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全てのものは自然(宇宙)から始まった:なぜ「気」を調整することができるのか:「天人合一」:四柱推命は深くてとても面白い

遠い昔、古代中国は、農耕を中心として、人は「生きる糧」を得ていました。

気が遠くなるくらい、長い年月、人は「自然」のみから、「恩恵」を受けて、生きていました。

 

「自然」と仲良くすることが、唯一の「生きる術」だったので、いつも「自然」の声を聴き、「自然」の現象を感じ取り、「自然」のご機嫌を損ねない様に、手を替え品を替え、生きてきました。

 

そうして生きていると、「こうしたら自然が喜んでくれて、たくさん作物を実らせてくれる」とか、「こんな匂いがする風が吹いてくると、次は嵐がやってくる」とか、自然現象の中から、「予想」できるものがあることに気がつきます。

 

また、「自然」がご機嫌が悪い時、「人」もつられてご機嫌が悪くなったり、体調が不安定になったりすることにも気がつきます。

 

そして、「人」は「自然界」の中で生かされていて、よって、「自然界」の影響を受けながら生きている。「人」は「自然」の一部であって、「人」と「自然」は「一つ」である(整体観念)ことを知ったのです。

 

「人」に視点を移して考えると、「人」の中にも様々な「器官」があり、それらが互いに影響しあって、「人体」としての「全体の景色」を作り上げていると言えることを知りました。

 

「一つ」は「全て」

 

全てのものは、手を取り合っていて、「全部」として存在しています。

 

これを「天人合一」と言います。

 

 

同じ様な「出来事」が、離れた場所で頻発したり、一つの「出来事」がやがて全体に影響を及ぼす様な「出来事」に繋がっていくのは、「全てが一つ」だからです。

 

 

この思想は、古代中国哲学の「核」となって、様々な理論の源になっています。

 

そんな中、紀元前3000年ごろ、「物事は陰陽で構成されている(陰陽思想)」と言われ始めました。

それから1000年余り経って、紀元前2000年ごろ、「森羅万象は五つの気がバランスを取りながら成り立っている(五行思想)」が唱えられます。

 

そして、また、長い年月を経て、紀元前300年ごろ、斉(せい)の思想家「鄒衍(すうえん)」がそれらの二つの思想を「陰陽五行説」として一つにまとめたのです。

 

その後、「陰陽五行説」は、社会、天文、兵法、医薬など、あらゆる学問に影響を与えます。

四柱推命も、この「陰陽五行説」の思想をもとに確立され、鑑定においてもこの「考え」なしでは「成り立たない」ほど、とても大切な「思想」です。

 

鑑定に欠かせない「万年暦」も、気が遠くなるほどの長い年月と、時代を超えて自然との共有を望んだ先人達の「経験」と「知恵」の「結晶」なのです。

 

「暦」はそんな風にして、「誕生」しました。

 

 

森羅万象は「気」の集合体です。

全てのものは「気」でできています。

 

「気」のサイクルは「成長」のサイクルで、「生きる」とはすなわち「成長」する事であり、「止まる」ことは「死」を意味しています。

 

「成長」は常に「変化」をすることです。

 

「人」の「変化(成長)」は、3つの働きがスムーズに流れて成立をします。

 

気・・・物事が動くエネルギーの源

血・・・動くための栄養を運ぶ

津液・ ・スムーズに巡るための潤滑油

 

薬膳理論では、この3つが「バランス良く」巡る様に、食材の「気」を調整してメニューを組み立てていきます。

 

食材を選ぶ時には、「旬」のものを中心にします。

それは「旬」にはその季節に必要な「気」がたっぷりと含まれているからです。

そして、その土地でできたものも、優先的に選びます。

その土地にできるものは、その土地で生きていくために必要な「気」をたくさん含んでいると考えられているからです。

 

「宇宙(季節・土地)」はその時にぴったりな「ギフト(食材)」を提供してくれているのです。

 

 

薬膳は、「治療」という概念ではなく「養生」です。

 

「季節」を意識して、「地」を意識して、「全体」の「気」を取り入れることで、自分の「気」を整えていきます。

 

薬膳理論も、長い年月の中、先人達の「皆んなで元気に暮らしたい」という大切な人を思う「思い」の「結晶」なのです。

 

 

 

「人」は「宇宙」の中で「成長」します。

「全ての気」は「人」に影響を与えます。

 

それは、「食材」だけでなく、「行動」「思考」「香り」「色」「他人」「居場所」など。

全ての「気」を、自ら選択して、「自分の気」を調整する。

食材を選ぶ様に、「気」を選択する。

 

それが、「運気」をスムーズに巡らせてくれて、「開運」に繋がります。

 

運気は上げるものではなく、「調整」するもの。

それは、「気」のバランスを整えること。

運のいい人は、「選ぶ」目を持った「調整力」のある人だと思います。

 

 

バランスの偏りは、個性であり、その人の特徴です。

バランスが安定すると、穏やかな状態になります。しかし、物事が進みにくくなり、チャレンジ精神が抑えられてしまいます。したがって、満足がいかない状況に置かれても、そのまま受け入れて諦めてしまうことにもなりかねません。

バランスが偏った状態では、違和感や居心地の悪さを感じやすくなるため、問題解決に積極的に取り組めたり、行動的になれます。人の意見より自分の信念で動きたくなり、場合によっては人を攻撃したくなったり、聞く耳を持たず対立してしまいます。

バランスの安定を取るか、偏りを取るかは、今置かれている状況と、叶えたい目標によって変わります。(五気調整術テキストより抜粋)

 

 

全ては「味方」です。

上手に利用しましょう。