
十二支・冲
十二支の理解が難しいのは、組み合わせによって「化学変化」を起こすところです。「化学変化」によって、全く異なる五行が発生したり、本来持っている力を失ってしまう、反対に極端に強められるなどが起こります。
それは命式の中で生まれながらに起こっている場合もあれば、巡ってくる十二支によってスポット的に起こることもあります。
生まれながらの場合は、ご本人は「そう言うものだ」と慣れていて、特別感はあえてないのですが、スポット的に起こる場合は、思考や行動に劇的な変化が起こる場合があります。いわゆる「膠着状態からの脱却」です。
特に動きが出るのは「冲」です。全部で6個の組み合わせがあり「六衝冲(りくしょうちゅう)」「対冲」とも言います。

「冲」とは、十二支の巡りの位置で、反対側に位置する二つの十二支同士が組み合わさる場合です。対面衝突のように力がぶつかり合うのです。
そのぶつかり具合には二つの種類があります。五行が比和となる組み合わせを、「朋冲」(ぼうちゅう)と言い、相剋となる組み合わせを「剋冲」(こくちゅう)と言います。「朋冲」は、同一五行のために、穏やかな組み合わせとなります。「剋冲」は、攻撃する関係となるために、激烈な組み合わせとなります。
「剋冲」は
・子(水)と午(火)
・寅(木)と申(金)
・卯(木)と酉(金)
・亥(水)と巳(火)
この中で最もバチバチな関係は寅と申の組み合わせです。
占い的に剋冲は「物事が思い通りに進みにくい」と考え、どちらかと言うとネガティブに解釈をします。ただし断易の場合は状況によっては「吉」と考える場合もあります。
「朋冲」は
・丑(土)と未(土)
・辰(土)と戌(土)
仲間同士がタッグを組んで、頑丈になる感じです。物事が進む、と言うよりも、「着実に進める」となり、進まなければ何も進展はありません。
今年は「甲辰」年。そして10月は「甲戌」月。
十干は同じ「甲」で、十二支は「朋冲」の関係ですね。
とってもパワフルな組み合わせですよね。
出来ること全て全力で取り組むと、乗り越えられないと思っていた「壁」が、実は大したことない「板」だった・・・みたいな感じになるような予感がしています。

