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「空亡」と「欠け」と「陰陽」:「バランス」は二つの方法でとっています:陰陽論:コンプレックスと向かい合う・コンプレックスとの付き合い方

占いの解釈を一言で述べよ。

と、尋ねられたら、「陰陽を知ること」かもしれないと考えています。

 

 

東洋思想では「陰陽」がベースとなっていますが、実は、西洋の考えも、「陰陽」がベースなっていると思います。

例えば、「人の意識」についても、「意識」と「無意識」があると言われています。

心が不具合を起こした場合は、「意識」ではなく「無意識」に問題を抱えていて、通常は上手く水面下に押し留めていたものなのに、何かのきっかけで「無意識」の問題が、ぽこっと「意識」の中に飛び込んできたとして、その「違和感」をどう受け入れるかを、カウンセリングや治療で「整えて」いきます。

カール・ユングの著書には、心を「氷山」として捉え、表に出ている氷を「意識」、そして、水面下に沈んでいる氷を「無意識」として描かれた図が度々登場します。

 

 

光が当たるところの裏には、影ができます。

 

四柱推命でも、「陽の干支」と「陰の干支」の二つがあります。

そして、命式でも、表に出る「干支」と、それを下から支える「十二支」とがあります。

 

その二つは、切っても切れない関係であり、もしも切れてしまったとしたら、存続不可能となってしまいます。

紙の表面があれば、必ずそれと同じ「面積」の裏面があるように、紙が表面だけでは存在できない様に、必ず、どんな時でも、永遠に、陰陽は一緒に存在します。

 

「命式」や、「命式」に影響を与える巡る「運気」との関係を、「陰陽」の強弱を紐解いていくのが「鑑定」です。

そして、できるだけ、無理なく二つが共存できる為の行動を起こすのが、開運のアクションです。

 

 

一般的には、二つのバランスが取れているのを「吉」と解釈をすることが多いです。

ただし、それは、あくまでも「安定」を目的としている時に限られます。

 

それは、「空亡」の捉え方にも良く現れていると感じています。

「空亡」とは、「天中殺」と言った方が、もしかしたらわかりやすいかもしれませんね。

そうです、皆んなの嫌いな「天中殺」です。

 

「今年は天中殺だから、何もできない・・・・」と、以前ほどではないにしても、時々信じ込んでしまっている方がおられます。

運気については、「良し悪し」ではなくて、自分にとって「心地良い」か「そうではない」かの二つで考えた方がしっくりと感じられると思います。

 

自分の「命式」が、心地良さを感じる運気を触れ合う時、それは、「良い流れ」と同化しています。だから、上手くいきます。

ただし、触れ合うことができる「運気」は、何も巡ってくる運気だけではなくて、自分以外の全てのもは、自分にとっては触れ合うことが可能な運気となります。

なので、「吉方位にお出かけ」や「ラッキーカラーを身につける」なども、開運のアクションとなり得るのです。

 

 

では、噂の「空亡」とは何か。

 

 

四柱推命では、先ほども書きましたが、「干支」と「十二支」の組み合わせが、基本となっています。そして、「干支」は10個。「十二支」は12個あります。

「干支」と「十二支」を順番に、組み合わせた場合、「二つ」の十二支が余ります。

余った「十二支」を「空亡」と呼び、「天が味方をしない時」「心ここにあらずの時」などと言われています。

それは、十二支が「形のない気」の象意なのでそのように捉えることができると考えられます。実際には、そのようなことはありません。

 

全てはバランスを取ろうとするために、「空亡」の十二支が不自然となり不安定となってしまうと、反対側の十二支の力が強くなります。よって、反対側の世界に引き寄せられていくのです。

 

 

そこで、疑問が湧いてくると思います。

どうして、「反対側」に引き寄せられてしまうのか、と不思議に感じてしまいますよね。

 

ここで、「陰陽論」が登場します。

 

 

「十二支」とは、目には見えない「雰囲気」を表している「気」で、それには「空間(方位)」も含まれます。

「戌亥」・・・中央世界

「申酉」・・・西方世界

「午未」・・・南方世界

「辰巳」・・・天頂世界

「寅卯」・・・東方世界

「子丑」・・・北方世界

 

最もスペシャルにバランスが取れているのは、全ての「十二支」が、同じ力量で存在している時です。

西も東も北も南も天頂も中心も揃って、どこにも「欠け」がない空間です。

 

「在る」と「無し」とは、常に綱引きをしています。

ということは、「欠け」があると、反対側がとても強くなっていないと、二つを足して2で割ったとき、全体の力量と合わなくなってしまいます。

なので、反対側の「方位」が、とても強くなり、その「気」に個人の運気が引き寄せられる様に、「同化」していこうと向かう勢いが生じます。

 

全てを飲み込むブラックホールから逃れようと、宇宙船がエンジン全開で飛行する感じですね。(例えがあまり上手くできないんですが・・・・)

 

 

「ブラックホール」と「宇宙船」のペアは

「戌亥」vs「辰巳」

「申酉」vs「寅卯」

「午未」vs「子丑」

 

「欠け」は「ブラックホール」で、「反対側」は「宇宙船」となります。

 

 

例えば、「戌亥」が「ブラックホール」だとすると、「辰巳」のエンジンが全開になります。

「戌亥」は、中央世界の気です。

「中央世界」とは、現実的な世界で、維持して受け継いて行こうとする世界です。

反対側の「辰巳」は「天頂世界」で、空想の世界で、夢や希望にあふれています。

「中央世界(現実・家系)」が欠ける。

「天頂世界(精神世界・空想)」が強まる。

 

そうなると、夢や野望に向かっって突き進みます。そして、現実的なことは苦手です。

 

そして、欠けている「戌亥」が巡ってきた時は、二つの力量が崩れるために、「運気がギクシャク」してしまい、「運が悪い」と言われてしまうのです。

 

 

 面白いことに、「運が良い人」は、実は、「バランスが悪い」人なんです。「運が良い」というより、「ユニークな人」と言った方が適切かもしれませんね。

 

バランスが取れていると、「安定」するので、「風」が吹きません。つまり、動きがないのです。

ところが、バランスが崩れると、それを修正しようと、ゆらゆらと揺れます。バランスが悪いほどに、その揺らぎは大きいために、周囲に風が起こります。

それは、人に影響を与える「波」になり、たくさんの人が動くと「波動」となって、想像を超える「変革」を起こせるきっかけとなっていきます。

 

「変革」が良いかどうかは別として、「空亡」は、風が起こる時期なのです。だから、いつもと同じではギクシャクして、「運が悪い」と感じてしまうかもしれませんね。

 

 

「空亡」の年に、「成功」する人は多いです。

それは、「いつもの自分」ではなくなるから。

ただし、「いつもの自分」ではないから、謙虚で、慎重で、浮ついていないかが試されます。

そこから、「新しいことはNG」と、言われているのでしょうね。

 

 

 

「命式」は、五つの「気」が在って、それらがお互いにバランスをとっています。

 

その五つを、全て持っている人は、やはり「安定」している人。

ところが、五つのうち、二つしか持っていないとか、持っていない「気」があると、そこが「ブラックホール」になります。

そして、「反対側」が、非常に強くなって、その人の「個性」となります。

 

だから、「命式」が偏っている人は、とっても「ユニーク」ですが、それ故に「悩み」も多くなってしまう。

 

 

どうしても出来ない事や、何度取り組んでも苦手でしかない事は、もしかしたら「ブラックホール」の中に突入しているかもしれないですね。

 

 

「偏り」は「個性」です。

「個性」は、「良い塩梅」に出せていると「長所」となり、強すぎたり抑え込みすぎると「短所」となります。

 

 

 

上手く行かないのは、バランスが崩れてしまったから

それは、激しい風が起こっている。

風に乗れると、想像以上に遠くへ行けますね。

「ピンチ」を乗りこなすと「チャンス」になります。