「土」の気を整っていると素敵な「夢」が見られそう:「戊」と「己」の解釈:「木星」と「海王星」と「魚座」
生きとし生けるものは、最後は「土」に帰っていきます。
今の世の中は、「土」に帰っていけない「人工物」が多く誕生していて
「土」に戻れずに、最後を迎えることができなくなってしまったものもあります。人は、それらの「人工物」の最後を、なんとか「土」に戻してあげるために、知恵を絞り、時間とお金をかけて、技術を磨いています。
もしも、今後、人の力で生み出されるものが、全て「土」に帰っていけるとしたら、「自然のサイクル」はどれだけスムーズに流れていくのだろうかと考え込んでしまう時があります。
その考えは、「自然」に身を委ねているときに浮かんできます。
五行では、「土」は「中心軸」を定めてくれる力を持っています。
身体では、「消化器系」です。
口から食道を通り、胃から腸にいき、最後に肛門までの「道」は、「土」の気が活躍する場所です。
食物のエネルギーを取り込んで、自分のエネルギーとして取り込めるように、消化し、吸収し、そして、不要なものを排泄するのが、「消化器系」の役目です。
つまり、「土」の気は、必要なエネルギーを補うために頑張ってくれているのですね。
以前、体調を整えるために通っていた鍼灸院の先生が、「快食・快便・快眠ができていたら、体は自然に元気になれるよ」と話されていました。
この3つの内の、二つは「消化器系」が関与しています。(ちなみに快眠は「水」の管轄です)
「土」がしっかりしているのは、コマの中心の棒が真っ直ぐに立っている感じなのでしょうね。
だから、くるくると回れます。
運の流れの中で、自分をしっかり保ちつつ、サイクルに身を委ねていける。
なので、「土」はとても大事ですね。
それでは、その大事な「土」について、詳しく書いてみたいと思います。
「土」は万物を生じ、養います。そして、養ったものは最後には「土」に戻っていきます。
土台となり、ルーツとなり、「居場所」となります。
身体では「土」は「中心」に位置していて、食べ物の消化や吸収を司っています。
「土」が良い状態の時は、安定感があり安心感があり、ブレない軸をもった状態となります。
強すぎる場合は、動けずに固まってしまい、弱い場合は、軸がブレて、周囲の影響により動かされすぎてしまいます。
「土」は、「火」が母となって育て
「土」は、「金」の母として育てます。
「火」は、「情熱・愛情」
「金」は、「こだわり・感性」
つまり、「土」は、情熱を形に変えるためのエネルギーであり
愛情を受け取る感性を深めるエネルギーとなります。
「土」が上手く力を発揮できなければ、情熱は空中分解して、辺りを「焼け野原」にしてしまい、せっかくの愛を受け取る勇気が持てず、「自分は愛される存在ではない」と感じて、孤独に陥ってしまいます。
「土」の干支は「戊・己」です。
「戊」は「土」の「陽」です。
高くそびえ立つ山、または、大地の盛り上がりです。
なので、遠く離れた場所からも、その存在を見ることができます。と言うことは、「目立つ」「わかりやすい」とも言えますね。
山には動植物や植物にとって、生きていく場所です。
どんな状態でも、動かずそこに佇みます。どっしりとして動かない、そんな特徴があります。
気の調整法としては、樹木の「甲」、恵の雨である「癸」、太陽の「丙」がある状態が最も良いと言われています。
木々が元気よく茂っている「山」に、水源となる豊かな「水」がある景色です。
「水」には「壬」と「癸」がありますが、「癸」だけではなくて、清流の「壬」でも、吉とされています。(ただしあまり力量が強くない方が良い)
個人の「命式」の地支に、「巳」「午」「未」があると根を張るために「戊」が安定します。この3つの十二支には、「土」気が含まれているために、「戊」の「土」と、十二支が持っている「土」とが、強く結びつくと考えるからです。
もしも、あまりにも「土」が強すぎる場合は、カチカチの山肌となります。そのような場合は、「甲・木」の根で、固くなった「土」をほぐします。ただし、その場合は、恵の雨となる「癸」が、一緒にあるのが望ましいと考えます。
「火」が強いと火山となってしまいます。なので、噴火しない様に冷やしてあげなくてはいけません。
ただし、燃え盛る「火」に不用意に「水」を使っては、水が煮えたぎり危険です。(水火激冲)
なので、それを防ぐために、「金」を一緒に使い、「クッション」の役目をしてもらいます。
「木」が多すぎると、根っこが「土」をほぐしすぎて、もろくなってしまいます。なので、「丁・火」で「木」を燃やして「土」に移行させ、「土」を強くします。
「金」が強すぎると、岩がたくさんあるゴツゴツとした山肌になって、木々が育たなくなります。だから、強すぎる「金」を疲れさせなくてはいけません。その場合、「身旺」であれば「水」を用いて「金」を「水」に移行させて弱めます。「身弱」の場合は、「火」で「金」を溶かして「水」に変化させます。ただし、「木」は補う必要はありません。あくまでも「土」が崩れない様に「土」を補って強めていきます。
日柱干支が「戊」の人の特徴としては
人情深い 頑固 頼り甲斐がある 説得力がある 頼まれるとノーと言えない お人好し
面倒見が良い 優柔不断 動じない よく考えてから行動を起こす 突然の変更は苦手
執着心が強い リーダーシップを発揮する 大器晩成型
月柱干支が「戊」の人も、外側の顔は、これらの特徴が出やすいです。
また、春生まれの人は、頑固で粘り強い人です。
夏生まれの人は、せっかちな気質が押し出されます。
秋生まれの人は、感受性が強くなります。
冬生まれの人は、自分のペースで考えてから行動する傾向が強くなります。
「己」は、「土」の「陰」です。
広大な大地または、畑の景色です。 起隆はなく平に広がっています。
種は大地に根ざし、そこで生育して、花を咲かせ実を結び、種を宿して、再び大地にその種を根ざします。その場所となるのが「己」の景色です。
気の調整法としては、作物が豊かに生育する大地になるために、太陽の光と恵の水が欠かせません。
なので、「丙・火」「癸・水」があると良いとされています。
そして、その上で「甲・木」「乙・木」があると豊かな大地の景色となります。
特に、暖かな大地は、成長が促進されます。よって、「火」が豊かにある方が望ましいです。
もしも、「甲」「乙」が強すぎると、木々や草が必要以上の生い茂っている状態と考えます。だから、土の養分を必要以上に吸い取ってしまいます。なので、土気が弱められます。この場合は「丁・火」を使って木々を焼いて、燃えかすを土に戻していきます。
「金」は、土の中に埋もれて荒れた大地となるために使いません。
「壬」は勢いよく大地を流れるために、川が氾濫する状態(己土濁壬)となります。よって、己は勢いのある「壬」を嫌います。
「金」が多くある荒れた大地の場合は、「火」を用いて「金」を溶かして「水」に変えていきます。
「水」が多い場合は、「戊」で堤防を作って川が氾濫するのを防ぎます。
日柱干支が「己」の人の特徴としては
温厚な人 人を育てる力がある 教え導く人 庶民的 人に対して分け隔てなく接する
理屈よりも感情を優先する 人の世話を焼く 焼きすぎてお節介になることも
尽くすタイプ 心配性 ヤキモチを焼く 親しみやすい 誰からも頼りにされる
取り越し苦労が多い 頑張りすぎる
月柱干支が「己」の人も、外側の顔は、これらの特徴が出やすいです。
春生まれの人は、周囲の意見を取り入れて、向上心を持ち、行動をします。
夏生まれの人は、暑さに地面が熱せられて水分が蒸発する畑の景色となり「水」が充分にあることが求められます。
水源が安定している場合は、土の特徴の安定感や優しさが出ます。
水源が確保できず、火が強められる(火・木が多い)場合は、人の意見を取り入れない頑固な面が出てしまいます。
秋生まれの人は、頑固さが弱められて、優柔不断が出ます。
冬生まれの人は、華やかさはありませんが、地道にコツコツと努力していきます。
「土」を強めたい場合は
ガーデニングを楽しむ
よく噛んで、味わいながら食事をとる
「黄色」を取り入れる
など。
地に足を付けて、お腹に力入れて、仁王立ちしながら、ドヤ顔するのも良いかもしれないですね!
本日5月14日、天空では「変化」が起こりました。
なんでもかんでも、増やしたくなる「木星」が、「魚座」の部屋に入りました。
占星術で扱っている「惑星」には、それぞれ「自分のお家」があると考えられています。
「木星」は「魚座」がお家です。
自分のお家に帰った「木星」は、嬉しくて伸び伸び本力発揮するのです。
「魚座」のお家には、先約がいます。
それは、なんでもかんでも夢見心地にしてくれる「陶酔」の「海王星」です。
今、「魚座」では、この二つの惑星が「里帰り」をして、伸び伸びしているのです。
良くも悪くも、「まあ良いか」「なんとかなるよ」と、そんな気持ちが強くなるかもしれませんね。
蟠りが、溶けて流れてしまうかもしれません。だから、許せなかったことが許せて、新たな関係を築くために前向きな気持ちになれるかもしれません。
もしも、あまりにも「楽観的」過ぎて地に足がつかなくて、ふわふわしたら、「土」の気を意識してみると良いですね。
ちなみに、「木星」はとても落ち着きなく動きます。
7月29日には、今までいた「水瓶座」に戻り
12月29日には、また「魚座」に入り
来年の5月11日には、再び「水瓶座」に逆戻りし
10月28日から、再度「魚座」に入って12月20日まで滞在します。
移動する前後には、夢から「目が覚める」気持ちになるかもしれませんね。
溶け出して収集がつかなくなってしまわない様に
お腹にしっかり力を入れて
素敵な「夢」に浸りましょうね。