どちらが「腑に落ちる」のかを感じてみましょう。

もしも、ギクシャクしていると感じているならば、方法が間違っているかもしれませんね。

 

間違えていたら、修正してみましょう。

方法さえ合っていれば、いずれ「タイミング」を掴むことができます。