「果報は寝て待て」:タロットカード「塔」「ソード3」
鑑定では、お客様に、スッキリした気持ちになっていただきたいといつも思っています。
その為に、まず、「命式」の説明をします。
万年暦を使って、お誕生日から、導き出される「八文字」の「命式」は、その方の、取り扱い説明書です。
生まれた「年」は、その年の「社会の景色」
生まれた「月」は、その方の「社会での顔」
生まれた「日」は、その方の「人となり」
生まれた「時間」は、その方が「辿りつく場所」
それらを一連の「時間の流れ」として読み解き、それをめぐる「気」に、どうやって乗せて進むのが、スムーズであるかを見ていきます。
そして、より「具体的」な事柄は、タロットカードで鑑定をします。
カードは「一期一会」のメッセージを示します。
「今」の状態と、このままの「今」で進んでいくと、どのような可能性が広がるかを「物語」として示してくれるのです。
それはあくまでも「可能性」です。
なので、「今」のベクトルが変わると、カードも全て変わります。
いつも、何かひとつでも、一歩でも、進んでいただきたいと鑑定をしています。
でも、どうしても、進めない時、というか、進まないほうがいい時があります。
それは「精も根も尽き果てた時」
実は、カードリィーディングで、「このカードが出たら、何もできる状態ではないかも」と、心がキュンと切なくなる「組み合わせ」があります。
「塔」
「ソードの3」
この2枚が、仲良く並んで出た時には、「もう無理です」と言っているのです。
「塔」のカードは「崩壊」
「ソードの3」は「傷だらけ」
例えば、仕事のご相談だったら、「年休をとって、温泉でゆっくり骨休みしましょう」
彼との関係のご相談だったら、「お友達と、女子旅に行って、日常を忘れてみましょう」
こんな感じでお話をします。
それは、「積極的な逃避行」のススメ。
少し離れて「俯瞰」してみると、「悩み」と「自分」の間に「風」が吹き、新し自分の「目」で、観察することができます。
決めるのは、その次に。
ネガティブな気持ちでの決断は、ネガティブな方向を向いたベクトルが導くもの。
決断は、ネガティブな時には「保留」して、ベクトルの向きが変わってからする。
「ネガティブ」からは「ネガティブ」しか生まれません。
そんな時に、おすすめしているのは、「ノートに書く」こと。
書くものは、何でも構いません。
今日あった出来事、よかったこと、楽しかったこと、ポジティブなことでも良いですが、嫌だったこと、悔しかったこと、残念だったこと、そんなことでも大丈夫です。
とりあえず、気の向くままに、気の済むように。
自分の「思い」を書き出します。
簡単なように感じますが、「落ちている時」は、何も書けません。
「書く」ことは、まず、頭にイメージを浮かべ、それを具体的に整理して、脳から手に指令を送り、筋道の通った文章として書き出します。その行程の一つ一つを行って、「書く」が成立するのです。
なので、エネルギーが「枯渇」してしまった時には、一文字すら書くことができません。
ただ、そこで諦めてしまわないで欲しいのです。
書き出すことができなくても、頭では一生懸命にイメージを浮かべています。
イメージを浮かべながら、「嫌」なことと向き合っています。
「嫌」なことを「嫌」と思ってはいけないと、自分の心をなだめて我慢させてきたから、心が「枯渇」してしまったのです。
嫌いな人は嫌い
嫌なことは嫌
やりたくないことはやりたくない
しっかりと向き合ってみると、だんだん深く観察できるよになって
嫌いな人は私にとって必要な人?
嫌なことを嫌って言ってみたらどうなる?
やりたくないことをやらなかったら誰が困る?
全ての「気」は巡っています。
自分の気持ちも巡ります。
感情で「マイナス」に向き合うと、感情での「解決」を求めようとしますが、冷静に観察し「マイナス」に向き合うことは「分析」をすることです。
「プラス」は感情で味わう
「マイナス」は感情抜きで分析する
少しづづ「気」が巡り始まると、ノートにあれこれ書けるようになっています。
ノートにあれこれ書けるようになった時、自分らしく「決断」ができるようになっています。
全ての「気」は「木」「火」「土」「金」「水」の五つに分類をされます。
「気」は「気持ち」も宿しています。
「火」は「喜ぶ」
「金」は「分析する」
「プラス」には「火」を。そうすると、ますます「プラス」が明るく輝きます。
「マイナス」には「金」を。そうすると、不要な部分は「金」の鋭い分析で、切り取ってくれます。
「塔」のカードでは、二人の男性が真っ逆さまに落ちている様が描かれています。
燃える「火」のような、真っ赤なマントを羽織った男性は、落ちていく先をしっかりと見据えています。彼は、もしかしたら、自分の目で安全な着地点を見つけることができるかもしれません。
「ソードの3」のカードでは、熱い「火」のような心臓は、刺されてもなお、真っ赤な赤を保っています。そして、綺麗なハートの形は少しも崩れていません。
剣が抜けてくれたら、きっとすぐに回復することでしょう。
この2枚のカードは、「今は無理」かもしれないけど、きっとそのうち、「火」がポジティブな気持ちに点火してくれて、再び「喜び」の気持ちを感じる時がくるよ、と伝えてくれています。
だから「逃げる」ことも「積極的な判断」です。
ノートに書く作業は、「筆記開示」と言われ、心理療法の一つです。
自分の心に向き合うことは、とても「重労働」です。
だから、決して無理はしないでください。
書けない時は、書くための心の準備ができていません。
一日5分、ノートに向き合って、書けなかったらノートを閉じましょう。そして、決して焦らないこと。ノートを開けただけでも、ペンを手に取っただけでも、実は大きな進歩なのです。
心は、とても繊細で、大きな大きな自分です。
だから、自分でしっかりと、大切に守りましょう。