「春」がもうすぐ近くまでやって来た!:「辛」の年の「景色」とおすすめの過ごし方
いよいよ「立春」が迫ってきました。
年の暦は、「立春」から新しく切り替わります。
いろいろたくさんあったけど、もうすぐそれも「昨年の出来事」になります。
2021年の干支は、「辛(かのと)」です。
「辛」とは、「金・陰」の気です。
2020年は「庚」で「金・陽」なので、「金」は変わりませんが、「陽」から「陰」へとシフトチェンジします。
「辛」の年は、いったいどんな「景色」になるんでしょうか。
その前に、まずは「金」についてお伝えしますね。
「金」の五行について
「金」は活発な交換の場です。
交換の場というよりも、「内」と「外」とが、お互いに向かい合って、対峙しているイメージといった方がわかりやすいかもしれませんね。
「内」と「外」をはっきりと分け、「内」にとって必要なものを「外」から取り入れ、「内」にとって不要なものを「外」に放出します。
よって、「境界線」を象徴します。
『黄帝内経』では「肺は息が生まれるところ」と記されています。
「肺」は「気」を統括するといわれ、大気の「純粋な気」を取り込み、代謝産物の「汚れた気」を吐き出します。
「金」が良い状態である時は、秩序や対話、肯定感が安定しています。
過剰となると、「境界線」が強くなり、「外」から身を守ろうとして「過剰防衛」の状態になります。不足している場合はその逆になります。
「金」の五行表です。
五行 |
金 |
五徳 |
義 |
五季 |
秋 |
五方 |
西 |
五時 |
夕 |
五色 |
白 |
五気 |
燥 |
五臓 |
肺 |
五腑 |
大腸 |
五指 |
親指 |
五官 |
鼻 |
五主 |
皮 |
五華 |
毛 |
五味 |
辛 |
五情 |
悲 |
五感 |
嗅覚 |
五欲 |
財 |
五畜 |
馬 |
五穀 |
稲 |
なんとなく、「金」のイメージがわかると思います。
「陽」は外向きに気を出していきます。
「陰」は内向きに気を蓄えていきます。
なので、「辛」は、「美味しい秋を堪能する」とか、「芸術の秋に浸る」とか、「秋の物悲しさを味わう」といった感じになると思います。
「辛」について、もう少し詳しく言うと
柔らかく湿っている「金」です。
宝石の様に、磨くと光を増を増していきます。
研磨することで洗練さを増していき、希少価値を持つのです。
だから、美しく整えられることを喜ぶ。
「どんどんやってみましょ!!!」
ではなくて
「じっくりと取り組んで、貴方らしさに磨きをかけましょ!!!!」
こんな感じの「心構え」が「吉」につながっていくと思います。
では、「辛」をキラキラと輝かせるための、ちょっとした「ポイント」をお伝えしますね。
あまりにも、「古い考え」に囚われてしまうのは、せっかくの「辛」が、「土」の奥深くに閉じ込められてしまうことになります。土まみれになった「辛」は、くすんでしまって、輝きが失われてしまいます。
「土」は「辛」にとってはお母さんになりますが、自立するためには、お母さんがいつまでも心配して、くっついていては、「辛」は自由になれない。「古い考え」や「今までの慣習」や「ずいぶん昔の決まり事」などに、あまりにも囚われてしまうのは、「土」のお母さんが「子離れ」出来ない状態なのです。だから「辛」も、いつまでも「お子ちゃま」のままで成長しない。
だから、重たく感じる「しがらみ」を解き放してみるとか、「今までの常識」を疑ってみるなど、いったん「土」を洗い流してみましょう。
あまりにも「熱い思い」に晒されると、「辛」は熱に溶かされてしまいます。
あくまでも、冷静に、頭を冷やして、黙々と磨くのです。
黙々と磨くためには、周囲の「熱すぎる雑音」から、少し距離をおきましょう。
つまり、適度な「ソーシャルディスタンス」が大事なのです。
「土」の汚れを、勢いよく洗い流してくれる「水」も重要です。
「水」は全てのものにとって、「命の恵」として、平等に、満遍なく注がれると、辺り一面、新しい「芽」が芽生えていけますね。
「水」の感情は「恐れ」です。
恐れすぎると、勢いのあまり、せっかくの「辛」を流し去ってしまいます。だから、決して恐れすぎないこと。でも、あまりにも「楽観的」すぎると、「水」が注がれていないことになるので、せっかく芽吹こうとしている「芽」が、カラカラに干からびてしまいます。
勢いが止まらなくなりそうなほど、「水」が溢れかえってしまいそうになったら、「土」で堰き止めて、流れの調整をしていきましょう。
もう一度、「過去」を振り返ってみて、良いことは、「過去」からもらうのです。
「辛」は感受性豊かな「気」です。
「美しさ」にこだわり、「美しさ」を目指し、自分が心から「美しい」と感じる景色を、コツコツと作り上げていく。
2021年は、そんな感じで過ごしてみるといいと思います。
挫けそうになったら、「短気は損気」と唱えましょうね!
ものすごい余談というか、どうでもいい事なんですが・・・・・
「辛」というと、いつも「辛ラーメン」が頭に浮かぶのです。
ピリッと辛くて、独特の個性的な味で、「辛ラーメン」と言えば、「赤の袋」だと、皆んな誰でも、間違うことなく「辛ラーメン」がわかりますよね。
「辛」とは、「辛ラーメン」みたいに、誰にも真似できない「オリジナル」を極めるイメージが、私の中にはあるんです。
「唯一無二」であるために、自分を磨いていく。
それが「辛」のイメージだと思っています。
ほんとうに、どうでも良い話ではありますが
2021年は、「オリジナルラーメン」になれる年だと思いますよ。