過去ブログ

陰の中の陽:タロットカードの私の解釈「隠者」

全てのものは陰陽の二つ気で成り立っていて

「陰だけ」「陽だけ」というように

一つだけで存在することは不可能です。(陰陽理論)

 

鑑定においても、どちらか一方だけではなく

両方同じだけ大切であることをお伝えしています。

 

 

陰は闇

陽は光

 

闇の中で光るキャンドルの炎を見ると

とても穏やかな気持ちになります。

 

 

 

 

 

キャンドルの灯そのものも美しいですが

灯に照らされた「風景」もまた美しい。

 

 

炎が揺れるたび影も揺れて

お互い影響し合いながら、一つの美しい「風景」を作り上げています。

 

 

 

五気調整術の講義の中でも

「陰陽説」については時間をかけて説明をしています。

 

 

 

 

隠者のカード

「内省」 「自分を見つめる」 「孤独」 精神性」哲学的」を表しています。

 

背景は、色のない世界「灰色」

同じく「灰色」のマントをまとった「老人」が、冷たい雪の上に、たった一人で立っています。

「老人」が見ているものは、目の前の小さなランプの明かりです。

ランプの中では小さな星(六芒星)が美しく光輝いています。

 

色のない、音のない、ひっそりとした世界に、無言で一人佇む「老人」

何もない世界の中でも、小さな星と、彼の手に持っている長い杖は

堂々と、黄色く光り輝いているのです。

 

 

真っ暗な闇の中

不安で胸が押しつぶされそうになって

顔を上げることができなくて

悲しくて

もう無理だと思ったその時

ふと温かな気配を感じ

思わず顔をあげてみると

「その人」が優しい笑顔で

「わたし」に光の粒を差し出してくれました。

勇気を出して手を伸ばし

その粒を受けとると

その粒はあまりに小さくて、儚くて、

失くしてしまいそうなほど頼りなくて

不安な気持ちが再び湧き上がってきたので

光の粒をギュッと握りしめました。

手の中に光の粒がすっぽり収まり

少し気持ちが落ち着きました。

気がつくと「その人」はいなくなっています。

ひとりぼっちになって、寂しくなって

また不安な気持ちが湧き上がってくるけど

握りしめた手の隙間から漏れる光は

とても美しく

「わたし」の顔を明るく照らしてくれます。

光をじっと見つめていると

漏れる光の中に「その人」の優しい笑顔を見つけました。

その瞬間、不安な気持ちは溶けていき

「大丈夫」

「わたし」は一人でつぶやきました。

手をいっぱいに開く勇気はまだないけど

勇気を出して思い切って手を広げたその時

瞬く間に、闇が光に変わることでしょう。

美しい光をいっぱいに浴びた「わたし」の背後には

「わたし」の影が

「わたし」と一緒にひっそりと揺れているのです。

 

 

タロットカードは、「物語」を語ってくれます。

「隠者」のカードは、「答えは自分の中にある」と

優しく、そして厳しく語ってくれます。