「転換期」の景色:「木」と「金」の気の関係「相剋(そうこく)」巡る運気の捉え方・日柱干支「甲・乙」の場合
全ては「気」が集まって構成されていて
「気」には五つのタイプがあります。
その五つが順番に、規則正しくやってきて、その人の「本来の自分の気」に向けてアクションを仕掛けてきます。
五つのタイプには、それぞれ「陰」と「陽」の二つのパーツに分かれていて、「5かける2」で、運気は「10 個」のピースがあります。
巡ってくる10 個の「気」の中で、運気を観るために、わかりやすく使いやすいのが、一ヶ月毎にやってくる「月運」と、一年毎にやってくる「年運」です。
一つのサイクルは、月の場合は「10 ヶ月」で、年の場合は「10 年」です。
つまり、「10 ヶ月」「10年」経つと、運の土台が次のフェーズに移動します。
同じことをそのままの状態で10ヶ月、または10 年続けていたら、進化しないどころか、やっていけなくなってしまいます。
「年運」は2月4日、つまり、「節分」で切り替わります。
「月運」はその月によって何日で変わるのかは、若干の違いがありますが、7月については7日午前0時14分(日本標準時刻)に変わるので、7月の運気は7日から来月の6日まで巡ります。
個人の運気を鑑定する時には、その人の生年月日から導き出した「命式」を使います。
そして、「命式」の中で、生まれた日に巡っていた「日柱干支」が、その人の「頭」の部分となります。
その「頭」に、何の気が、どのように、アクションを仕掛けてくるのかで、運気を紐解いていきます。
「頭」は全部で五つ。
「木」「火」「土」「金」「水」
それぞれに「陰」と「陽」があるために、もっと細かく分類すると、10個の「頭」がありますが、大きな流れを観る場合には、「陰陽」をまとめて観た方が、「行動計画」を立てやすいと思います。
つまり、2ヶ月ワンセット、2年ワンセットとして捉えて、10ヶ月の景色を、10 年の景色を想像していくのです。
この2ヶ月は10ヶ月のどの「立ち位置」なのか、または、この2年は10 年のどの「立ち位置」なのか、といった感じです。
10年の中で、最も「過酷」な運気が巡ってくるのは、「頭」に外からの「気」が攻撃を仕掛けてくる巡りです。
これを「相剋(そうこく)」と四柱推命では呼んでいます。
自分の「頭」が、強い敵にやっつけられてしまいます。
が、実は、これは勢いがあって、周囲の気を上手く利用することで、一人では出来ない事さえも「時」を味方にしてやり遂げる、そんな景色でもあります。
ゲームで例えるならば、そのステージの一番強い敵がやってきて、その敵をやっつける事で、新しい扉の鍵を手に入れる場面です。
「相剋」の運気が巡る時、それは「転換期」
現状維持はもったいないのです。
だから、とにかく、頑張って欲しい、なんとか敵をやっつけて欲しい。そんな気持ちになるし、実際に、鑑定を受けに来られる方は、結構この巡りがやってきている場合が多いんです。
2020年は「金・陽」の年
2021年は「金・陰」の年
そして、攻撃を受けるのは、頭が「木」の方。
のびのびと伸ばした枝葉(木・陽)や、ふさふさに茂ったつる草(木・陰)が、ノコギリ(金・陽)やハサミ(金・陰)によって、「分断」される景色です。
「分断」なんて・・・・怖い・・・・
と、思わないでくださいね。
なぜならば、やっと、「わたしです!」と対外的に認めてもらえるチャンスが巡ってきたのです。2年前から頑張ってやってきたことを、対外的にお披露目する、または、思いがけずお披露目しなさいと、引っ張り出される、自分ではまだ出来ないと思っていても、周囲が「いえいえ、出来ますよ!」と言ってくれているからです。
勇気を出して、扉を開ける「鍵」を掴みにいきましょうね。
この時期は、「引越し」「移動」「転職」が起こりやす時期となります。また、仕事面でも、責任が重くのしかかってくるプロジェクトを頼まれたり、出会いも、「生き方」を変えてくれる様な人に出会ったり、自分自身を変えたくなったりします。
逆に言うと、今までを「否定」されることも起こるのです。
そこで大事なのは、「わたし」
つまり、「自己」に向き合って、向き合わされて、「わたしとは一体」と考える羽目になります。
この時期に、すごく辛いと感じる方に対しては、まずは、「人の言うことを聞いた方が良い」とアドバイスする様にしています。
それはなぜかと言うと、「自己」にあまりにも向き合いすぎると、「こうあるべき」と偏屈になって、視野がとても狭くなっていきます。
「自己」は、常に「自己以外」と戦って、「自己」を確立するので、あまりにも凝り固まってしまった「自己」は、あまりにもたくさんの「自己以外」を産出していることにもなってしまう。
だから、許せない事が徹底的に許せなくなり、目に入るもの全て敵だらけ・・・・孤立してしまう・・・・。
それを防ぐために、耳の痛い意見もちょっと聞いてみたり、見たくないことを冷静に客観的に見たり、視野を広げる事で、「敵だらけ」の状態から抜け出すことができるのです。
もしかしたら、枝葉が伸び放題になってしまって、光を遮ってしまっているかもしれません。もしかしたら、つる草が茂り過ぎてしまって、絡まり合って上に向かえていないかもしれません。
それを「金」が、バッサリと切り取ってくれます。
だから、バッサリと、切っちゃってください!
スッキリしますよ。
「わたしとは何か」に向き合っていくと、人は孤独になっていきます。
本当の「わたし」の核の部分の存在に気がついた時、その核とはかけ離れた「わたし」がそこにいます。
人は社会的動物なので、社会の中で生きていく以上、「わたし」では非常に生きづらく、そのために、「皆んなが期待するわたし」で生きることを知らず知らずのうちに選択しています。実はその方が「賢い」生き方だからです。「要領の良い生き方」とも言えるかもしれません。
例えば、「わたしらしい生き方」をしたいと、誰か他の人を参考ししている場合、それは、「あの人みたいなわたし」となってしまっていて、すでに「わたし」ではありません。
京都大学人社未来形発信ユニット長・文化研究科教授の出口康夫先生は、「われわれとしての自己」の大切さを提唱されています。
つまり、「チームの中のわたし」としての役割を「わたし」として果たしていく。
転換期とは、その「チーム」の再編成の時期なのかもしれません。
頭が「木」の方にとって、6月から、向かい風が吹いてきて、ますます「圧力」を感じておられると思います。
6月・7月は、「水」の月
「木」にとっては、ダイレクトに「水」が染み渡ってきます。
なので、「水」を利用して、吸い取って、自分の内側をしっかりと充実させていきましょう。
体の疲れも出やすい時期なので、お休みもスケジュールの中に組み込んでください。
8月になると「木」の月にシフトチェンジします。
それまで、もう少し、心地の良い向かい風を選んで、吸収していきましょう。
11月までは、自分の「身近な」場所での「気」が巡っていきます。
なので、自分で「選択する」ことができます。
お盆明けくらいから、少しずつ、外にお披露目をしていくと、どんどん外向きの追い風に乗っていけます。
埋もれたままの「景色」は存在しません。
自分らしくいられる「チーム」を仕切り直していきましょうね。