いつも最高の「笑顔」でいるために心がけたいこと:「七情」:「感情」の揺らぎは「気」の揺らぎ
できれば、いつもポジティブに前向きに過ごしたいところですが・・・・
それは、すごく難しいこと。
でも、実は、それはとても「不自然」でもあるんです。
人間は、「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」の7つの感情を持っていると考えられています。これを「七情」と言います。
この7つの感情のバランスの取れている状態が、感情的に安定している状態と、東洋医学では考えられています。
どれか一つの感情が大きくなりすぎると、偏りが生じます。また、どれか一つの感情を押し込めてしまうのも、偏りを生じることになります。
つまり、泣いたり怒ったり、笑ったり、などなど。
様々な感情が、入れ替わってこそ、バランスが取れている状態です。
ある一つの感情が大きくなりすぎてしまう状態は、「突然強く感じる」場合と、「長時間に渡って感じる」場合です。
偏りすぎるとコントロールができなくなり、「失調」してしまいます。それにより、体調や精神的に影響を及ぼしてしまいます。それだけでなく、行動や発言にも影響が出てきます。
それぞれの感情は、特定の気と臓器に関与していると考えられています。
それから、五行もの関与していると言われています。
よって、どのような影響が現れるのかは、気や臓器に「失調」が起きた場合に当てはめて考える事ができます。
それでは、具体的に、どのような影響が現れるのかを書いていきたいと思います。
<喜>
・影響がある臓:心
・関与する気:火
・気の状態:緩む 膨張する
「心」は「神」とも言われ、感情を統括しています。(君主の官)
呼吸、知覚、表情、動作に影響を与えています。
つまり、影響を多方面に広げていきます。
勢いが強すぎると、広がり過ぎて収集がつかなくなります。
弱いと、沈んで冷えて、下に溜まってしまいます。
・良い状態・・・伸び伸びとしている 明るい 元気 チャレンジ精神旺盛
・悪い状態・・・集中力が低下 やる気がない 不眠
<怒>
・影響がある臓:肝
・関与する気:木
・気の状態:上昇する
「肝」は巡りに勢いを与える(疏泄作用)があります。伸びやかに上に向ける働きがあります。
勢いが強すぎると、上がりっ放しで下がりにくくなります。
弱いと、巡りが滞り、物事が滞留してしまいます。
・良い状態・・・向上心がある 改革精神 チャレンジ精神
・悪い状態・・・考えが空回りする 気持ちばかり焦る 情緒不安定 不眠 怒りっぽくなる
<憂>
・影響がある臓:肺
・関与する気:金
・気の状態:収縮 縮む
「肺」は呼吸を司っていて、新陳代謝に関与しています。
また、新鮮な「酸素」(清気・せいき)を吸い込み、不要になった「二酸化炭素」(濁気・だくき)を排出します。それによって、体を常に「清らか」な状態に整えていきます。(衛気・えっき)
衛気は、肺の機能である宣発作用により、体の表面に広がっていきます。衛気が正常に働いていると、体表面にバリアが貼られているため、外邪の侵入を防ぎます。
・良い状態・・・嫌な事から距離をおく 人の意見に振り回されない 自分の意見を持つ
・悪い状態・・・周囲の影響を受けすぎる 何をしてもつまらない ネガティブ思考
<思>
・影響がある臓:脾
・関与する気:土
・気の状態:下降する 固まる
「脾」は食物の中にある栄養分を全身(上向きに押し上げる)に運ぶ機能があります。その栄養を源にして、「気」や「血」が作られます。
適切な「気」「血」は活動の源になります。
多すぎると詰まってしまい、動けなくなります。
少な過ぎると、エネルギー不足となり「消化不良」を起こしているような状態となります。
・良い状態・・・腹が座っている 軸がぶれない 自信がある
・悪い状態・・・優柔不断 周囲に振りまわされる 現実を受け止められない 心配性
<悲>
・影響がある臓:肺
・関与する気:金
・気の状態:弱体化 消える
「肺」は呼吸を司っていて、新陳代謝に関与しています。
また、新鮮な「酸素」(清気・せいき)を吸い込み、不要になった「二酸化炭素」(濁気・だくき)を排出します。それによって、体を常に「清らか」な状態に整えていきます。(衛気・えっき)
衛気は、肺の機能である宣発作用により、体の表面に広がっていきます。
衛気が正常に働いていると、体表面にバリアが貼られているため、外邪の侵入を防ぎます。
・良い状態・・・嫌な事から距離をおく 人の意見に振り回されない 自分の意見を持つ
・悪い状態・・・周囲の影響を受けすぎる 何をしてもつまらない ネガティブ思考
<恐>
・影響がある臓:腎
・関与する気:水
・気の状態:冷える 下る
「腎」は水分代謝を司っています。腎がうまく機能していると、全身が「水」で潤っている状態となります。潤うことにより、全身の機能はスムーズに動く事ができます。
「腎」が蔵している「腎陰」は、全身の「陰液」の根で、「腎陽」は全身の熱源の源(命門の火)となります。つまり全身の陰陽バランスを司っています。
・良い状態・・・状況を俯瞰して捉え適切に判断できる 心が広い 受け流す(良い意味で)
・悪いい状態・・・気持ちが下がる 物事をネガティブに捉え過る 先の事が想像できない
<驚>
・影響がある臓:腎
・関与する気:水
・気の状態:蒸発する 散乱する
「恐」の感情は、長い時間感じる感情です。一方で「驚」の感情は、突発的な出来事に対して突発的に生じる感情です。とても強く、持続性はありません。
「腎」に衝撃が加わり混乱した状態になります。陰陽のバランスが掻き乱されてしまいます。
・良い状態・・・リセットする 気持ちを切り替える オンとオフ
・悪い状態・・・混乱して視点が定まらない 感情が非常に不安定 心が掻き乱される
「良い状態」とは、その感情を適度に感じる状態です。
「悪い状態」とは、その感情が強過ぎる、または、押し込め過ぎてしまう状態です。「七情」のバランスが偏ってしまい、それによって様々な「不具合」が生じてしまいます。
異なる二つ以上の感情は、同時に持つことはできません。
いつも「笑顔」でいるのは、とても大変なことで
怒ったり、悩んだり、メソメソくよくよするからこそ、素敵な「笑顔」が生まれるんですね。