煮詰まったら「反対」は何?と聞いてみる:陰陽論:「気」を効果的に利用する
全てのものは「陰陽」のバランスをとりながら「成立」しています。
「陰」だとか、「陽」だけとか、どちらか片方だけでは「成立」できません。
それぞれの「大きさ」が、増えたり減ったりしながら、「全体で一つ」として成り立っています。
東洋医学や薬膳理論も、この「陰陽論」をもとにして、「体のバランス」をとっていく方法をとっています。
人体にも「陰」と「陽」があります。
「陰」は「陽の当たらない場所」
例えば、胸部、腹部、下半身 など。
「陽」はその逆で、「陽のあたる場所」
例えば、手足、顔、上半身 など。
「陰」は下に下り、「陽」は上に上がる性質を持っていて、
体が「陰」に傾きすぎると、下半身が重だるくなります。
また、「感情」も下に下り、「悩み」が重く溜まってしまいます。
体が「陽」に傾きすぎると、手足がほてり、頭に血が上ります。
また、「感情」も上がりすぎると「イライラ」して、考えもせずに「余計な一言」を言ってしまったりして落ち着かない状態になります。
下がりすぎたら上げる
上がりすぎたら下げる
食材を選んだり、生薬の力を借りて、「調整」をしていくのです。
医療に関しても、「陰陽」のバランスをとると良いと思います。
「養生」を目的とした「東洋医学」と、「治療」を目的とした「西洋医学」では、「得意分野」が違います。
「東洋医学」の発展は、「生きた人」からの「学び」によって進歩しました。
「人体」を一つの「宇宙」として捉え、「臓器」はその「宇宙」の「構成員」です。
それぞれの「構成員」が最も良い働きができるように、「宇宙全体」から「構成員」を観察し、みんなが仲良く持ち場を守れる方法を取り入れています。
宇宙からもらうエネルギー「気」の通り道を「経絡」と呼び、「経絡」にアプローチをして、通り道の状態を整えます。
整えることによって、「気」が巡り、体の中の力を上げていくことが目的です。
「西洋医学」の発展は、「亡くなった人」からの学びによって進歩しました。
ご遺体を使わせてもらい、亡くなった「原因」を、探っていきます。
「臓器」一つ一つに「疾患」はないか、その「病状」から導かれる「異常」を知り、そして「正常」を理解します。
「異常」は取り除く、そして、「正常」な状態を取りにいきます。
「外部から」のアプローチで、体の力を守ります。
日常生活は「養生」で
症状が出たら「治療」で
使い分けが大切です。
鑑定で、健康について聞かれることがあります。
巡る「気」で「陰」が強くなる時は、確かに「心配」する気持ちが大きくなりがちなのですが、「健康」については、私は「専門外」なので、「心配だったら、検診に行かれてみては」とお答えしています。
人の体はそれぞれ違うので、「これを食べたら大丈夫」とか「これさえすれば大丈夫」とか、それは「気休め」にはなるかもしれませんが、何事も「偏りすぎ」がないよう、「ほどほど」が一番だと思います。
「気」は意識をすると「集まる」習性があります。
「気が集中する」、ということです。
「心配」の気を意識すると「心配が集中する」ということです。
自分の「心配」だけでなく、人の「心配」社会の「心配」も「集中」していき、意識すると、ますます、どんどん寄ってくるのです。
そして、「気」がたくさんに集まりすぎて、大きく重たくなったら、下に下り、下がった「気」が滞り、「塊」になってしまうのです。
これは「気」だけでなく、「気」と一緒に巡っている「血」も一緒に滞り、「血」が運んでいる「栄養」も滞り、「元気」が無くなってしまいます。
そんな時は「反対」を意識してみるのがオススメです。
例えば、「将来のこと」が心配だったら、「今はどう?」と考えてみる。
「今うまくできないこと」が心配だったら、「うまくやっている自分はどんな感じ?」と想像してみる。
今とりあえず、できる事を、精一杯やってみて、「出来た事」に意識を向ける。
うまく出来ている自分の、可能性が広がる姿を想像して、そのために必要な「ツール」は何か探してみる。
「集中」の反対は「分散」
「気」が「集中」しすぎた時は
「気」を「分散」させる
そうすると、「気」が動き始めます。
それでもやっぱり、「気」が動かない時は、「心配の気」が重くて、「どよん」と下に居座っていて、「固まった」状態です。
体もつられて重くなり、「緊張」して硬くなっています。
「緊張」の反対は「弛緩」
緩めるのがオススメです。
緩める方法は二つあります。
まずは「笑う」
「笑う」は「火」の「気」を宿しています。
「火」は熱量があるので、冷えた気持ちを温めてくれます。
温かくなると、「血」の巡りが良くなって、「栄養」と「気」も一緒に巡りが良くなります。
面白いテレビ番組を観てみるとか、コミックを読むとか。
誰かと一緒に「笑う」と、その人の「気」ももらえるので、相乗効果が狙えます。
自分の中の「気」をパワーアップして、「心配の気」を追い出します。
笑う気にもなれないほど、冷たく沈んでしまった「心配の気」はそれはもう取り除くしかありません。
そんな時は、思いっきり「泣く」。
「泣く」は「水」の「気」を宿しています。
「水」は「浄化」。
色々なものを「洗い流して」くれて、心の中を「浄化」してくれます。
対抗できないものは、出て行ってもらうしかないので、とにかく思いっきり涙をポロポロ流して泣く。
泣ける映画とか、泣ける本とか、できれば一人で。
笑えないほど気持ちが沈んでしまった時は、「人」に気を使うエネルギーは残っていません。なので「人」がいると気が散って、「泣く」に集中できなくなってしまいます。
ティッシュ一箱分くらいの「涙」が流れたら、そろそろ泣くのに疲れてきます。
それから、「笑う」と、さらに「火」の「気」も加わって、ほかほかしてきます。
風水でも、陰陽のバランスを大切に考えています。
飾り物を置く時も、「一つ」より「ペア」で。
「二人」でいると安心です。