
4月は庚辰月:運気の景色と開運ポイント
東洋の干支では、年と月それぞれに十干・十二支があり、それらが組み合わさることで、その時期特有の運気が生まれます。2025年は「乙巳」の年。そして、4月の運気は「庚辰」。この二つの組み合わさり一つの景色を生じます。気は足し算のように継ぎ足されるのではなく、掛け算のように影響し合うと思っています。つまり4月は「乙巳年 × 庚辰月」です。
1. 2025年「乙巳」年の基本エネルギー
まず、2025年が表す「乙巳」の性質を改めて押さえておきましょう。
- 乙(きのと)のエネルギー:しなやかに伸びる草木
- 「乙」は十干の中で木の陰を示します。草木が柔らかく成長するイメージをもち、しなやかさや柔軟性が特徴です。乙は“甲”と対になる陽木に比べて、周囲の状況に適応しながら伸びていく性質が強く出ます。甲よりも断然しぶとい!なので、2025年は、環境の変化に柔軟に対応しながらも、新たな成長を模索するエネルギーが流れる運気だと考えることができます。
- 巳(み)のエネルギー:火の陽、情熱と変容
- 「巳」は十二支の中で「火の陰」に当たりますが、陽気の要素も強く、「燃え上がる火」の性質を持っていると考えることもできます。上昇していく火気は、形を変え勢いを変えながら大きく広がります。迷いや不安を燃やして動き出すきっかけをもたらしてしまうかもしれません。特に乙の柔軟な木気と火気が合わさることで、内なる意欲が自然と生まれやすい、もしくは新しい試みへの情熱が湧いてきやすいと同時に、迷いや不安も広がりやすい。
1-1. 乙巳がもたらす年のテーマ
- 柔軟に適応しながらも情熱を失わない
乙巳という組み合わせは、草木が太陽に向かって伸びていくように、明るい方向を目指す力があります。ただし、すでに存在する環境やルールにも順応しつつ、自分なりの道を進めるのが乙の良さ。過度に衝突を起こすわけでなく、それでいて火気のパワーを活かして自ら進んで行動を起こしやすくなります。 - 適応力+情熱=新しい成長チャンス
変化を嫌わず、むしろ機会と捉えられるとき。とはいえ、火気が強まりすぎて迷いなく突き進む形になると、周囲との調整を忘れがちなリスクもあるので、バランスを忘れないことが大切です。
2. 4月「庚辰(こうしん)」月のエネルギー
2025年の4月「庚辰」について。
- 「庚」のエネルギー:金の陽、鋼鉄のような強さ
- 十干の「庚」は金の陽を象徴し、鋼鉄のように硬く、強度を伴う性質があります。大きな力で周囲をまとめたり、構造を組み立てるといった意味合いを持ちます。迫力を感じる気です。
- 処理能力や決断力、言い換えれば“切り開く力”が強調されやすい時期と言えるかもしれませんね。
- 「辰」のエネルギー:土の陽、春の大地
- 「辰」は土の陽に位置付けられ、春の雨や養分を吸収して芽吹きを後押しするイメージがあります。十二支の中では、真龍とも関連付けられ、潜在的なパワーを秘めているとも言われます。架空の動物である「辰」は夢に向かって大空を飛び回ります。とてもスケールの大きい気です。
2-1. 庚辰月の特徴
- ダイナミックに、鋭い決断も促す
辰は安定感のある土でもあります。金(庚)の切り開くパワーが合わさると、物事を堅実に進めながら、必要なときは大胆な判断を下せる運気が生まれます。 - 変化の芽を具体化する
既存のものを壊して新しくするというよりは、「まだ形の定まっていないアイデアを、鋼のような強さで押し固めて具体的にする」という力が働きやすいタイミングです。ただし、固めすぎると柔軟さが失われることもあるので注意です。「辰」は土ではありますが、芽吹きによって土台そのものにも「変革」が起こります。既存のやり方を全てリセットするのではなく、使えるものは使う方がスムーズに進みそうです。
3. 乙巳年 × 庚辰月:運気の組み合わせ
「乙巳年」と「庚辰月」が重なる4月に、どのような運気が生まれるのか考えてみましょう。
- 柔軟な木(乙)と情熱の火(巳)がベース
年全体が「適応力+情熱」を柱に動いているので、新しいことを始める意欲や、自分の能力を成長させようという気持ちを持ちやすい時期と言えます。 - 4月は“金(庚)と土(辰)”が加わり、形を作る流れに
- 新しいアイデアや挑戦を、しっかりと形にしていくフェーズがやってきます。金(庚)の切り拓く力と、土(辰)の安定感が組み合わさり、堅実な一歩を踏み出しやすくなるタイミングです。
- 木(乙)+火(巳) vs. 金(庚)+土(辰)の相互作用
- 木は火の勢いを増してくれます。成長を後押ししてくれる感じです。反面、金は木を切り、火は金を溶かす要素を含むため、相克関係も考慮する必要があります。つまり、素早い決断や一気に形を作りたい衝動も出やすい一方、感情的な衝突が起こると大きく崩れる危険性もあります。短気は損です。
- 「熱さ」「柔軟さ」「鋭さ」「安定」のエネルギーが入り乱れる時期。上手に操縦すれば、大きな成果が期待できそうですね。
4. 2025年4月に意識したい開運のポイント
- 新しいアイデアや挑戦を形にてみよう
- 乙巳年がもたらす柔軟な発想と情熱を、庚辰月の“鋼の意志”と“安定感”で具体的に進めやすいタイミング。勉強や起業、プロジェクトの立ち上げなど、何かを本格的に始めるのに向いています。
- 決断力を発揮。ただし、衝突を避けるための配慮も
- 金(庚)の力が強まると、周囲の意見をバッサリ切り捨てるような強引な面が出る可能性も。特に人間関係や仕事での協調が必要な場合は、相手の気持ちを尊重しながら、きちんと説明することをいつのより心がけてみましょう。
- トライアンドエラー。トライを恐れない
- この時期に始めたことは、計画どおりに行かない場合もありますが、乙の柔軟さと巳のチャレンジ精神を思い出すと修正しながら前進できます。失敗を恐れず、柔軟に軌道修正する力が幸運を呼び込みます。
- 地道に足元を固める姿勢(辰)を忘れずに
- 巳の火で勢いがつき、庚で切り開く力が強くなる一方、土(辰)が示す基盤づくりは重要です。特に金銭管理やスケジュール管理など、地味な作業を怠るとせっかくの運気を生かせなくなる可能性が高くなってしまいます。
- 焦らず“冷静さ”を保つ
- 乙巳×庚辰は熱量と推進力に恵まれた組み合わせですが、興奮状態になりすぎると視野が狭まりがち。決断時には客観的な情報を集め、落ち着いて比較検討するプロセスを組み込むと安定感が増します。
5. “衝突”と“生み出す力”をバランスよく活かす
乙巳と庚辰の組み合わせは、一方で相克や衝突が起こりうる強いエネルギーを含んでいるかもしれません。特に以下のシチュエーションには注意が必要です。
- 情熱と鋭さがぶつかるとき
- 「やる気がある人」と「慎重になりたい人」が意見をぶつけ合うと、大きなトラブルに発展しかねません。ただし、よく話し合うことで問題解決が図れれば、むしろ良い結果に向かう可能性もあります。
- 周囲との調整不足
- 金(庚)は切り開く力が強く、独走しがち。一方、乙巳の火と木のエネルギーも自分の思いを突き進めようとしやすい。結果的に周囲を置いていく形にならないよう、適度にコミュニケーションを取りましょう。
6. おすすめの過ごし方:実践例
- プロジェクトの本格始動
以前から温めていたアイデアがあるなら、4月に具体的なプランを組み、行動を開始すると吉。特に人を巻き込む企画なら、事前の話し合いを丁寧に行うことで大きく展開する可能性があります。 - 自己投資や勉強を始める
巳のチャレンジ精神と庚の強い意志、辰の安定した土台づくりが合わさるため、資格勉強やスキルアップなど長期的な取り組みに着手すると進みやすいです。焦りすぎず、着実に行きましょう。 - 家族や仲間との目標設定
乙巳年は縁の深め合いを後押しする面もあるので、家族会議や仲間内での目標共有をして、みんなで同じ方向を目指すとよいでしょう。庚辰月の力がグループ全体の結束と成果を高めてくれそうです。
まとめ:乙巳年 × 庚辰月で得られる“形にする力”を活かそう
2025年は「乙巳」という柔軟さと情熱に満ちた年。さらに4月(庚辰月)になると、鋭い金(庚)と安定の土(辰)が加わり、勢いと安定感が同時にもたらされる時期となります。この組み合わせは、一見相克しそうな強いエネルギーを含んでいますが、上手く活かせば大きな成果を生み出す力になるでしょう。
- 柔軟+情熱(乙巳) → 新しいことに挑戦しやすい年の流れ。
- 切り開く意志(庚)+安定の基盤(辰) → 物事をしっかり形にできる4月。
ただし、熱くなりすぎたり、独走しすぎたりすれば摩擦が起こりやすいため、周囲とのコミュニケーションやバランスを欠かさないことがポイント。結果を焦りすぎず、目標に向かってコツコツ進める姿勢が、「この年と月の組み合わせ」で運気を最大化する秘訣と言えます。
ぜひこのタイミングを活かして、自分のやりたいことに明確に向き合い、形にする一歩を踏み出してみてください。大きな変化を追い風にできる可能性が高まる、充実した春を迎えられるはずです。

