準備はどこまで必要か:タロットカード私の解釈「魔術師」
何かを始める時、まず思うことは
「どこまで準備したらいいのか。」
「何を準備したらいいのか。」
そして
「準備が整ってから始めた方が良いのではないだろうか・・・。」
実は、こんな考えに囚われている時は、
「準備ができていない時」
もっと言えば、
「準備が出来ていたとしても始まらない時」
なのです。
イベントを企画運営する仕事をさせていただいています。
イベント企画の依頼があった時、まず最初に決める事は、「お客様に何を持ち帰っていただくか」
それは「主催者の熱い思い」でもあります。
次に決めることは「いつ開催するか」 です。
それから、開催の日をゴールとして、いつまでに何を準備したらいいのか決めていきます。イベント開催の季節に合わせて、イメージを決めてコンセプトを決定します。
主催者の思いが熱いほど、イメージが溢れるように湧き上がります。
イメージにぴったりの場所の設定をし、イメージ通りの会場を抑え、出展してくださる方々にオファーをします。
日時、場所、ご協力頂く人が決まってから、細かい事柄を決めていきます。
ゴールのイメージが具体的であるほど、準備も具体的に綿密に出来ます。
そして
「これだけ綿密に準備したから、大丈夫!」
と、自信を持って当日を迎えることができるのです。
そして迎えたイベント当日
必ずと言っていいほど、忘れ物をしてしまったり、必要なものが見つからなかったり・・・
それで急遽、代わりの物を取り繕って使わなくてはいけない事態に。
でも、結構それが、というか、その方が良かったりするのです。
挙句の果てに
「こっちの方が楽しそう!」
と、予定にはなかった提案を思いついてしまい・・・
準備に一緒に奔走していただいた方々には申し訳ないのですが、準備にはなかった事を始めてしまうのですが、お客様の評判が予想以上に良かったりするのです。
会場のディスプレイも、当日、その場で作り変えたこともありました。
イベント後の反省会では
「嵐に巻き込まれたみたいで、しっちゃかめっちゃかだったけど、無事終わって楽しかったね。」
と、達成感でいっぱいになります。
そして、皆様の協力があってこそ出来た、協力がなければ何一つ出来なかったと、いつも感謝の気持ちでいっぱいになります。
その感謝の気持ちを、どんな形でお返ししようかと、次への意欲が湧いてくるのです。
準備が整い、始まりを告げる「魔術師」のカード。
魔術師は、魔法で「不可能を可能」にしてくれ「夢を叶えてくれる」存在です。
背景の黄色は「自分」の色。
「あなたはどんな不可能を可能にしたいの?」
「どんな夢を叶えたいの?」
と訪ねています。
魔術師の頭の上には「無限大」を表すマークがあり、可能性が無限に広がっている事を教えてくれています。
情熱の赤い色のマントを羽織り、右手を大きく伸ばして天のエネルギーを真っ直ぐに受け、それを左手で地に向かって注いでいます。
机の上には、タロットカードで火・地・風・水の世の原理とされる四つの象徴のマークである棒・ペンタクル・剣・カップが、全て揃って並べられています。
周囲には色とりどりの花が咲き誇り、始まりに華を添えてくれています。
踏み出した先の世界は「無限大」の世界が広がっています。
無限大に広がっている世界に対応できるほどの準備は、限りなくキリがありません。
とりあえず、今必要な準備だけして、後は「現地調達」の方が、無駄な時間と労力を使わなくて、効率が良いはず。
用意できる準備だけでは、無限大に広がる世界では通用しません。
私が一番大切だと思う準備は「心の準備」です。
しっかりと心の準備ができるのは、当日まで、地道にコツコツと、綿密な準備が出来てこそ持てるのだと思います。
やるしかない!と「覚悟」を決めた瞬間に
全てが動き始めます。