「その場の気」を変えるほどの「カリスマ性」は「ストレス」によって作られる:タロットカード「皇帝」
「キングダム」、すごく面白いですよ。
と、担当美容師さんに勧められて、鑑賞してきました。
週刊ヤングジャンプで連載中の、大人気のコミック(原作 原泰久)らしいですが、コミックにはとても疎く、もちろん読んでもいなかったので、逆に、原作との比較なしに、楽しめました。
コミックは、累計発行部数4000万部を超えるほどの人気を誇っているそうです。
壮大なスケールと、胸に染みるセリフの数々、何よりも、観終わった後からじわじわと感動が湧いてきて、これほどまでに人の心を掴む魅力のある映画の原作も、読んでみたいと思いました。
映画は、信と政が出会い、クーデターを起こした王弟との戦いに勝つまでが描かれていて、原作では1巻から5巻までのストーリーだそうです。
ということは、今後、続編が出るかも。
楽しみです。
「キングダム」では、「王騎」(おうき)というキャラクターが人気があるそうです。
「王騎」はかつて全土に名を轟かせた将軍の一人で、一線を退いてもなを「伝説」として語り継がれ、憧れられる、いわゆる「カリスマ教祖様」です。
俳優の大沢たかおさんが演じられていました。
実は、大沢たかおさんの大ファンです。
彼の仕事に臨む姿勢がストイック過ぎて、「そんなに頑張って大丈夫ですか?」と、余計な心配を勝手にしてしまうくらい、「プロ」としての彼の仕事ぶりがとても好きです。
今回も、人気のあるキャラクター「王騎」を演じるにあたり、イメージを自分が壊してしまうのではないだろうか、と、恐怖に近い不安感で押し潰されそうな思いだったそうです。
この役のために、体重を15キロも増やし、出来上がった体は、どこから見ても「将軍」にしか見えない、とても「大きい」体でした。
「王騎」の登場シーンは、あまりないのですが、「王騎」が登場した瞬間に、「映像」の空気がガラッと変わるのです。
「王騎」の周りの人達の存在を忘れてしまうほど、「全てが王騎」になりました。
生活も含め、全て「王騎」になりきるために、時間とエネルギーをつぎ込み、演じている時は、「大沢たかお」はどこにもなくて、全て「王騎」として存在していました。
「男性」のカリスマ性と、「女性」のカリスマ性は、違うと思います。
「男性」は勝ち取る性、「女性」は守り抜く性。
タロットカードでは、「皇帝」のカードが、「男性」のカリスマ性を表現しています。
火の如く燃え盛る「高い山」(理想や情熱)を背後にして、真っ赤なマントに身を包み、厳しい顔で正面を睨みつけている姿は、これから勝負に挑む決意と覚悟が感じられます。
タロットカードでは、向かって左側が「過去に向かう(潜在意識)」右側が「将来に向かう(顕在意識)」として描かれています。
彼の左下には、「水(情け)」がほんの少しだけ描かれていますが、右下にはありません。
勝つために、情けは無用。
全ては勝つため。
情けの涙は一滴も流さない、強い覚悟が見て取れます。
人は「ストレス」に対して、二つの反応をします。
一つは「ストレス」に戦いを挑むため、自分の「気」を外に向かって「放出」します。
もう一つは「ストレス」を受け入れ、自分の「気」と仲良く折り合いをつけようとします。
どちらも「傷」を負います。
でも、戦いを挑むために「気」を外に放出する場合、自分の「気」が強いと、「傷」は「表面」で留まってくれて、いずれ「傷」は癒えます。
受け入れると「ストレス」がどんどん中に入り込んできて、仲良く出来ないと、「傷」に侵食されてしまいます。
なので、戦うことが難しい、あまりにも大きな「ストレス」に対しては、受け入れるよりも、「逃げる」方が得策です。
戦う「気」は、情熱の「炎」となって、まるで「火炎放射器」のように、外に向かって放たれます。
「炎」は、周囲を明るく照らし、暗い道を光の道に変えます。
「炎」は人の心にも「炎」を灯し、周囲には「炎」の輪が広がっていきます。
「オーラ」とは、「気」の強さです。
「炎」のように燃える情熱を持った人は、「熱いオーラ」を放っている人です。
出来ないことを「環境」のせいにするのではなく、「自らの力」で変えていこうとする人は、たとえそれが「ストレス」であっても、たとえ失うものがあっても、戦いに集中し、全てを「炎」として、自分の全てを放出します。
それはとても強い、本当に強くて暖かい「炎」です。
だから、「気」が一瞬にして変わるのだと思います。
「カリスマ性」とは「気」の強さです。
強い「気」を放つ人が、「カリスマ教祖様」です。
ちなみに、「皇帝」の向かって右脚の膝が見えている解釈には二通りあります。
一つは、敵が来たら直ぐに立ち上がれるように構えている。
もう一つは逃げ出したいプレッシャーを抑えきれなくなって、立ち上がりたいけど必死で頑張って留まっている。
私は、どちらかというと、「プレッシャーと戦っている」説が好きです。
誰でも完璧な人はいません。
彼の「弱点」を知ると、ますます彼の「強さ」が愛しくなって、本当に強い人だと思えてくるのです。