変わり目は、なぜ「3」なのか:五行から読み解く「進化」の景色:別れは出会いの始まり
いつも心掛けていることがあります。
それは、「3」を意識すること。
例えば、「とりあえず3日やってみて、気持ちがのらなかったらやめよう」とか、「3ヶ月目標に、頑張ってみよう」とか、「今辛くても、3年後は、きっと、違うことで悩んでいて、今の辛さを忘れているかはず」と、「マイルストーン」を「3つ先」に定めているのです。
どうして、「3」なのかというと、意味があります。
それは、「3つ先」は、流れる「方向」が変わるからなんです。
流れとは、「気」の動きです。
「気」は五つの種類があって、順番に次々と進んでいきます。
最初は「木」
「木」とは、成長の気です。大きく育っていきます。
方向は、上に向います。
その次は、「火」
「火」とは、燃焼する気です。明るく熱く広がっていきます。
方向は、横に向かいます。
その次は「土」
「土」とは、降りてくる気です。形になっていきます。
方向は下に向かいます。
その次は「金」
「金」とは、固まっていく気です。凝縮して、硬くなっていきます。
方向は内に向かいます。
最後は「水」
「水」とは、流れる気です。全てを平に均していきます。
方向は散らばって分散していく、または、溶けて蒸発していきます。
この五つの「気」には、「陰」と「様」があります。
流れは、先に「陽」が来て、その後で「陰」が来ます。
「木」は「甲・陽」と「乙・陰」
「火」は「丙・陽」と「丁・陰」
「土」は「戊・陽」と「己・陰」
「金」は「庚・陽」と「辛・陰」
「水」は「壬・陽」と「癸・陰」です。
「甲」は、殻を破って飛び出す「気」です。
小さな芽が、力一杯顔を出した景色です。
「乙」は、芽が回避しながら伸びていく「気」です。
くねくねと強かに伸びていく景色です。
「丙」は、伸びていった芽が、葉を広げていく「気」です。
精一杯、広げていきます。四方八方に広がっていきます。
「丁」は、広がった葉がどんどん逞しくなっていく「気」です。
力強く、そして、充実していく景色です。
「戊」は、充実した葉が、茂っていく「気」です。
安定して存在する景色です。
「己」は、茂みが安定して鎮座する気です。
誰の目にも、同じ様に広がる茂みを見ることができます。
「庚」は、陰りが見え始める「気」です。
茂りすぎた葉が、ハラハラと落ち始めます。そして、実った実が、収穫の時期になります。
「辛」は、収穫を味わう「気」です。
茂みはすっかりなくなって、実も収穫しました。収穫を終えた実を、工夫して堪能します。
「壬」は、仕切りなおすため、リセットをする「気」です。
葉も落ち実もなくなった木々を伐採していきます。
役目を終えた木は、刈り取られていきます。
「癸」は、準備をする「気」です。
何もなくなった大地が、再び豊かな実りを生むために、整えていきます。そして、種を撒くのです。
以上の流れは、粛々と順番にやって来ます。
「木」は「2つ」、「火」も「2つ」、五行全ては「2つ」ずつ、合計で「10個」あって、それが順番にやってきます。
「日」で考えると、2日経って3日目には、次の五行がやってきます。
「月」で考えると、2ヶ月経って3ヶ月目には、次の五行がやってきます。
「年」で考えると、2年経って3年目には、次の五行がやってきます。
次の五行がやってくると、「景色」が変わるために、「方向」が変わります。なので、同じことをやっていると、巡ってきた「気」にそぐわなくなります。
だから、「3」で、方向を変えなくてはいけなくなるのです。
「3日」
「3ヶ月」
「3年」
方向転換をしなくては、流れから外れていきます。
では、どのように方向転換をすれば良いのでしょうか。
スタートは「木」
とにかく始める。やってみる。これがこの時期の「方向」です。
広げるのは「火」
周囲に広げていき、知ってもらう。皆んなが喜んでくれると、どんどん広がっていきます。これがこの時期の「方向」です。
安定するのは「土」
広げていくと、様々な不具合が発覚します。それをちゃんと修正して、いつも安定するために調整します。これがこの時期の「方向」です。
こだわりを持つのが「金」です。
安定しすぎると動かなくなります。だから飽きてくるのです。皆んなと一緒なのでつまらなくなってしまいます。「自分らしさ」にこだわりたくなります。これがこの時期の「方向」です。
終わりを迎えるのが「水」です。
物事が進化していくと、もっと便利になっていきます。そうすると、今まで必要だったものは要らなくなります。不要品ばかり持っていては、新しいものが入る隙間がありません。だから、捨てます。そして、隙間を作ります。隙間に新しものを取り込んでいきます。これがこの時期の「方向」です。
斬新なものが世に出て、皆んなが知ることろとなり、皆んなが手に入れます。そうすると、どこにでもある「普通」になって、珍しくなくなるから、飽きてきます。だから、手放して、再び、斬新なものを手に入れようと流れていきます。
始めるのか、広げるのか、調整するのか、こだわるのか、捨てるのか
どの時期なのかを感じて、方向転換すると、上手く流れにのれますね。
「別れは出会いの始まり」とは、「水」から「木」へと巡っていく気を表現しているんだなと感じています。
失ってしまっても、それは、新しい芽が出る準備が始まった「兆し」です。