「春」に向かう「冬」の気の景色:五気「木・火・土・金・水」のサイクルをポジティブに回す:『壬水通河』
桜の花があちらこちらで見頃を迎えています。
「春」は芽吹く季節
まるで桜の蕾がどんどん膨らんでいく様に、可能性が広がる「景色」を重ね合わせ、そして見事に花ひらく姿に、可能性が達成した「景色」を想像し、前向きに進んでいけます。
宇宙で起こることは人にも起こること(天人合一)
だから、先行きが見えない不安な気持ちで潰されてしまいそうになっても、いつものように咲いていく桜を眺めると、心が軽くなってきます。それは、心に「春」の気があることに気がつけるからです。
今年は、みんなで集まってのお花見は自粛ムードではありますが、「お花見スポット」ではない場所に咲いている、ブラブラと散歩がてら「わたしの桜」を見つけてみるのも楽しいかもしれませんね。
今年の「桜前線」は、いつもと違う「異変」があるそうです。
東北地方でも、開花を迎えているそうですが、鹿児島県ではあまり開花が進んでいないと、ニュースで放送していました。
それはなぜかというと、鹿児島県では、例年になくあたたかい冬だったため。
冬の間の準備はできていないから、春になっても桜の蕾が開かない。
「冬の気」をしっかり取り込んで、溜めて、「春の気」に移行できるのに、それができずに「もたもた」してしまい、上手に気の移行ができていないのでしょう。
「冬の気」は、まだ何も形になっていない、または、形が流れ去ってしまう。でも、それは次へのステップのために必要な過程。
「冬の気」は、「スクラップアンドビルド」の「スクラップ」
芽が表面に現れる「木」(ビルド)に向かって進んでいる「水」の様です。
<冬の気の景色>
「冬」の気は「水」です。
「水」が勢いよく増して、大きくなる様が「冬」(水旺)
「木」は、水からエネルギーをもらって育成中(木相)
「火」は水を浴びせられて鎮火(火死)
「土」は水が暴走しないよう監視に忙しい(土囚)
「金」は安居してエネルギーの熟成中(金休)
五つの「気」は常に動いていて、お互いに影響しながら「進化」の過程を進んでいます。
「感情」や「(社会的)態度」にも「気」が宿っています。
感情は
「水」は恐れ
「木」は怒り
「火」は喜び
「土」は思い
「金」は悲しみ
例えば「超ネガティブ」な冬の景色「感情」バージョンでは
恐れが大きく膨らむと(水旺)、怒りが成長していき(木相)
喜びはかき消され(火死)、思い通りに行かなくて(土囚)
悲しみが深くなっていく(金休)
このサイクルを打破するには、「超ポジティブ」を意識してみる
(社会的)態度は
「水」は智
「木」は仁
「火」は礼
「土」は信
「金」は義
知識を得て知恵を働かせると(水旺)、多くの人の為になる方向が見えてきて(木相)、悪口が言いたくなってもその言葉を飲み込んで(火死)、先は見えなくてもきっと大丈夫だと信じ込むと(土囚)、皆んなと一緒に頑張ろうという誠実な気持ちがふつふつと湧き上がってくる(金休)
不安で押しつぶされそうな時
それは「超ネガティブ・冬・感情バージョン」のサイクルの渦にまんまと巻き込まれてしまったのかも。
でも、大丈夫です。
「気」は意識したところに集まってくるので、意識を変えるとサイクルも変わります。
四柱推命の三大名著の中の一つ「敵天随(てきてんずい)」の中に
壬(水・陽)について、次のようなくだりがあります。
『壬水通河』(流れる水は黄河に通じる)
たった一滴の「水」も、集まると「黄河」となり、流れていき、どんな障害があろうとも、いずれは広大な海に繋がっていく。
一人一人の行動が集まると、今よりももっと広い「未来」に向かっていきます。
行動は「水」のように
周囲の状況に合わせながら、各自が「変化」していくこと。
「水の如くに流れる様な意思決定ができること」
それが転機に求められる「気の景色」です。