なぜ「自分の機嫌を自分でとる人」は運が良いと言われているのか:「運気」の陰陽のバランスの取り方
「運気を調整する」
とよく言いますが・・・・
実際には、何をどんなふうにしているのか分かりにくですよね。
「調整」とは、「バランスをとる」ことだと考えると良いと思います。
多すぎるものは少なくすることで、風通しを良くする。
少なすぎる場合には、補うことで充実させていく。
このような感じです。
そこで基本となるのが「陽」と「陰」
この二つの「熱量」と「質量」が、良い感じに相殺していると、バランスが取れている状態だと考えます。
「陽」に偏りすぎる場合には、「陽」によって不具合が生じやすなります。
これには、単純に「陽」が大きすぎる場合と、「陰」が不足することにより、相対的に「陽」が際立つ場合の二つのパターンがあります。
「陰」に偏りすぎる場合には、「陰」によって不具合が生じやすくなります。
これにも、先ほどと同じように、「陰」が大きすぎる場合と、「陽」が不足することにより、相対的に「陰」が際立つ二つのパターンがあります。
なので、全部で4つ。
ということは、4つの調整方法があることになります。
それでは、4つの調整方法について書いていきますね。
まずは、陽に傾いている場合から。
①陽気が過剰となっている場合
中医学的には、「実熱」の状態です。
この時、どのような現象や行動が起こるかというと
動きたくて少しでも遮られるとイライラしてしまう
言いたい事をつい言いすぎてしまう
反対されても強引に推し進めていく
熱い情熱でガツガツしすぎる感じですね。
調整方法としては、なんといっても、過剰な陽を抑えていく(瀉法)必要があります。
過剰な熱を外に発散させて冷やしていくのです。
これを五行に置き換えてみると
抑えたい五行の相剋関係にある五行を用いる
抑えたい五行の食傷関係にある五行を用いる
実践では
優先順位を考えてみる
スケジュールに「間」を入れる
冷静になって考える時間を持つ
休む
②陰気が不足しているために、陽が強められている場合
同じく「陽」に傾いてはいるけど、さほど「陽」は強くはありません。
つなり、「虚熱」の状態です。
このような状態になると
動いているが気持ちがついていかなくなっている
空回りしている 気持ちばかり焦ってしまう
地に足がついていない
このような感じになってしまいます。
「中身」がともなっていないので、心が虚になってしまいますね。
調整方法としては、まずは、不足している陰気を補って、陽と対等なパワーバランスにしていきます。(補法)
そして、気そのものを補っていきます。(気は陽なので)
五行に置き換えてみると
不足している五行そのものを補う
不足している五行の印星を補う
実践では
自分の感情に向き合ってみる
本心から望んでいることは何かを再確認する
睡眠の質を高める
不足した「陰」を補う特効薬は、「睡眠」なんですよ!
それでは、次に、陰に傾いている場合ついてです。
③陰気が過剰となっている場合です。
「実寒」の状態です。芯から冷え切って固まって、重たくなった感じですね。
このような状態になると
気分が塞ぎ込んでやる気が出ない
不安感が強すぎて行動を起こせない
ネガティブなことばかり考えてしまう(考えすぎる)
こんな感じになってしまいます。
心も体も重くて・・・動けない。
調整方法としては、補気と補陽をします。(補法)
「陰」はどんどん内側に向かって浸透していく特徴を持っています。なので、「底上げ」をしてあげなければいけません。
なので、熱い「陽」をたっぷりと補い、ジェット気流に乗せていく感じですね。
五行に置き換えてみると
抑えたい五行の食傷関係にある五行を用いる。こうすると、溜まって重たくなった物を吐き出してくれるので、日主は、重さから解放されていきます。
凝り固まった頭を、マッサージすることで、血行とリンパの流れを促進し、「老廃物」を流してあげることで、頭がスッキリと軽くなる感じですね。
実践では
ゆっくりとお風呂に入る
ストレッチなど体を動かして汗をかく
日光浴をする
まさに、血行をリンパの流れを促進してあげると良いんですね。
④最後に、陽気が不足しているために、結果として、陰に偏る場合です。
これは、「虚陰」の状態です。
このような場合には、
人混みの中にいると疲労感を強く感じてしまう
人の気持ちを考えすぎて自分の意見が言えない
眠りが浅い
こんな感じになってしまいます。
「陽」は外からの攻撃を、跳ね返してくれる特徴があります。なので、それが不足すると、攻撃をまともに喰らってしまうのです。
調整方法としては、補気補陽をします。(補法)
温裏散寒法(内を温める・脾胃を温める)
芯から温めていくのです。
五行に置き換えてみると
不足している五行そのものを補う
不足している五行の印星を補う
実践では
温かい飲み物を、ゆっくりと時間をかけて飲む
筋トレをする
寝室の環境を整える
「陰」を抑えるには、内側から「陽」が湧き出るイメージで調整をしていきます。
なので、「表面」だけ取り繕ってもだめなんですよ。
原則として
「熱するものには寒を、寒するものには熱を」
個人の「命式」の場合は
・十干のみが偏って強められている時は、相剋関係の五行を用いる
・十二支のみが偏って強められている時は、食傷関係の五行を用いる
このようにて陰陽のバランスをとり、「運気の調整」をしていきます。
そして、忘れてはいけないのは、「運気は動いている」こと。
なので、一度やったらそれで終わり、ではなくて、いつも心がけておく必要があるんです。
「自分の機嫌は自分で取れる人」は、運が良いと言われているのも、頷けますね。