「生年月日」が同じでも「運命」が違う理由:四柱推命
同じ日に生まれた人は、同じ運命を辿るのか。
よく質問されることです。
四柱推命は、生まれた年を「年柱」、生まれた月を「月柱」、生まれた日を「日柱」、そして、生まれた時間を「時柱」と捉えて、四つの「柱」の「気」の宿り方で、その人の「気の特徴」を読み取っていきます。
この、四つの柱の事を、「命式」と呼びます。
「命式」はその人の「取り扱い説明書」のようなものです。
「こんな考え方をしますね」
「こんな事が好きですね」
「これをされると怒りますね」
「命式」は、そんな感じで「扱い方」を伝えてくれます。
それを詠みといてから、「巡る運気」に対して、どのように感じるか、どのように行動していくかを、想像していくのが、「占い鑑定」です。
同じ日に誕生した人は、全て同じ「命式」です。
特に「双子」の場合は、出生時間まで同じ。しかも「両親」も同じ。生まれた「場所」も同じ。全て同じですね。
と言うことは、「扱い方」も同じ。
巡ってくる時の運気の受け止め方も同じ
です。
同じ「命式」についての、面白いエピソードがあります。
四柱推命が確立された明の時代、時の権力者である洪武帝は、自分と全く同じ四柱推命の命式を持っている人物がいると聞き、天下を盗られるのではないかと大いに心配し、その人物を召し出しました。
その、召し出された人物は、洛陽に住む李と名乗る貧乏な老人でした。
その身なりを見て安心した洪武帝は老人に「何をして暮らしているのか」と問いました。
「わたしは、蜂の巣を13養って、日を過ごしております。」と老人が答えると、洪武帝は次のように言ったと伝えられています。
「これは、わが国が享受する一三省から、税を徴収しているのと、まさしく同じである。」
<「四柱推命完全マニュアル」 浅野太志著 総和社 より抜粋>
中国古代哲学では、森羅万象のものには「気」が宿っていて、全てが「影響」しあいながら「一つの宇宙」を作っていると考えられています。
「天の気」が下り流れ、「地の気」が上昇し、それら二つの「気」が結合して万物を「進化」させています。
「人」はその「気」の中で、その「気」を受けながら、「進化」しているのです。
二つのものは、「半分半分」で、バランスをとっています。
「外からの気」と、「内なる自分の気」もまた、「半分半分」です。
なので、「外からの気」をどのように「選択」していくかで、「半分」は変わるということになります。
全ての「気」を100とすると
「外からの気」:「個人の気」=50:50
「宿命」は変えられませんが、「運命」は変えられると言われるのは、この理論に基づいてのことだとも考えることができると思います。
実は、「個人の気」は二つあります。
一つは「命式」
もう一つは「大運」です。
「大運」は10年に一つづつ、運気の「景色」が移動します。
それは、「命式」を基にして割り出していくので、同じ誕生日の人は、「大運」も同じです。
「大運」は、「10年のテーマ」を示していて、「大運」の上に「命式」が乗っている感じです。
推命家のほとんどは、「大運」の影響は60パーセントだと考えていて、私も、「大運」の影響力は60パーセントはあるのではないかと考えています。
変わることの無い、変えようのない「運」は、「命式」だけとなリます。
もちろん「大運」に関しては、自分勝手に操作できるものではありませんし、10年の時を経過しなくては、次へと進んではくれません。
でも、10年経てば、大きく土台そのものの「運気」が変わるとも言えます。
なので、10年経過する頃には、対策を練り直して、運気に適した形に「進化させていかないと、うまくいっていたことも、歪みが生じてきます。
「外からの影響の気」と「変わらない気」の割合は、全体を100とすると、
「変わる運気」は80パーセント弱
「変えられない宿命」は20パーセント強
様々な意見があるとは思いますが、私はこんな風に考えています。
「命式」は「チューリップの球根」で、「大運」は「プランターの土」
「チューリップの球根」は「チューリップの花」しか咲きません。
でも、お天気や、プランターが置かれている場所とか、育ててくれる人の影響をたくさん受けます。
この「影響を与える環境」が、巡る「運気」や触れる「気」です。
「同じ球根」でも、「咲く花」は違います。
同じプランターに植えられた球根でも、ちょっとした陽の当たる具合とか、風通しの状況など、微妙ではありますが違うからです。
自分が置かれた場所で、「最も最適な時期」に「最も最高の選択」をすると、「美しい花」を咲かせる事ができます。
同じ日に生まれた人でも、「咲く花」は違います。
全く同じ「命式」でも、選び取る「景色の質」が違えば、「結果」は違います。
だから、同じ日に生まれても「人生」は違います。
なので、双子でも、「手相」は違います。
「手相」は、個人的な「運気」の状況を表しているので。
「78対22の法則」というユダヤの教えがあります。
世の中の全てがこの78対22の法則で成り立っていると言われていて、例えば、地球の海と陸地の比率や、人間の身体の水分とその他の比率が、この比率になっています。
「黄金の比率」とも言われていて、「成功」を手に入れるため、この比率を利用することもあるそうです。
「気」は見えないものなので、数値化することはできません。
でも、もしも数値化することができたら
「78(変化できる・変化する気)対22(変えられない自分の気)」
きっと「黄金の比率」だと思っています。
だから、どんな日に生まれても、「成功」を手にすることができると感じるのです。
誰もが「黄金の比率」に守られています。
だから、「変えられないもの」を変えようとせず、「選択」するものを、自信を持って選びとっていきたいですね。
「暦」は、そのお手伝いをしてくれますよ。