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どんなに強い「風」が吹いても、地に足がしっかり根差していたら大丈夫:「五行」:「木」と「土」:相反する関係を意識する(相剋関係)

東洋思想では、あらゆる象症は、「木」「火」「土」「金」「水」の五つの「タイプ」に分類できると考えられています。

 

五つは「五行」と呼ばれ、その「五行」のバランスが、そのものの「個性」となって「形」として認識できるのです。

 

どれか一つがとても大きくなった場合、反対側のものは引っ張られ、陰に隠れてしまったように感じます。ただし、それは無くなったわけではなく、引っ張られないようにとする「反対勢力」が強く進化するためのスイッチを入れるための刺激となるのです。

 

なので、何かが偏りすぎた時には、その反動がいずれ来ます。

 

反動は「勢い」となって、現れるために、スピード感や、強さ、圧力として感じます。

だから、「反動」が大きなものを、動かす「原動力」となり、「改革」にとって、とても大事なエネルギーとなってくれるのです。

 

 

バランスをとるとは、「安定」すること

なので、あまりにもバランスが取れていると、物事が進まず、停滞します。

よって、適度に偏りながら、右に行ってみたり、左に行ってみたり、揺らぎながら、物事は進みます。

 

 

 

「五行」の「気(お天気)バージョン」は

「木」は「風」

「火」は「暑」

「土」は「湿」

「金」は「燥」

「水」は「寒」

 

つまり、

「風」が強いと、「木の気」が強い。

「暑」い時期には、「火の気」が強い。

「湿」度が高いと「土の気」が多い。

乾「燥」しているのは、「金の気」が過剰になっている。

「寒」い時期には、「水の気」が強い。

となります。

 

「風」が吹くと、木が伸びるように、水面下にあったものが表に出てきます。

「暑い」情熱は、まるで「炎」のように広がって、人々の心に火を灯します。

「湿気」が高くなると、重だるくなって、軽やかさはなくなって安定していきます。

「乾燥」してくると心もなんとなくカサついてしまって、自分以外の人との距離を「切って」しまいたくなります。

「寒く」なると、体の中の水分も冷たい水のように冷えてしまいます。

 

こんな感じで、「五行」を肌で感じることができます。

 

 

今日の朝日新聞の『社会季評』(13版)に、臨床心理士・十文字学園女子大学准教授の東畑開人さんのコラムに、とても興味を引かれる文言を見つけました。

 

「心は個別、吹き飛ばされた」

「コロナ禍は、猛スピードで強風が吹いて、社会を物凄いスピードで動かした」(本文より抜粋)

 

 

人の心を考える時、一番大切にされるのは「人は個別である」ということです。

皆んな違った心を持っていて、それぞれの立場があり、例え同じ状況を一緒に体験した場合でも、その人によって、心の響きかたは違うのです。

その違いを、互いに認め合い、尊重し合うことで、「良好なコミュニケーション」が生まれます。

 

ただし、集団の中で生き抜くためには、強すぎる、偏った「個別」が障害となり、その障害と向き合いながら、修正をしていくのが「カウンセリング」です。

 

あくまでも、「個別」は守り、でも、捨てなければいけない「個別」を知る。

つまり、人は人の中に入れば入るほど、「個別」を捨て去って行かなければならず、そこが、その人の「今の個別」となっていくのです。

そのために、多様なニーズがあり、「隠れ場所」や「遊び場」が存在しています。

 

「不要不急のスローガンは、そのような多様なニーズを一刀両断してしまった」(本文より抜粋)

 

 

コロナ禍は、皆んなが「ひとつ」になる事を、突然、言い渡されてしまった。

もちろん、「有事」では皆んなで一致団結していかなければ、太刀打ちはできません。

 

 

「個性」を大切にと、「やりたい事を自分らしくやって行こう」と

それが「良し」とされていた、すこし前の「社会」で生きてきたのに、「個別」を良しとしない「風」が、今、吹き荒れてしまっているのかもしれません。

 

 

「風」の気は、「風邪」となって、人の「内側」にも入りこんできます。そして、「内側」で嵐のように動き回り、いろいろなものを動かし、吹き飛ばしていきます。

 

空っぽの「形」は、あっという間に吹き飛ばされてしまいます。

隠していたものも、囲いが吹き飛んで、あらわになります。

そして、「内側」は風に煽られ、まき散らされ、かき乱されます。

 

でも、中身がしっかりと詰まった「形」は、どんなに強い「風」にもびくともしません。重量がある「形」は、「風」が吹いても耐えていけます。

 

「五行」の中で、重いのは「土」の気

「土」の気の「思い」は「信じる」

 

「気」は巡り、止まることはありません。

物事は、どんなことでも、必ず「変化」していきます。

 

吹き飛ばされそうになったら、「土」を補ってみると良いかもしれませんね。(木・土は相剋関係)

 

「土」の気を補うのは

オレンジ色や黄色を身近に置く。

消化の良いものを、美味しく食べる。

丹田(おへその下あたり)のツボを温める。

お勧めの方法です。

お試しくださいね。

 

 

13版には、「自主要請と自由」について、東畑開人さん含め、4名の方々のコラムが掲載されています。

立場の違う方々が、立場の違うからこその意見を述べられていて、どれも興味深いものばかりでした。

 

 

揺らぎながら、自分の立ち位置を確認していきたいですね。