五行「水」の特徴:冬は「水」と仲良くしよう
11月からの3ヶ月、冷たい「冬」の季節となります。
11月は「亥」
12月は「子」
年が変わって1月は「丑」
この3つの十二支の組み合わせは「冬」です。
例えば、「命式」の十二支にこの3つが含まれている場合、その人は「最強の冬の人」です。とても冷静で、とても知性的な、クールな考えを持っている人。
「クールビューティー」の人となります。
また、巡ってくる十二支によっても、「最強の冬もどき」になります。
冬の十二支のうち二つだけ「命式」にある場合は、残りのひとつが巡る月には、1ヶ月間限定ではありますが、「冬」がとても強くなります。
なので、いつもテンション上がり気味なのに、年末あたりだけ、やけに考え込み過ぎてクヨクヨしてしまうのであれば、「冬」の十二支の仕業かもしれませんね。
東洋思想では、全てのものは五つの気に分類できると考えます。
五つの気とは、「木」「火」「土」「金」「水」です。
これらをまとめて「五行」と言います。
季節も「五行」に分類できます。
「冬」は「水」
「冬」は「水」の様に、気が進み行くと考えられているのです。
「水」は絶えず流れます。
流れる方向は、「下」に向かって。
なので、寒くなると、身体が丸まって、背中も丸まって、視線が下に向いてしまう。
視線が下に向くと、地面に目が行く。なので「足元」が良く見えてきて、自分の立っている「場所」を分析し始める。
そうすると、「足元」の不具合を見つけてしまって、「このままこのずっと、この場所に立っていられるのか」と不安になったり、反対に「このまま、この場所にずっと立っていなくてはいけないんだろうか」と不安になったり。。。。
だから、「冬」になると、なんとなく心が沈んでしまうのは、自分が悪いのではなくて、気の進み行く方向のせいでもあるんですね。
「水」は、どんな「器」にも納まります。
周囲の「型」に馴染みます。
周囲に合わせる柔軟性は、争いを避け、優劣を決めません。
ただし、それは、「型」が隙間なく完璧な状態であった場合のみ。
もしも、少しでも、「隙間」があったなら、そこから「水」は染み出していきます。
だから、じっと「型」に馴染んでいるからと、安心はできません。
頑張らない「型」は、たちまち「水」に見放されて、「水」は隙間から逃げて行ってしまうのです。
争い事を避ける人は、とても心穏やかで、優しい人だと思われています。
でも、それは「水」の様に、ただ「型」に納まってくれていただけなのかもしれません。「型」に魅力がなくなってしまったり、「型」の吸引力がなくなってしまうと、いつの間にか、目の前からいなくなっています。
この場合、残念ながら、「修復」は難しいかもしれません。
なぜならば、「水」は少しずつ漏れ出しているので、気がついたら「なくなっていた」のです。
例えば、「命式」に「水」が多い人、または、「日柱」が「水」の人は、「突然いなくなる」ことがあります。
昨日まで、「頑張ります」と笑顔で話していたのに、次の日には、「やっぱりやめます」と爆弾宣言をすることがあります。
ここで理由を尋ねても、本人もよくわからない。言葉にできない。
「気が済んだから」と言うしかありません。
なので、「水」をたくさん持っている人は、「ミステリアス」だと解釈をされているのです。
先ほども書いたように、「水」は「下」に向かいます。
「下」とはいったいどこなんでしょうか。
山から湧き出た水が、やがて海に辿り着くように「母なるもの」に向かっているのかもしれません。
水分が乾きを潤してくれる様に、内側に向かって入り込むように、外から内へ、内のまたさらに内へ、「核」に向かっているのかもしれません。
五行分類では「水」の五徳は「叡智」であると考えます。
「叡智」は、物事の「本質」を極めようとしていきます。
これらの「水」は、目指す方向が定まっています。
コントロール可能な状態です。
なので、途中で方向を間違えそうになっても、いずれは目指す場所へと到着するでしょう。
もしも、目指す方向が見えなくなってしまったら・・・・
「奈落の底」に落ちていくかもしれません。
落ちていくことを拒む限り、手を伸ばして、何かを掴もうとします。
それは途方もない「恐れ」を感じるからです。
何を掴めばいいのかもわからないから、手当たり次第掴みます。
簡単に掴めるものに、すがりついてしまいたくなります。
そして、そんな状況下で「恐れ」から突然解放されたとしたら
「恐れ」を放棄した、といった方が良いかもしれません。
「奈落の底」に向かっていく。
これは、「水」が極限まで極まった状態であるとも考えれます。
この状況を考えた時に、いつも頭に浮かぶ「シーン」があります。
それは、映画「ジョーカー」でのシーンです。
主人公の「アーサー」は、毎日無機質な階段を上って、自宅に帰って行きます。
階段は、とても高くて、辛い。でも上る。
ある時、ふと顔を上げ、彼は、突然階段を降り始めました。
階段を降りていく彼の表情は、「恍惚」としています。
怖い物が何もない。失いたくない物が全くない。
「ジョーカー」が誕生した瞬間です。
五つの気は、お互いに影響を与えながら、バランスをとろうと動きています。
綱引きをしているイメージです。
なので、ある一つの気だけが大きくなりすぎるのは、ちょっと「危険」です。
これからの3ヶ月は「水」を上手にコントロールしていきたいですね。
例えば、下ばかり向かないで、時々大きく背伸びをする。
肩が丸まって肩甲骨周囲が凝ってしまうから、「肩甲骨はがし」の体操をする。
「水」は「黒」
だから、黒い物を食べる。
黒豆、海苔、黒ごまなど
「水」は「腎」
腰回りを温める
むくみ対策もおすすめ
それからもちろん「冷え」対策も
海老は体を温めてくれる食材です。鰻もおすすめ。
豆類も良いですね。
体を締め付けず、温かい服装のオシャレを楽しむ。
などなど。
「水」と仲良くする方法を、たくさん取り入れて、「冬」を楽しみたいですね。