いよいよ「木」が芽吹きます:6月の月干支は「甲午」:「甲」と「午」
6月5日から、月の暦が一つ進みます。
「癸巳」から「甲午」へと移ります。
「甲」は「木・陽」
「午」は「火・旺盛な夏」
「癸」の「水」から「甲」の「木」へと変わるために、風向きが変わります。
なので、気持ちが変わったり、周囲の動きが変わったり、ちょっとした変化を体感する月の変わり目になると思います。
「甲」は、大きな樹木が上に向かって伸びていく景色です。
樹木は、太陽の光を浴びながら、枝葉を広げていきます。
その広がりは、具体的に「目的」を定めて伸びていくのではなくて、「とりあえず広げていこう」と伸びていきます。
なので、伸び過ぎることもあれば、不要な場所へと向かうこともあります。
とにかく、伸びるのです。
とりあえず、前に向かって真っ直ぐに伸びるのです。
昨日よりも今日、一歩前に進んでみよう。
今日よりも明日、一歩前に出ていたらいいな。
これは「甲」の景色です。
「命式」に中の「甲」については、活き活きとした「生木」と、丸太になった「死木」の二つに分けて考えていきます。
「死木」として解釈をするのは
・申月生まれ 酉月生まれ
・地支が三合金局または西方合している場合
・日主に根がない場合
それ以外は「生木」とします。
「生木」としての調整方法は、太陽の光を浴びて、水の恵を受ける景色となるように整えていきます。
つまり
・「丙」「癸」があること
・地支に「寅」または「卯」があること
・養分を含んだ「己」があること
・茂りすぎの「木」の場合は、「庚」があること
・2月3月生まれの若木には「庚」は不要
「庚」が強い場合は「丁」で溶かす
「死木」の場合の調整方法は、頑丈で太い材木が美しく加工されて、使い勝手の良い「木材」に整えていきます。
つまり
・「庚」で木を削る
・「壬」で木を乾燥させない
・「火」「土」は不要
今年の「十二支」は「丑」です。
「丑」の中には、「癸(水・陰)」「辛(金・陰)」「己(土・陰)」の3種類の「気」が詰まっています。
「癸」は、パラパラと降る雨。ちょっと弱々しいけど水源になります。
「辛」は、磨く輝く宝石。なので「木」の役には立たない。
「己」は、広い大地。「木」が根を張るにはもってこいです。
つまり、「丑」は、湿った大地の景色です。
なので「甲」は、頑張って根を張れる関係ですね。
「午」は「夏」
夏の始まりは「巳」で、勢いを増していき
その次に「午」が巡り、夏の真っ盛りとなります。夏の山の頂点なので、これから下がっていきます。少し翳りを感じますが、その翳りは目では見えない翳りです。
「午」の中には、「丙」「丁」「己」の3つの五行が詰まっています。
「丙」は太陽の様な、熱くて明るく広がる「火・陽」です。
「丁」は蝋燭の炎の様な、温かく周囲を照らす「火・陰」です。
「己」は広い大地の様な、「土・陰」です。
これらの3つの五行から考える「午」の景色とは、燃え盛る旺盛な「火」が母となって、「土」を生み出していく景色となります。
焚き火をして、どんどん灰が溜まっていく様子ですね。
様々なものが、固まっていきます。気持ちが落ち着いていく、頑張ったことに手応えを感じる、定まらなかったことの本当の姿が現れてくる、「そういうことだったんだ!」と気が付く、そんな様子が「午」です。
「十二支」については、見えない雰囲気の「気」なので、それ以外にも思いのままに「妄想」してみてくださいね。
それでは、「甲」と「午」が重なるとどんな景色になるのか考えてみますね。
「甲午」は、60個の干支(六十干支)の「31番」の干支です。
数字の末尾が「1」の場合は、全て「甲」になります。
「甲」の「木」に対して、「午」は夏の「火」なので、「木」が「火」を育てていく関係です。
「木」の様に動くことで「火」の気持ちが満足していきます。
動いていくこと、変わっていくことに対して、もっと頑張りたくなったり、気持ちが前向きになれたりするかもしれませんね。
もう少し細かく分解して考えると、「午」の中には「丙・丁・己」があるので、「火」と「土」が、「甲」を底から支える形になります。
ということは、大地に根を張れるから、「根拠のあるもの」「皆んなの役に立つこと」「公のこと」「エビデンスがあるもの」などを、推し進めていくには「吉」となります。
逆に、ふわふわしたものは、大きくなればなるほど不安定になってグラグラしてしまいます。
年の「十二支」も「丑」なので「土」の気です。
だからなおさら「根」が張れますね。
ただし、「午」にも「丑」にも、「木」の五行が含まれてはいません。だから、「甲」はちょっと弱々しくて、周囲の影響を受けやすくなってしまいます。
そのために、「根」は自分で意識をして張らなくては。
今月は、自分が「これだ!」と思うことに、チャレンジしてみましょう!
物事が動き始めます。