「個の時代」の勝者はこんな人:十二支「申」
これからは「個の時代」
最近特に、よく耳にしますね。
「個」は「全体」の中に存在しているのですが、それをあえて「個」として取り出すには、「全体」から分離しなくてはいけません。
皆んなと違う自分は、皆んなとの間に、明確な境界線を引いていきます。
皆んなが制服で登校しているのに、自分だけ私服で登校する、みたいな感じです。
これは、かなり勇気がいるかも。
そして、私服に対しての、こだわりや愛着がないとできないですね。
そんな個性が生まれる「景色」は、十二支に例えるならば「申」です。
それでは、今回は、そんな個性あふれる「申」について書いていきたいと思います。
「申」は「伸びる」
伸びやかな「申」は、遮られることを嫌います。
人に邪魔されることなく、手足を存分に伸ばしたいのです。
命式に「申」を持っている人は、この傾向が出やすくなります。
なので、思った事をそのまま言葉にするのが得意。
時々、周囲を凍らせる「鋭い指摘」をすることもあります。
これは、人よりも先に進みたい意識の現れでもあります。
その心には、人から評価を受けたい願望が隠れています。
社交的であり、プライドが高く、華やかで目立つ人。
そんなタイプが多いです。
実は、全く反対の意味もあります。
「申」は「呻く」
進展しようとすると、その力を抑え込もうとする力が、行くてを遮ります。
これは、「摩擦」が生じるからです。
そこで、それに負けまいと抵抗し、葛藤し、悩んだり傷ついたりします。
「摩擦」に抵抗して戦います。
物事は、意識をするとそこに気が凝縮していくので、厚く固くなっていく特徴があります。
なので、戦うと、自分の気が厚く固くなっていきます。
これは、万物が成熟し冷えて固まっていく状況を表しています。
やがて、固まりは「実」となります。
「実」は個性そのもの。個性の固まりです。
フレッシュな個性は、まだ不安定なので、傷つきやすく、繊細です。
命式に「申」を持っている人は、この傾向が出やすくなります。
感受性が豊かで、ナイーブで、繊細。
ユニークなアイデアを持っていて、時々周囲を驚かせる。
でも、本人は、驚かせようと思っていないので、周囲の「意外な反応」に、振り回されることもあります。
伸びていこうとする流れと、固まっていこうとする流れ。
この相反する特徴があるために、そこがギャップとなり、「申」さんを魅力的にしているのかもしれませんね。
十二支は、その勢いから考えて「寅」から「未」までを、広がっていく「陽」として、「申」から「丑」までは、縮小していく「陰」として分類します。
前者は「生気」の象徴として、後者は「殺気」の象徴とされています。
つまり、「申」は「殺気」の始まり。
なんとも縁起の悪そうな文字・・・・・。
ただし、それは、広がり過ぎて収拾がつかなくなった場合には、とてもありがたいこと。
散らかり放題の部屋を、不用品をバッサリ捨てて、断捨離する感じだから。
本来の姿に、戻してくれるとも考えられますね。
無駄を省き、効率よく、スッキリと。
「申」に出逢うと、「運」の無駄使いを改め、本来の「運」を活かせるようになります。
ただし、普段から「運」を磨いていなければ、錆だらけな「運」が顔を出します。
メンテナンスを怠ると大変・・・・。
命式に「申」がある人は、「無駄」が嫌い。
それから、「できないんだったら、辞めたらいいのに」とか、「それはあなたの自己責任でしょ」と、バッサリ切り捨てる傾向が出やすいです。
「申」は「陽支」なので、自分の外側に影響を与えていきます。
だから、人にも、つい厳しくなってしまうのかもしれないですね。
切り捨てる傾向が出やすいのは、「申」が「三合水局」の「生支」でもあるから。
「申」で兆した「水」は、「子」で旺盛となり、「辰」で終わります。
「水」は洗い流す浄化の気。
なので、汚れもろとも流し去る。
でも、「水」のサイクルの「辰」は、土台を震撼させて根本から崩し去り、新たな土台に進しかない状況を作ってくれます。革命的な変化を起こす原動力を奮い立たせてくれるのです。
命式に「申」を持ている人は、前向きです。そして、軽やか。
切り捨てても、諦めてはいません。
「申」のプライドは「いつか見てろよ」と、固まっていきます。
やり方を変えたり、方向を変えたりして、「その時」が来たら、躊躇なく動きます。
「水」の力を借りるから、誰にも止められないのです。
ただ、洗い流されると、「本質」が露わになるので
まやかしや嘘は、通用しなくなります。
「申」は「秋」の「生支」です。
「秋」の走り。
暑かった夏も終わり、気温が下り、空気も乾燥していきます。
「秋」は、金気が勢いを増している季節です。
金気は、二つの間で「境界線」を引きます。
なので、優劣が決まります。
だから、命式に「申」を持ている人は、負けず嫌いの傾向があります。
「個」を際立たせると、敵も増えるし、目立つに、注目も浴びるので、足を引っ張られそうになったり、攻撃も受ける。
それでも、負けずに「個」にこだわるには、「人のことなんか、いっさい気にしない」スタンスを取るのが良いかもしれないですね。
ただし、何事もほどほどにしなくては。
あまりにも気にしなさすぎると、「個」がポツンと浮いてしまい、「孤立」してしまいますから。
「申」をうまく使いこなすには、愛嬌のある「猿」のように、賢く振る舞うと良いかも。
愛嬌のある人は、「個」の時代の勝者になれると思います。